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ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 を書き終えて思うこと
こんにちは。
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団。全61話+00話をお読みいただきありがとうございました。
もし、よろしければ、感想をください。ギャーギャー喜びます。
はじめて書いた小説ということもあり、根気強くお付き合いいただけて、本当に感謝しかありません!
今回は、書き終えて思ったことを正直に話していこうと思います。
まず、この作品は小説の投稿サイトである「小説家になろう」「
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 61.エピローグ あの子は……
あれから15年以上が過ぎた......。
わたしはあれ以来、ムーカイラムラーヴァリーの天空世界へ行くことは無かった。
だが、戻ってきてから10か月後に、わたしは男の子を生んだ。
誰の子かは言うまでもない。
親戚を含め、周りがあれこれと騒がなかったのは、察してくれた兄が庇ってくれたのだろう。
シングルマザーとなりながらも、研究所では子育てをしながら、なんとか働くことができた。
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 60.わたしの跡(2)
広場から屋敷までは、近い場所にあったので徒歩で行くことができた。
屋敷は、さすが上級貴族様という感じではあったが、それほど華美ではない。石造りだが、屋敷と言うくらいなので、西洋のような大きなお城というわけでもなかった。
屋敷の中に入ると、案内をしてくれる人が、フレデリカさんから別の若いメイドさんに代わった。
その若いメイドさんに連れられて屋敷の中を進む。壁には絵画が掛けられており、廊
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 59.わたしの跡(1)
ブルハーン領の大きな広場にアロンゾは着陸した。
広場の端には、整備場らしき建屋も見える。
「たまに帰っては来るのですが、ずいぶん懐かしい感じがします」
近くにいたケリーさんが言った。
「アキト隊長は何年ぶりですか? 僕と違って、あまり帰省していないと奥様によく言われています」
横にいるアキトさんが、めんどくさそうな顔をした。
「妾の子が、自分の子よりも頻繁に帰省するわけにはいか
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 58.終わりの跡
さやかと一緒に、アロンゾのブリッジに入った。
「お帰りなさい隊長......。お疲れ様でした」
ケリーが、ブリッジに入って来た、俺とさやかを見てそう口にする。
「さやかから聞いた。船長と副船長は......残念だった......。それにしても、お前こそ大変だったな」
まさか、ケリーが船の指揮をするとは思ってもいなかった。
「いえ......。皆が協力してくれましたから。それに...
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 57.シャンテウ空域会戦(7)赤い機人
戦場の異変。
アキトたちが戦っていた空域。
そこは当初、ダルマ船隊と敵シャルメチア右翼船隊が戦っていた空域だったが、アーケームとの戦闘によって、両船隊群のいた地点からはずいぶん離れてしまっていた。そのため、蛇道から流れてくる強風の影響も、ほとんど受けることもなかった。
異変に気づいたのは、強風のせいで敵船隊群が二つに割れ、その一方の敵船隊に対して、集結したアルパチア船隊から砲撃が放た
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 56.シャンテウ空域会戦(6)一隻駆け
「この『蛇道』と呼ばれる谷は、形状からそう呼ばれていますが、実は半年前から決まった時刻に強風が流れます」
ケリーさんがそう言った。
「半年前? それはずいぶん都合のよい強風ですね......」
わたしは、素直に感じたことを口に出す。
「元々は、谷の内部だけで風が吹いていたのですが、半年前に谷の中。ある部分を破壊してしまったんですよね......。それ以来、風は強風となり、谷の外へ流れ
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 55.シャンテウ空域会戦(5)蛇の吐息
ケリーさんが、マイクで話しをしていた。
相手は、機士団長さんらしい。わたしを含む、周囲の乗務員たちは聞き耳を立てている。ケリーさんの話している内容は、なにか現実味がなく......と言うより「えっ? これからそれやるんですか......」みたいな内容。そう......ここは戦場だった(泣)。
ケリーさんは、一旦マイクから口を離したが、コンソールに付いている別のボタンを押し、再度マイクを通
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 54.シャンテウ空域会戦 (4)怪獣の叫び声
アーケームのフォルムが、だんだんと大きくなる......。
だが、こちらへ向かっては来るが......俺たちにじゃない!
アーケームが狙っているのは......。
「レイカー!」
「わかってる!」
2体がかりで、ザッシュ機の正面に回った。
ザッシュ機に一直線で向かって来るアーケーム。
俺たちは、手に持つソードにオーラを集中させ、アーケームからの攻撃に備える。
アーケ
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 53.シャンテウ空域会戦(3)混戦
アロンゾから発船した。
さやかとは、ハンガーですれ違っただけだが、俺は必ず生きて戻る意思表示で頷いた。さやかには、わかってもらえただろう。
足元にあるフットレバーを踏み込むと、背中のブースター出力が上がり速度がアップする。
機人へは、座っている操縦席を通じてオーラが流れ込むが、足のフットレバーや手のレバーからも瞬間的にオーラを流すことができる。
一瞬顔を後方に向けると、アロンゾか
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 52.シャンテウ空域会戦 (2)最初の一手
アロンゾの船内でアラーム音が響く。
その音と共に、アキトさんがハンガーに入ってくる。わたしとのすれ違いざまに、アキトさんはわたしを見ながら頷いた。わたしもその頷きに返すように首を縦に振る。
パラムスに向かうアキトさんの背中を見ながら、その向こうにあるパラムスを仰ぎ見た。
わたしは、できうる限りの強化として、オーラコーティングを行った。
コーティングの効果は3時間から4時間程度とケ
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 51.シャンテウ空域会戦(1)開戦
現陽(午前)11:50
シャンテウ空域に展開していた両軍の飛行船群は、すでに陣形を組み終わっていた。アルパチアとシャルメチア両軍は向かい合って横一列。アラゴ軍はシャルメチアの後方におり、すぐに前線に出られる位置に固まって布陣していた。
各軍船からは、スペイゼが切り離され、機人が発船している。
アキトとさやかが乗船している駆逐船アロンゾからも、アキトが駆るパラムスが発船。アロンゾの両翼
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 50.狂い姫
帝暦7225年 アルパチア暦233年2月8日 現陽11:00
シャルメチアとアルパチアの国境から1512カト(1カト/1キロ)。アルパチア王都ブランメルからは、1603カトの中間地点にシャンテウ平原が存在する。
のちに、シャンテウ会戦と呼ばれる戦いがあったこの空域では、すでに両国の地上軍が展開していた。
侵攻してきたシャルメチア・アラゴ連合軍2万1千人に対して、攻められたアルパチア側
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 第四部.鏡面の裏 49.はじまりの前
駆逐船アロンゾの中。機士用の狭い個室で目を覚ました。居住空間の狭い駆逐船で、畳二畳ほどの空間と言えども、個室を使えるのは船長と機士の二人だけだ。船の指揮をする船長はもちろんだが、最大戦力である機人を駆る機士は、あらゆる面で優遇されている。
俺は、ベッドから起き上がり、右手を額に当ててため息をつく……。
さやかの世界でのことを思い出していた。
教団本部への強制捜査。最初に現れたトモーラ
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 48.原子力教団(5)神官
「…………」
彼の無言は、一瞬で病室の空気を変えた。
彼はゆっくりと口を開く……。
「何を言おうと言い訳にしかならない。だが……きっかけを作ったのは私だ。私が殺したと言われても言い逃れする気はない」
落ち着いた口調。でも、なにか心にくるものがある……。
とは言え、彼の言い分……。わたしの質問の答えにはなってはいないし、十分に彼を恨む理由にはなるだろう。
それでも、あの言い方で
ドリーム名鑑 赤い機人と原子力教団 47.原子力教団(4)訪問者
アキトさんが教えてくれた。
屋敷の書斎。神棚にあったのは『天核珠』と呼ばれる天帝のオーラ核。オーラ核とは、ムーカイラムラーヴァリーで生きとし生ける物全てが、その命を散らせる際に表れる物質。動物や魔物。虫から植物まで。そして、人間からも一定の確率で出現するらしい。
オーラ核と言ってもさまざまな用途があり、特に状態の良い物は、機人制御のための重要な核となる。
あれから兄さんに問い詰められ