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読書メモ

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読書ブログなどで取り上げられることが少ない本を中心にしています。
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#感じたこと

知ると「解る」

知ると「解る」

阿部謹也さんという学者がいた。

ドイツ中世の歴史が専門で、社会史と呼ばれる分野で数々の実績を残された。例えば、『ハーメルンの笛吹き男 - 伝説とその世界』は、40年以上の長きにわたって読み継がれている阿部さんの代表作だ。文庫本として現在でも手軽に読める。

また、阿部さんは、日本人の意識や行動様式を拘束している世間なるものにも大きな問題意識を持ち、『「世間」とは何か』をはじめとする著作を発表。話

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求めよさらば与えられん

求めよさらば与えられん

週刊ブックレビューというテレビ番組が、かつてありました。児玉清が司会を長年担当。毎回3人の書評ゲストが登場して、自分がおすすめする本をめぐって、児玉をはじめとする司会者たちと、絶妙なやり取りを進める番組でした。

書評ゲストの1人として、作家の中野孝次が時々出演していました。和服を着て、頑固そうな風貌で、本の魅力を愚直に語っていた姿が印象に残っています。中野の著は、『清貧の思想』までたくさん読んで

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いつもこころに太陽と青空を

いつもこころに太陽と青空を

この詩を読んでみてください。

タ イ ト ル : な り た い

北海道の遠軽という町に教護院北海道家庭学校があります。
そこで校長を務めた谷昌恒さんの著書『教育力の原点-家庭学校と少年たち』を読んでいて出会った詩です。
千歳の少年院に入っていた和規という少年が創りました。

ストレートに自分の心情を綴っています。
これからどう生きるのかをきっぱり決意しています。
彼の真っすぐさは、日々の生活

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