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#21 最後に健康診断を受けたのはいつだっけ?という方へ

保健所で例の感染症の仕事をしてきた話を、だらだらと20回以上続けてきた。

その中でも、一部の方に向けて全力で言いたいことがある。

このタイトルから十分想像がつくと思うが……



みんな!! 頼むから健康診断を受けて!!


会社勤めだと受ける機会が与えられるからまだ良い。
そうでない個人事業主、フリーランスの方は自発的に受けて!

専業主婦、主夫の方も忘れずに!

それから仕事をリタイアした人も!!


自分の両親も退職してから健康診断を受けた話をとんと聞かなくなりました。まずいぞー!


とにかく今日は、健康診断を受けてー!ということだけをひたすら主張させてもらいます。




自分が保健所で働いていた2020年当時のこと。

例のアレの陽性者がいたら、身長や体重、持病などを職員が一人ひとりに確認していた。

そして、重症化リスクの高い人を優先して入院の案内をしていた。


リスクの高い人とは、高齢(65歳以上)、基礎疾患のある方、糖尿病、肥満、高血圧、などなど。

※国のお知らせでもリスト化されています。


がんや腎臓病、呼吸器疾患のような病気だけでなく、日常生活ではあまり「病気」扱いしないであろうものも、重症化の要因になっています。


例えば、肥満(BMI指数が高め)の方。

本人はいたって健康でも、残念ながら肥満というだけでリスクが上がります。


BMI指数? そんなの知らねーよという方は計算してみましょう。
体重kg ÷ (身長m)2、でちゃちゃっと出ます。

電卓叩くのすらめんどくさかったら、カシオとかのサイトで自動計算もできます。


自分が高血圧なのか肥満なのかは、測らないと知りようがない。

健康診断を受けないと、そういった数値を測る機会もなくなります。

本当は重症化リスクの高い人なのにその自覚がない、という状況になりかねません。
それが怖いところなのですよ。


私が保健所で勤務していたとき(2020年度)は、陽性の方と電話で話しながら必要な情報を聞き取り、重症化リスクがどのくらいなのかを判断していました。


ですが、持病も体重も高血圧かどうかも、申告してくれないとこちらは全くわかりません。

自分の健康状態を知っていないと、いざというときに重症化リスクが過小に見積もられてしまう可能性もあるのです。



だから、健康診断って大事なんです。

別に健康オタクになる必要はないし、頻繁に人間ドックに行く必要もない。

ただし、最低限の自分の健康状態は把握しておきましょう
ということを、声を大にして言いたい。


「健康診断なんか意味がない」と言う人もいます。
もちろん、健康診断や人間ドックですべての病気が確実に見つかるわけではありません。

ですが、全く何もしないよりはるかにマシです。


そして、最低限の健康状態はキープするようにしましょう、ということも言いたい。

重症化リスクを上げる要因のうち、いくつかは生活習慣に由来しているものです。

リスクを上げてしまうことは慎んで、自分なりに健康に気をつかう必要があります。


(自分も血糖値が気になるお年頃になっちまいました……)



冒頭にも書きましたが、働き方の多様化によって、健康診断を強制的に受けさせられる環境から外れる方も増えているんですよね。


会社に行っていなくても、健康診断は病院なり自治体なりで実施しています。

費用もだいたい数千円~1万円台と聞きます。病気になるリスクを回避できるなら、安いものでしょう。


健康診断を受ける機会のない方こそ、自発的に、ちょっと頑張って受けていただきたいと切に願います。