マガジンのカバー画像

エッセイ集

56
僕の人生の1ページを切り取りました。
運営しているクリエイター

#恋愛エッセイ

初恋の人が結婚した。今度、君に会えた時、僕は素直になれるだろうか。

初恋の人が結婚した。今度、君に会えた時、僕は素直になれるだろうか。

 初恋の人が結婚した。お相手は、僕でした。

 そんなセリフを言えたら、どんなに嬉しかったことだろうか。ネット記事に初恋の人と結婚した人の割合が書いてあった、たったの『0.2%』らしい。そして、どうやら僕は0.2%の人間ではなかったみたいだ。

結婚を知った経緯

  突然だが、僕は記憶を断片的に失っている。少しずつ戻ってきてはいるが、今までの人生の中でどのくらいの記憶が戻っているのかは定かではな

もっとみる
「問十二、夜空の青を微分せよ  街の明りは無視してもよい」 恋愛チックな超解釈

「問十二、夜空の青を微分せよ 街の明りは無視してもよい」 恋愛チックな超解釈

問十二、夜空の青を微分せよ 街の明りは無視してもよい 
(川北天華)

 当時TwitterでTLに上がってきた短歌。久しぶりに思い出して、今またこの短歌の解釈について色々と調べてみました。

 天文学の基礎知識がある方は、微分をすると「星の明かりだけが残る」という知識を前提として、この短歌に込められた意味を解釈しているようですね。

数学の問題文を綺麗に踏襲しつつ、短歌の定型にも収まっている。作

もっとみる
あの時、時計は止まったのではなく終わったのだ。

あの時、時計は止まったのではなく終わったのだ。

久しぶりに彼女と連絡を取った。

彼女と言っても付き合っていたわけではない。ただ、お互いに少なからず好意は持っていたことだけはたしかだ。お互いに大学を卒業してから離れ離れになってしまい、かれこれ数年以上が経っていた。

僕は気まぐれに彼女に連絡をしてみた。理由は何もない、もしも付けるとすれば「ふと寂しくなった気持ちを紛らわしたい」ということにしておこう。数分程度で彼女から返信が来た。お互いに他愛も

もっとみる