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鶴岡東2024注目の三人衆

最新情報 7/15 鶴岡東ヒヤヒヤ発進

15日に今夏初戦の鶴岡東が登場し、初回に先制した虎の子2点を守り抜く辛勝で駒を進めた。

鶴岡東のエースにして二刀流左腕の櫻井椿稀は、安藤聖を擁する山形中央打線に対し9回5安打1失点9奪三振の完投勝利。

持ち前の強力打線は発揮できなかったものの、山形最強エースの踏ん張りで昨夏のリベンジマッチを制している

櫻井椿稀「侍U18候補の二刀流エース」

東北を代表する左腕にして、重量打線の鶴岡東で4番に座るのが櫻井椿稀だ。

MAX141kmのストレートと大きく曲がるカーブを主体に、緩急自在のピッチングで高い制球力も持ち合わせている。

特に絶妙のコーナーを突けるクロスファイヤーは一級品だ。タイプ的には、体格がほぼ一緒の佐藤龍月(健大高崎)に近い。

U18代表候補メンバー

まだ甲子園出場はないが、センバツ2024直後に召集された侍ジャパンU18日本代表候補に選ばれている。

東北地区からU18メンバーに選出されたのは、櫻井を含めた3人のみ。山形の投手では断然ナンバーワンの呼び声も高い。

櫻井以外の2人、金渕光希と吉川勇大に関しては、こちらの記事で確認してくれ。

佐々木麟太郎に完勝

櫻井は1年秋からスタメンに名を連ねる、チーム2024で唯一の経験者。

県内では、世代最強の二刀流として名を馳せた武田陸玖(横浜DeNA2023年ドラフト3位)擁する山形中央と熱戦を繰り広げた。

そして自身初の東北大会では、初戦で世代最強スラッガーの佐々木麟太郎がいる花巻東と激突。

櫻井は見事完投勝利を挙げ、佐々木麟太郎も4打数無安打2奪三振と完膚なきまでに抑えてのけた。

高校通算12発の二刀流

櫻井は旧チーム時代までは下位の打者であったが、現チーム発足後は日下心と交互に4番を張るまでに成長している。

昨秋の山形大会決勝では、同郷の後輩である梅澤一輝の先発デビューを自身のホームランで花を添えた。

以下の動画は、そんな櫻井の非凡な打撃センスも伝わる内容だ。

YTS山形テレビ 夏のHEROに(山形大会注目選手)

梅澤一輝と櫻井椿稀

梅澤とは、櫻井が中学時代に所属していた佐久リトルシニアのチームメイトという旧知の仲にある。

櫻井は梅澤を鶴岡東に誘い、梅澤自身も憧れる先輩を追って入学に至ったエピソードも。

櫻井椿稀 長野県佐久市出身
佐久市立中込中学校(佐久リトルシニア)
左投左打 174cm80kg
MAX141km 高校通算12発


億田知輝「無敵艦隊の司令塔巧打者」


昨秋の新チーム結成から県内敵無しで勝ち進む鶴岡東において、6人の豊富な投手陣をまとめているのが億田知輝だ。

チーム初甲子園に欠かせないキーマン

昨秋の山形大会決勝では、公式戦初マウンドに上がった梅澤一輝の能力を上手く引き出し、4安打11三振2失点の完投勝利に導いている。

そんな億田の持ち味といえば、鶴岡東の強力打線を繋ぐシュアバッティングだ。加えて選球眼も優れているので、高い出塁率を誇る。

チームでは主に2番や6番を担うチャンスメーカーとしてクリーンアップ、あるいは下位打線に拍車をかけるキーマン的な存在だ。

億田知輝 大阪市天王寺区出身
大阪市立夕陽丘中学校(東住吉シニア)
172cm60kg 右投左打
二塁送球2.05秒(春季東北2024vs青森山田)
一塁到達4.37秒(秋季東北2023vs青森山田)


日下心「高校通算19発の神主打法」


山形で圧倒する鶴岡東において絶賛売り出し中なのが、県内最強スラッガーに成長した日下心だ。

やはり圧巻は、春季東北大会2024の初戦で魅せた2打席連続ホームラン

山形の落合博満

落合博満を彷彿とさせるバッティングフォームで、高校通算本塁打数の量産体制に突入している。

三振が非常に少ないことにも注目だ。日下の三振を見た人を探す方が難しいほど、滅多に空振りで倒れない。

この県大会でガンガン本塁打を放てば、甲子園では「山形の落合博満」なんて感じでアナウンスされることだろう。

櫻井椿稀と切磋琢磨

奇しくも春季東北大会2024では2連発後の次戦、ライバル青森山田原田純希に2打席連続弾を喰らい敗れている。

青森山田に散発4安打と完封負けを喫したが、そのうち1本を日下が放ち気を吐いた。

櫻井のバットが湿りがちな時は日下が打つ、またその逆もしかり。そんなサイクルで補い合っているから、鶴岡東のクリーンアップはしぶとい。

原田純希に関しては、こちらの記事で確認してくれ。

日下心 福島県二本松市出身
二本松第三中学校(郡山ボーイズ)
173cm80kg 右投右打
高校通算19発
一塁到達4.54秒(秋季東北2023vs青森山田)

健大高崎の斎藤銀乃助とは
郡山ボーイズ時代のチームメイト



鶴岡東高校野球部


鶴岡東の創立は1957年、野球部は1968年に誕生している。

創部当初からの旧校名は鶴岡商業、そこから鶴商学園を経て、2000年に現在の校名である鶴岡東に変更。

佐藤俊監督

鶴岡東野球部を率いるのは、鶴商学園OBの佐藤俊監督だ。2001年の監督就任以来、20年以上にわたり手腕を発揮している。

甲子園出場は監督就任から10年かかったものの、そこから鶴岡東を山形の常連校に定着させた名将だ。

1大会5本塁打で沸いた夏の甲子園2022

鶴岡東の佐藤監督は5度の甲子園出場を誇り、特に2022年は土屋奏人の1大会3発を含むチーム合計5本のホームランで、その打棒を全国に知らしめた。

ドラフト候補の二刀流OB「田中大聖」

ドラフト2023で話題を振りまいた田中大聖(Honda鈴鹿)が、近年の著名な鶴岡東OBの1人だ。

鶴岡東では控え投手だったが、大学時代に二刀流で頭角を現し一躍ドラフト候補に名乗りを上げた田中大聖。

太成学院大学に進学後、MAX153km右腕に成長すると同時に、リーグ戦首位打者2回、走っても50m5秒7と走攻守・三拍子揃った逸材として耳目を集めた。

惜しくもドラフトは指名漏れの結果となったが、来年のドラフト会議での指名に向け、現在は社会人野球のHonda鈴鹿で励んでいる。

伝説の山形準々決勝2023

前述で触れた山形中央、特に武田陸玖を擁した代とは甲子園出場をかけて壮絶な試合を繰り返した。

なかでも語り草なのが、2023年の山形大会準々決勝戦だ。

両チームの先発は、ともにエースナンバーを背負う櫻井椿稀と武田陸玖、予想されたロースコアの投手戦で終盤まで進んだ。

櫻井は武田に2安打を浴びながらも、7回1失点でマウンドを二番手に託す。この時点で鶴岡東が2-1と優勢の展開だった。

ところが櫻井から代わり端の8回、2アウトから武田の起死回生の同点弾で形勢逆転。勢いづいた山形中央は最終回もサヨナラのチャンスを逃さず、死闘に終止符を打ってのけた。


県内無敵のチーム2024


屈辱の一戦を味わった新チーム結成後の鶴岡東は、圧倒的な強さで秋季山形大会を制覇。

続く東北大会は青森山田に敗れはしたものの、東北チャンピオンとなるチームを相手に張り合った。

なお初戦では、今春の東北大会準Vの弘前学院聖愛に逆転勝利を収めている。

春秋制覇&春2連覇

今春も昨秋同様、県大会初戦から強力打線の爆発で順調に勝ち進んだチーム2024。

決勝では山形城北と熾烈な乱打戦のシーソーゲームを繰り広げた末、最後は日下のバットと櫻井の三者締めで春秋連覇を達成している。

プロ注目の三浦擁する聖和学園に勝利

再び東北大会に駒を進めた鶴岡東は、初戦で宮城屈指のアベレージヒッター、三浦広大を擁する聖和学園を撃破。

またしても青森山田に

続く青森山田戦では、相手チームの投手リレーの前に散発4安打と完敗を喫した。目下のところ、鶴岡東の最大のライバルは青森山田だ。

仮に夏の甲子園で両雄が激突することになったら、櫻井vs関&櫻田の投げ合いはもちろん、日下と原田のホームラン対決も激アツだぞ。

2年ぶり8度目の甲子園夏切符へ

鶴岡東が最後に夏の甲子園に出場したのは2022年。鶴商学園時代から、これまで7回の甲子園出場を誇る。

最後の夏、まずは因縁の山形中央に競り勝ったが、それを上回る日大山形や山形城北、大堀竜慈今野正就の二枚看板を擁する九里学園など道のりは険しい。

三人衆を揃える鶴岡東の独壇場で幕を閉じるのか、それともジャイキリが起こるのか、山形の夏は近年稀に見る灼熱だ。

@y9channel

#高校野球 #鶴岡東 #東北大会 東北大会 鶴岡東の選手たち球場入り

♬ Yancha Bouzu - Tsuyoshi

高校通算成績(公式戦全データ)


櫻井椿稀(投手成績)

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