原田純希(青森山田3年)
原田純希:夏の甲子園2024特集
原田純希ラストサマー劇場閉幕
青森山田が中盤までペースを握りつつも、1点差で京都国際に逃げ切られた。
初回に大会注目の4番、原田純希がロケットランチャーばりの鋭い打球をライトに弾き返し先制した青森山田。
続く吉川勇大も2点目となる犠牲フライを放ち、試合は中盤まで青森山田ベースで進んだ。
青森山田の先発は、京都国際打線を5回無失点に抑えた下山大昂。
6回からはエース関浩一郎がマウンドに上がり、青森山田の逃げ切りムードに。
それも束の間、青森山田の絶対的エースは代わり端を挫かれ、そのまま固め打ちを喰らい一気に逆転を許してしまう。
持ち前の重量打線で反撃に出たい青森山田。
しかし6回からマウンドに上がった大会注目左腕の西村一毅を最後まで攻略できず、無念の甲子園初決勝を目前に聖地を去った。
昨秋の東北大会決勝で魅せた完全試合を皮切りに、センバツ8強の善戦、そして今夏の甲子園初ベスト4までの快進撃。
まさに大躍進をもって青森の高校野球を盛り上げ、最後の夏は東北全土を沸かせた津軽戦士たち、ひいては青森県の全高校球児に大天晴れだ。
京都国際戦 展望
いよいよ次は青森山田にとって未知の領域へと踏み込む、歴史的なベスト4決戦だ。
相手は今春のセンバツ初戦でサヨナラ勝ちを収めた京都国際。
やはり準決勝もセンバツ同様、一度は攻略している今大会絶好調のエース中崎琉生が先発濃厚だ。
とはいえ青森山田打線、実はサウスポーに滅法強い。青森には、中崎クラスのプロ注目左腕が複数いるからだ。
入念なサウスポー対策で大会に臨み、悉く打ち勝ってきている。
なかでも原田純希の左キラーは半端ない。原田がセンバツで唯一安打を放った相手も中崎だ。
復調気配の吉川も中崎との相性は良いので、残るは不動の3番・対馬陸翔の打棒覚醒が中崎攻略の鍵になる。
青森山田“魔踊封じ”成功で初ベスト4進出
青森山田が滋賀学園との8強対決で競り勝ち、同校初となる夏の甲子園準決勝戦に進めた。
注目の原田は不発に終わったものの、この日は眠れる長距離砲こと吉川勇大が遂に覚醒。
初回から両校ゼロ行進のまま試合は終盤に動く。
7回ツーアウト三塁のチャンス、吉川がレフト前に落ちる鋭いライナー性の先制タイムリーで期待に応えた。
投げては4回からロングリリーフのエース関浩一郎が虎の子1点を守り切り、青森山田が継投による完封勝利で滋賀学園を降している。
青森山田が初ベスト4に向け出陣
青森山田の組み合わせ再抽選による、準々決勝の相手が決まった。
青森山田と同じく、夏の甲子園で初のベスト4進出を懸けて臨むマシンガン打線の滋賀学園だ。
滋賀学園は今大会ここまで、名物の「魔踊」が試合を動かしてきている。
キレキレなダンス応援から集中打を巻き起こす、まさに甲子園の魔物だ。
それを迎え撃つ投手王国の青森山田は、やはり原田純希の一発が勝敗を左右する。
さらには未だノーヒットと鳴りを潜める吉川勇大が覚醒すれば、長打攻勢になる確率も高い。
自慢の投手陣も、この2試合で主力の4人が甲子園のマウントを踏んだ点は大きなプラス材料だ。
広陵のプロ注目エース高尾響をセンバツ2024で攻略した青森山田が投打で圧倒するのか、はたまた投手戦にもつれ込むのか。
青森山田のベスト4王手は、今春のセンバツに次ぐ3回目。
見どころは屈強な青森じょっぱり魂による、滋賀の魔踊封じだ。役者は揃った。青森山田が3度目の正直に挑む。
怪物原田の聖地初アーチ→青森山田ベスト8決める
青森山田で不動の4番を張る原田純希のモンスター打棒が、初回から火を噴いた。
安打で出塁した佐藤隆樹を得点圏に進めた場面で、バックスクリーン脇に特盛の先制2ランホームランを叩き込んだ。
今大会も絶好調のお祭り男、佐藤隆樹については、こちらの記事で確認してくれ。
これで原田は高校通算29本塁打、次戦以降の30発に王手をかけた。
試合は甲子園初マウンドの2年生右腕・下山大昂が、粘り強い石橋打線を6回無失点と躍動。
二番手の同じく2年生サイド右腕・菊池統磨、三番手のミスターパーフェクトこと櫻田朔が無安打に抑える継投完封リレーでベスト8に駒を進めている。
青森山田いざベスト8へ!
夏の甲子園初戦を快勝し、ベスト8進出に王手をかけた青森山田。次なる相手は、初の聖地1勝を完封で飾った栃木代表の石橋だ。
石橋は、昨秋の明治神宮大会準V校としてセンバツ2024に出場した作新学院を撃破して甲子園切符を掴んでいるだけに、決して侮れない。
ましてや今夏の甲子園は、波乱が続く異例の大会と化している。
センバツ王者の健大高崎に準Vの報徳学園、さらには同ベスト8進出の大阪桐蔭までもが早々に姿を消した。
これでセンバツ8強組、残るは青森山田のみ。さらに言えば、センバツ2024と明治神宮大会ベスト8進出以上で残るのも青森山田のみだ。
まずは目指すべき地点であり、必ず越えたい壁でも夏の甲子園ベスト8。
今年の聖地初陣はクリーンアップこそ無安打ながらも9得点と強力打線は健在だ。
ベスト8を懸けた石橋戦はクリーンアップの躍動、特に原田純希の豪快な一発が鍵を握る。
青森山田の初戦は長野日大
第106回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会が4日、大阪フェスティバルホールで行われた。
青森山田は大会7日目の第1試合、長野日大との対戦カードが決定している。
夏の甲子園2024最終成績
打率.250 OPS 1.105 出塁率.438 長打率.667
何がスゴいかって、たった3安打にして、それも甲子園という特別な場所でOPS1超を記録している点に尽きる。
そして持ち前の勝負強さも発揮して見せた。
青森山田初の夏ベスト4に大きく貢献した原田純希は、まさにベストナインに相応しい活躍で沸かせた今大会を象徴する1人だ。
原田純希:プロフィール
高校通算29本塁打
センバツ2024に出場し、1999年の夏以来となる最高成績の8強入りを果たした青森山田。
大会前のインタビューで青森山田の兜森崇朗監督は、原田純希について「練習試合では1試合に1本ペースでホームランを打っている」と答えている。
センバツ出場を決めた後に解禁となった練習試合で、高校通算20本塁打まで伸ばした。
センバツ後の青森大会は0本塁打に終わったものの、続く東北大会では2打席連続ホームランを記録している。
東北大会、圧巻の2連発!
VS鶴岡東との春季東北大会2戦目、原田純希は4番ファーストでスタメン出場し4打数3安打2本塁打5打点と大爆発。
この原田が叩き出した打点を層の厚い青森山田の投手陣が完封リレーで、鶴岡東打線をシャットアウト。5-0で春季東北大会ベスト4進出を決めている。
注目の準決勝は優勝候補の花巻東と対戦するも、青森山田は自慢の強力打線が鳴りを潜め0-2で敗退。
花巻東の好投手、葛西陸に完封負けという最後の夏に向け新たな課題を残した。
これで原田は練習試合での数も含め高校通算26発として、最後の夏に臨んだ。
原田また出た2打席連発!
最後の夏、ベスト8対決で春季東北大会に続く2打席連続ホームランを放った原田純希。この2発は、いずれも得意とする左腕から。
これで高校通算28本塁打をマーク。
ベスト4をかけた夏の青森大会準々決勝、八戸学院光星の好投手・洗平比呂からライトスタンド中段に叩き込むと、次の打席でも同じく左腕の佐藤凌からバックスクリーンへと運んだ。
試合の方も6-1でセンバツ出場の八学光星に勝利し、次戦はプロ注目の金渕光希を擁する八戸工大一と対戦する。
元からの左腕キラーに加え、この夏に向けて再度「左腕対策を強化してきた」という原田は、まさに鬼に金棒だ。
今大会も、ここまで3試合で10打数6安打6打点と好調ぶりを発揮している。
パワー源は超高校級の太もも74cm
身長170cmと上背がある訳ではないが、下半身はバカデカい。特に太もも周りはプロの競輪選手の平均60cmを大きく上回る、74cmとバケモノだ。
上背がなくても飛ばせる天性の資質は、その下半身が担っている。
タイプとしては昨年まで花巻東で活躍し、今年からアメリカ留学でメジャーリーグ入りを狙う佐々木麟太郎に近い。
今年のドラフトは、いずれメジャー級のスラッガーに成長するであろう原田純希にも注目だ。
【注目データ】センバツ以降の高3『OPS』が尋常じゃない
前述で何度か触れているが、原田は春の青森大会から目覚ましい成長を遂げている。
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