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石塚裕惺(花咲徳栄3年)


最新情報:徳栄の初戦は甲子園3日目!

埼玉三冠vs甲子園初出場

第106回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会が4日、大阪フェスティバルホールで行われた。

花咲徳栄は大会3日目の第1試合、新潟代表の新潟産業大学付属高校との対戦カードが決定している。

夏の埼玉大会2024打撃成績

打率.480 OPS 1.407 出塁率.567 長打率.840
得点圏打率.500(12-6)

スタメン唯一の三振ゼロで、12安打11打点はチーム最多。全打席の約半分が得点圏機会で、打率5割をマークしている。

甲子園では、チャンス時のクラッチヒッターぶりにも注目だ。グランドスラムとかサヨナラ逆転弾とかは十二分にあり得るぞ。

7/28 徳栄の石塚ようやく全国デビュー

ここまで2年半、甲子園とは無縁だった石塚裕惺を擁する埼玉の花咲徳栄が、待望の聖地入りを果たした。

埼玉最終決戦の相手は、3季連続決勝カードの昌平。埼玉ナンバーワンを競う全国レベルの強力打線同士が、がっぷり四つに組んだ。

初回に先制した花咲徳栄が優位に試合を進めるも、相手は打倒埼玉王者の一番手。昌平は8回、持ち前のパワー攻勢で4点ビハインドを振り出しに戻す。

流れは昌平に傾いたが、さすがは埼玉二冠中の横綱徳栄。続く9回ウラを無失点で乗り切り、タイブレークの延長10回に一挙5点と引き離した。

それでも怯まないのが、創部史上最強の呼び声高い昌平打線だ。延長10回ウラに僅か1球で2点差に。先頭打者の2番・大槻真広が初球を捉え、3点弾の猛チャージ。

なおもワンアウトから4番・櫻井ユウヤの3ベース、5番・渡辺暁斗への四球とピンチを招いたが、二番手の岡山稜が踏ん張りを見せた。

後続2人を打ち取った花咲徳栄が33年ぶりとなる、埼玉グランドスラム達成で甲子園切符を掴んだ。

これで花咲徳栄は昨秋の新チーム発足から県内無敗、1991年に春日部共栄が成し遂げた埼玉三冠を引っ提げ聖地へと乗り込む。

この日の石塚はチーム最多の4安打4打点、高校ナンバーワンと評されるプロ注目の打棒が遂に大舞台で解禁だ。

7/26 徳栄が投手戦を制しグラスラ王手

昨秋から3度目の同一カードとなった、山村学園との準決勝戦。

両校は新チーム結成以来、埼玉準決勝で当たること3回目、過去2戦は花咲徳栄に軍配が上がっている。

この日の先発は、両校ともにドラフト候補に名が挙がる西川歩と上原堆我のエース対決。

山村学園の西川は過去2戦とも徳栄打線に二桁安打と打ち込まれながらも、一人で投げ抜いている。

埼玉でも指折りの左腕が三度目のマウンドに上がるも、初回から徳栄打線に捕まった。リードオフマンの斎藤に安打を許すと、コントロールが定まらずワンアウト満塁。

5番・田島の一塁強襲ヒットと6番・横山の犠牲フライで3点を失う。一方の上原は安定した立ち上がりで3回1失点。以降は両投手ともにスコアボードにゼロを並べた。

文字通りの投手戦で最終回まで進み、なおも点は動かずゲームセット。結果は両投手の完投、西川は徳栄打線を5安打に抑えるも、出鼻を挫かれたのが響いた。

注目の石塚は2打数無安打2四死球、出塁と華麗な守備でチームの勝利に貢献している。

そして埼玉ファイナルは7月28日、県営大宮で10時にプレイボールだ。

7/24 魔物も通用しない徳栄無敵艦隊

埼玉春秋連覇の花咲徳栄が、春あの浦学を打ち負かした西武台とベスト8で激突。

埼玉最強の伏兵「ブダイ」が県下無敗の徳栄を相手に、高校野球特有の魔物を2度も発動させた。

序盤に先制した徳栄、6回まで8-0とワンサイドゲームの展開で進める。

一方のブダイは7回コールド負けが迫り、とんでもない反撃に。

トップバッターの内野安打、続く四球でチャンスを作り、後続2人が倒れながらも1点を返すと怒涛の集中攻撃が始まる。

2アウト二塁の場面から5連打で一挙7点。最大8点ビハインドから1点差まで詰め寄った

西武台の執念は、これにとどまらない。9回の徳栄打線を三者凡退で抑え、流れは完全に西武台ペースだ。

ちなみに8回には、ゲリラ豪雨による約1時間20分の試合中断もあった。

そして9回裏、初っ端から先頭打者に右中間3ベースを浴び、続く打者がタイムリー単打で同点。遂にブダイが王者徳栄に追いつき、なおも攻撃の手を緩めなかった。

迎える打者は県下最速、一塁到達3.5秒台前半を誇るブダイの3番・神杉勇波。狙いすましたかのようにセフティーバントで出塁する。

さらにブダイ不動の4番・芦沢 瑛太への死球で、ノーアウト満塁と一気にサヨナラの場面を与えてしまう。

それでも徳栄の岩井監督は、8回途中からマウンドを託した岡山稜を続投させた。岡山はノーアウト満塁からの後続を3人で凌いだ。

最後の打者が放った一塁線強襲の当たりに飛びついた、横山翔也のビッグプレーにも助けられた。

これで逆に流れを掴んだ徳栄が延長10回タイブレーク、生田目奏石塚裕惺の連続タイムリーで一挙4点と大きく突き放す。

最後は岡山が、またしても2アウトから1点を失うも、ラストバッターを三振に仕留めてゲームセット。

花咲徳栄が雷雨中断はあったものの、5時間半という長丁場の死闘を制した。春秋通じて、ここまで横綱徳栄を苦しめたチームはブダイしかいない

まさにチーム一丸で獅子奮迅の攻撃を繰り広げた、記憶に残るベストゲームだ。

7/22 石塚リベンジマッチ制す

花咲徳栄の今夏5回戦、相手は2年前の秋初戦で敗れた滑川総合。

当時のスタメンは4番・石塚裕惺と7番・目黒亜門、代打の横山翔也が3ベースを放ち気を吐いたが、花咲徳栄はまさかの惜敗を喫している。

今夏も徳栄にとっては初の接戦となったが、石塚・目黒・横山・田島のマルチ安打で4-1の辛勝。花咲徳栄が2年越しのリベンジマッチを制した。

次はいよいよ西武台とのベスト8決戦、7月24日9時プレイボールだ。

7/13 石塚弾からの徳栄Vロード

背水の陣で臨む花咲徳栄のチーム2024初戦、不動の4番「石塚裕惺」が夏初打席でレフトスタンドに特大の一発を放り込んだ。

これで高校通算26本塁打としている。

花咲徳栄は石塚の先制ソロホーマーを皮切りに、スタメン全員安打の14得点で5回コールド発進。

激戦区埼玉で頭一つも二つも抜けた花咲徳栄が、二度目の全国制覇に向けて頼もしいスタートを切った。

最後の夏前に完全復帰

6月2日に開催された新潟県での招待試合、六日町高校との練習試合で高校通算23本目のホームランが飛び出した石塚裕惺。

5月上旬にかけて行われた春季埼玉大会後に肋骨の怪我が判明し、続く関東大会は欠場していた。

そこから僅か1か月後、周囲の不安を払拭する特大ホームランで、驚異的な回復力をアピール。

最後の夏、石塚に死角なし。世代初の聖地入りに向けて、これで役者は揃った。花咲徳栄が2024夏、埼玉の大本命だ。


石塚裕惺:プロフィール


いしづか ゆうせい 2006年4月生まれ
千葉県出身 八千代市立村上東中学校
181cm82kg 右投げ右打ち
高校通算26発 50m6秒2 遠投100m
一塁到達3.93秒(夏の埼玉決勝2024vs昌平)
三塁到達11.41秒(夏の埼玉決勝2024vs昌平)

最下部のソース一覧に記載

石塚裕惺:プロ入り前でも有名人


控えめに言っても、𝕏(エックス)上で石塚に関するポストを見ない日はない。

走・攻・守、3拍子揃った大型ショートとして、プロ即戦力を期待する投稿が後を絶たない、ドラフト2024の目玉だ。

足でも稼げる判断力

癖がない天性の打撃センス

華麗なグラブさばき

TikTokでも人気


石塚裕惺:佐倉シニア時代


度会隆輝や田宮裕涼らを輩出する名門

中学時代は関東を代表する、千葉県の佐倉シニアに所属していた石塚裕惺。

佐倉シニアの主なOBには、今をときめく横浜ベイスターズの大物ドラ1ルーキー・度会隆輝、ゆあビームで売り出し中の田宮裕涼(北海道日本ハムファイターズ:2018年ドラフト6位)らがいる。

同期の顔ぶれも豪華

シニアリーグの三大大会(日本選手権・ジャイアンツカップ・全国選抜)で複数の優勝実績を誇る名門チームだが、石塚の世代は全国選抜でのベスト4が最高成績。

石塚は同大会の優秀選手賞を受賞し、チームメイトの西崎桔平(帝京)と白石楓真(健大高崎)はベストナインに選出されている。

そのほかチームには西崎との二枚看板で支えたエース洗平比呂(八戸学院光星)、身長2メートルで絶賛話題をさらっている菊池ハルン(千葉学芸)も在籍していた。

菊池ハルンについては、こちらの記事で確認してくれ。

平嶋桂知・奈良飛雄馬バッテリーと対戦

ちなみに石塚の世代は中学野球日本一を決める「ジャイアンツカップ」がコロナで中止になったことから、シニア日本一を争う日本選手権が注目の的に。

佐倉シニアは優勝候補の一角に挙げられていたが、平嶋桂知(大阪桐蔭)と奈良飛雄馬(帝京)のバッテリーを擁する稲城シニアに2回戦で敗れ、中学最後の夏を終えている。

奈良飛雄馬に関しては、こちらの記事で確認してくれ。

弟・石塚太惺が現在主将として活躍中

もう1つ付け加えると、石塚裕惺には3つ下の弟がいる。今年の佐倉シニアの主将を務める石塚太惺だ。兄の卒業と同時に、高校進学を控えている。


石塚裕惺なぜ人気あるの?


ここまで「石塚裕惺が今年一番の注目打者なんだぜ」というようなテイストで書き進めているが、そもそも注目されていること自体に疑問を持つ人も意外に少なくない。

「言っても石塚って甲子園でてないやん」

魔界𝕏某ポスト

「早実の宇野とか帝京の奈良とかと比べると下だろ」

魔界𝕏某ポスト

といったのが主な声だ。流石にこの手の投稿は、生ポストを掲載する訳にはいかない。それでも流石は𝕏、伊達に魔界と呼ばれるだけはある。

宇野については、こちらの記事で確認してくれ。

𝕏上にはルサンチマンじみた投稿も蔓延っているので、敢えて深堀りはしない。とはいえ、確かに花咲徳栄の石塚世代が、まだ一度も甲子園に出場していないのは事実だ(2024年6月時点)。

センバツ2024で一気に知名度を上げた、健大高崎の佐藤龍月と石垣元気のダブルエースのような活躍をしていれば、人気を博すのも分かる。

高校通算本塁打数も歴代と比べると、石塚は20本台と並みだ。記憶に新しいところでは2023年の佐々木麟太郎のような、高校通算140発という記録樹立とは程遠い。

今年に限っても全国を見渡せば、やはり宇野や奈良、関東一の高橋徹平など上には上が数多いる。

では何故、それだけ石塚が耳目を集めているのか。以下の3つが大きな要素だ。

  1. プロスカウトや球団関係者の評価が抜群に高い

  2. 花咲徳栄=プロで活躍できる球児を多数輩出

  3. 公式戦ホームラン率が驚異的


栗山監督をはじめプロの視察が半端ない

石塚の群を抜く野球センスが全国に知れ渡ったのは、2年生の秋季埼玉大会以降だ。その前に行われた夏の県予選でも大爆発したが、秋はそれ以上の活躍を見せた。

この活躍から巨人のスカウトを皮切りに、各球団のスカウト陣も挙って石塚のプレーを視察するようになったことで→SNSを介して広がった、というのがザックリとした流れになる。

試合の度に多くのスカウト陣がいる光景を目の当たりにすれば、話題にならない方がおかしな話だ。

今年5月に行われた春季埼玉大会の準決勝戦では、WBC2023で侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹監督も視察に訪れたほど。

ドジャースの大谷翔平を育てた現代野球の名伯楽に「弱点がない」とまで言わしめている。


花咲徳栄=ドラフト常連校

花咲徳栄といえば、2015年から8年連続でドラフト指名を受けた(大卒経由含む)高校記録を持つことでも知られている。

7年連続の大阪桐蔭、中京大中京と愛工大名電を上回るが、惜しくも2023年に記録は途切れた。

8年連続の主な花咲徳栄OBも、中日ドラゴンズの中継ぎで活躍する甲子園優勝投手の清水達也をはじめ、1日も早い開花を熱望されている若獅子の西川愛也(西武ライオンズ)、スラッガーの野村佑希(日本ハムファイターズ)など人気選手が揃う。

今日まで積み上げて来た「花咲徳栄」というネームバリューはもちろん、野村佑希や西川愛也以上との呼び声も高い、石塚の打撃センス並びに身体能力が人気に拍車をかけている。

それこそ最後の夏に花咲徳栄が悲願の甲子園出場を果たし、2022年に活躍した高松商の浅野翔吾(巨人ドラ1)のように石塚もバンバン本塁打をかっ飛ばせば、2023年のドラフトで3球団から1位指名を受けた大阪桐蔭の前田悠伍を上回ることは間違いないだろう。


高校通算26発中7本が公式戦という確実性


ここからは確率論になる。甲子園出場回数や地域差による試合数などが絡むので、一緒くたにはできない。

そこには各球場やホームグランドの広さ、練習試合の組み方、チーム方針も含まれる。

これらを踏まえた上で、石塚は公式戦本塁打率が高い部類に入る。

そもそも公式戦本塁打率なんて言葉も概念も存在しない。ドラ穴独自の造語と考え方になるが、計算は至ってシンプルだ。

単純に公式戦本塁打数を、高校通算ホームラン数で割ったものに過ぎない。石塚の場合は公式戦7本、高校通算26発、よって27%だ。

一見27%は大したことなく感じるだろうが、2割台を残せる打者はなかなかいない。前述した高校通算140発の佐々木麟太郎が、いい例だ。

佐々木の公式戦ホームラン数は18本なので13%、ちょうど石塚の半分の確率になる。

佐々木と同じ年で二刀流として名を馳せ、ドラフト3位で横浜ベイスターズに入団した武田陸玖も公式戦6本、高校通算31発で19.4%と2割を下回る。

なお高松商時代の浅野翔吾は公式戦16本、高校通算68発で24%だ。さらに石塚と並びドラフト2024の目玉と呼び声高いモイセイエフ・ニキータ(豊川)も24%

ニキータも浅野も武田も高校通算打率は5割を残している。石塚も打率5割に迫る勢いだ。

データから見ても石塚人気の理由は明白で、ドラフトの目玉に挙がることも頷ける。

石塚の詳しい成績は後述の「石塚裕惺:全データ」で、じっくり確認してくれ。


石塚裕惺:全データ


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