石塚裕惺(花咲徳栄3年)
最新情報:最後の夏前に完全復帰
6月2日に開催された新潟県での招待試合、六日町高校との練習試合で高校通算23本目のホームランが飛び出した石塚裕惺。
5月上旬にかけて行われた春季埼玉大会後に肋骨の怪我が判明し、続く関東大会は欠場していた。
そこから僅か1か月後、周囲の不安を払拭する特大ホームランで、驚異的な回復力をアピール。
最後の夏、石塚に死角なし。世代初の聖地入りに向けて、これで役者は揃った。花咲徳栄が2024夏、埼玉の大本命だ。
石塚裕惺:プロフィール
石塚裕惺:プロ入り前でも有名人
控えめに言っても、𝕏(エックス)上で石塚に関するポストを見ない日はない。
走・攻・守、3拍子揃った大型ショートとして、プロ即戦力を期待する投稿が後を絶たない、ドラフト2024の目玉だ。
足でも稼げる判断力
癖がない天性の打撃センス
華麗なグラブさばき
TikTokでも人気
石塚裕惺:佐倉シニア時代
度会隆輝や田宮裕涼らを輩出する名門
中学時代は関東を代表する、千葉県の佐倉シニアに所属していた石塚裕惺。
佐倉シニアの主なOBには、今をときめく横浜ベイスターズの大物ドラ1ルーキー・度会隆輝、ゆあビームで売り出し中の田宮裕涼(北海道日本ハムファイターズ:2018年ドラフト6位)らがいる。
同期の顔ぶれも豪華
シニアリーグの三大大会(日本選手権・ジャイアンツカップ・全国選抜)で複数の優勝実績を誇る名門チームだが、石塚の世代は全国選抜でのベスト4が最高成績。
石塚は同大会の優秀選手賞を受賞し、チームメイトの西崎桔平(帝京)と白石楓真(健大高崎)はベストナインに選出されている。
そのほかチームには西崎との二枚看板で支えたエース洗平比呂(八戸学院光星)、身長2メートルで絶賛話題をさらっている菊池ハルン(千葉学芸)も在籍していた。
菊池ハルンについては、こちらの記事で確認してくれ。
平嶋桂知・奈良飛雄馬バッテリーと対戦
ちなみに石塚の世代は中学野球日本一を決める「ジャイアンツカップ」がコロナで中止になったことから、シニア日本一を争う日本選手権が注目の的に。
佐倉シニアは優勝候補の一角に挙げられていたが、平嶋桂知(大阪桐蔭)と奈良飛雄馬(帝京)のバッテリーを擁する稲城シニアに2回戦で敗れ、中学最後の夏を終えている。
奈良飛雄馬に関しては、こちらの記事で確認してくれ。
弟・石塚太惺が現在主将として活躍中
もう1つ付け加えると、石塚裕惺には3つ下の弟がいる。今年の佐倉シニアの主将を務める石塚太惺だ。兄の卒業と同時に、高校進学を控えている。
石塚裕惺なぜ人気あるの?
ここまで「石塚裕惺が今年一番の注目打者なんだぜ」というようなテイストで書き進めているが、そもそも注目されていること自体に疑問を持つ人も意外に少なくない。
といったのが主な声だ。流石にこの手の投稿は、生ポストを掲載する訳にはいかない。それでも流石は𝕏、伊達に魔界と呼ばれるだけはある。
宇野については、こちらの記事で確認してくれ。
𝕏上にはルサンチマンじみた投稿も蔓延っているので、敢えて深堀りはしない。とはいえ、確かに花咲徳栄の石塚世代が、まだ一度も甲子園に出場していないのは事実だ(2024年6月時点)。
センバツ2024で一気に知名度を上げた、健大高崎の佐藤龍月と石垣元気のダブルエースのような活躍をしていれば、人気を博すのも分かる。
高校通算本塁打数も歴代と比べると、石塚は20本台と並みだ。記憶に新しいところでは2023年の佐々木麟太郎のような、高校通算140発という記録樹立とは程遠い。
今年に限っても全国を見渡せば、やはり宇野や奈良、関東一の高橋徹平など上には上が数多いる。
では何故、それだけ石塚が耳目を集めているのか。以下の3つが大きな要素だ。
プロスカウトや球団関係者の評価が抜群に高い
花咲徳栄=プロで活躍できる球児を多数輩出
公式戦ホームラン率が驚異的
栗山監督をはじめプロの視察が半端ない
石塚の群を抜く野球センスが全国に知れ渡ったのは、2年生の秋季埼玉大会以降だ。その前に行われた夏の県予選でも大爆発したが、秋はそれ以上の活躍を見せた。
この活躍から巨人のスカウトを皮切りに、各球団のスカウト陣も挙って石塚のプレーを視察するようになったことで→SNSを介して広がった、というのがザックリとした流れになる。
試合の度に多くのスカウト陣がいる光景を目の当たりにすれば、話題にならない方がおかしな話だ。
今年5月に行われた春季埼玉大会の準決勝戦では、WBC2023で侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹監督も視察に訪れたほど。
ドジャースの大谷翔平を育てた現代野球の名伯楽に「弱点がない」とまで言わしめている。
花咲徳栄=ドラフト常連校
花咲徳栄といえば、2015年から8年連続でドラフト指名を受けた(大卒経由含む)高校記録を持つことでも知られている。
7年連続の大阪桐蔭、中京大中京と愛工大名電を上回るが、惜しくも2023年に記録は途切れた。
8年連続の主な花咲徳栄OBも、中日ドラゴンズの中継ぎで活躍する甲子園優勝投手の清水達也をはじめ、1日も早い開花を熱望されている若獅子の西川愛也(西武ライオンズ)、スラッガーの野村佑希(日本ハムファイターズ)など人気選手が揃う。
今日まで積み上げて来た「花咲徳栄」というネームバリューはもちろん、野村佑希や西川愛也以上との呼び声も高い、石塚の打撃センス並びに身体能力が人気に拍車をかけている。
それこそ最後の夏に花咲徳栄が悲願の甲子園出場を果たし、2022年に活躍した高松商の浅野翔吾(巨人ドラ1)のように石塚もバンバン本塁打をかっ飛ばせば、2023年のドラフトで3球団から1位指名を受けた大阪桐蔭の前田悠伍を上回ることは間違いないだろう。
高校通算23発中6本が公式戦という確実性
ここからは確率論になる。甲子園出場回数や地域差による試合数などが絡むので、一緒くたにはできない。
そこには各球場やホームグランドの広さ、練習試合の組み方、チーム方針も含まれる。
これらを踏まえた上で、石塚は公式戦本塁打率が高い部類に入る。
そもそも公式戦本塁打率なんて言葉も概念も存在しない。ドラ穴独自の造語と考え方になるが、計算は至ってシンプルだ。
単純に公式戦本塁打数を、高校通算ホームラン数で割ったものに過ぎない。石塚の場合は公式戦6本、高校通算23発、よって26%だ。
一見26%は大したことなく感じるだろうが、2割台を残せる打者はなかなかいない。前述した高校通算140発の佐々木麟太郎が、いい例だ。
佐々木の公式戦ホームラン数は18本なので13%、ちょうど石塚の半分の確率になる。
佐々木と同じ年で二刀流として名を馳せ、ドラフト3位で横浜ベイスターズに入団した武田陸玖も公式戦6本、高校通算31発で19.4%と2割を下回る。
なお高松商時代の浅野翔吾は公式戦16本、高校通算68発で24%だ。さらに石塚と並びドラフト2024の目玉と呼び声高いモイセイエフ・ニキータ(豊川)も24%。
ニキータも浅野も武田も高校通算打率は5割を残している。石塚も打率5割に迫る勢いだ。
データから見ても石塚人気の理由は明白で、ドラフトの目玉に挙がることも頷ける。
石塚の詳しい成績は後述の「石塚裕惺:全データ」で、じっくり確認してくれ。
石塚裕惺:全データ
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