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返信率を上げるスカウト文のつくり方<採用勉強会レポート>

こんにちは。
花粉症で鼻水ズビズビの小砂子こすなごです。
鼻かみすぎて鼻の下痛いです。

先月、ウェビナーで人気、かつ希望の多かったダイレクトリクルーティングのスカウト文にちなんだテーマで採用勉強会&人事同士の交流会を開催しました(終わってるけど詳細はこちら
お話した内容を、簡単ですがレポートとしてまとめてみます。

ちなみに次回は交流会メインのイベントを3/14(木)に開催するのでぜひお越しください!
ホワイトデーなのでお菓子たくさん用意しようと思ってます🤍


※採用勉強会とは

採用成功のため、次の日から実務に活かせる採用ノウハウをお伝えする場で、ほぼ毎月WeWork日比谷FORT TOWERにて開催しているオフラインのイベント(参加費:無料)です。
人事同士が勉強会後の交流会を通して繋がりを持っていただくのも目的で、初めての方も参加しやすいカジュアルなイベントなので、気になるテーマの月はぜひご参加ください!
ちなみに毎回、軽食とお酒含め飲み物も用意しています。
私のSNSで最新情報を垂れ流しにしているので、気になる方は見ていただければと思います。
>>Twitter改めX
>>LinkedIn

講師の紹介

今回講師を務めたのは音楽・謎解き・アニメ大好き田部たなべひなのちゃんです。
この冬は北海道に行って、深夜にハンカチ振り回して凍らせるチャレンジしていた、そんなひなのちゃんです。
ちなみに成功していました。
SES企業から転職し、今の株式会社ダイレクトソーシングに入社してくれました。
前職では、セールスとして既存顧客の課題解決に向けて技術支援を行いつつ、エンジニアの採用担当も兼任していたそうです。
今はセールスとして様々な採用課題を抱える顧客に対してヒアリングを行い、課題の抽出〜課題解決のための施策のご提案や情報の提供を実施しています。

SNSもやってるので、ぜひ繋がっていただければと思います!
>>ひなのX
>>ひなのLinkedIn

候補者が反応したくなるスカウトとは?

まず入社理由としてITエンジニアの例ですが、上位3つを見ていくと、いずれも「働く環境」に関わる項目になっています。

候補者はスカウトを受け取った後、すぐに返信するわけではありません。
スカウト文に載っている情報だけでは働く環境含め判断材料が少ないですし、そもそも日頃からスカウトが飛び交っているため、まずは検索エンジン・SNSで情報収集をすることが多いです。
OpenWorkのような口コミサイトを利用する候補者も目立ってきました。

そこで候補者の温度感を高めるために押さえるポイントは3つ!!!!!

  1. 相手の転職軸に合わせた自社の魅力

  2. 「おっ」と思わせる共感や仕掛けのコンテンツ

  3. スキルマッチだけではなくカルチャーマッチの意識

各項目を解説していきます。

1.相手の転職軸に合わせた自社の魅力

多少の偏りはあれど人によって転職軸はバラバラです。
ワークライフバランス重視の候補者に「うちはなんでもチャレンジできる環境だよ!いいでしょ!ねぇ話そうよねぇねぇ!」とアピールしても、そりゃ魅力的だけど響きはしないですよね。
候補者がどんな思いで転職活動をしているのか、それに合わせてスカウト文を設計することが大切なんです。

2.「おっ」と思わせる共感や仕掛けのコンテンツ

共感できる仕掛けやフックになるようなコンテンツを用意するということです。
先述の通りスカウトが飛び交っている世の中なので、Theテンプレみたいなスカウト文は、超絶怒涛の人気企業クラスでないとスルーされてしまうことが多いです。
まずは候補者に見てもらえないと意味がないので、スカウトを開きたくなるようなコンテンツや内容を揃えてスカウト文に盛り込んだり外部で発信をしていく必要があります。

3.スキルマッチだけではなくカルチャーマッチの意識

これも先述した通り、働く環境を重視している候補者が多い中で、スキルはもちろんですが自社の組織や文化に合っているかどうかも判断していくことが重要です。

全体のストーリーを考える

スカウト文の長さ問題

スカウト文を考えるときに、まずは候補者の目線に立って考える必要があります。
候補者の特性、属性によって興味を持つ情報や転職軸が異なるため、ペルソナによってスカウト内容を送り分ける必要があるのです。

実際に送り分けをするには

①事前に調査、分析を行い
②数種類のスカウト文を作成して
③それぞれの特性ごとに送り分ける

といっても「③それぞれの特性ごとに送り分ける」は難しいですよね。
転職メディア内の情報だけだと、候補者が反応するスカウトをピンポイントで送りつけることは正直難しいに決まってます。
そもそも工数がかかりすぎる。

じゃあ、すべてを網羅したスカウト文を作ればいいじゃん( ^∀^)

これはちょっと危険な考え方です。情報もりもりメールは
そもそも読まれない…
項目を増やしたことで一つ一つの情報が薄い…
結果、他社との差別化ができていない…
ので返信がきづらいのです。

ではどうすればいいかというと、魅力を入れすぎてしまうと伝えたいことがぶれてしまうので、伝えたいことは1つか2つくらいに絞った方がいいかと思います。
自社の強みを分析をして、魅力を最高2つまでにしてスカウトに盛り込んでいくことがおすすめです。
外部ではあまり知られていない情報を盛り込むことで興味を促すのもありです。

ただ、一概に長文のスカウトがよくないかというと、実はそうでもないんです。
はっきりしろよって感じですよね。すみません。
Webマーケティングのウェブライダーという会社の事例です。

ビズリーチが出している記事ですが、2,700文字のスカウトを送って158通で2名採用というお話です。
つまり長いだけの理由があるスカウト文は、長くしても良いということです。
ダラダラ長いだけは良くないですが、やはり1番大切なのはスカウト文の中身だと考えています。
参考記事:社員数15人の会社が、たった3ヶ月で2人の優秀なプロジェクトマネージャーを採用できた話

アプローチの流れ

タイトルに「再送:先日ご案内した◯◯です」とか、そういった形でのリマインドをしていませんか??
これ、すごくもったいないです。
リマインド機能を使っていく中でも、初回に送った訴求ポイントAがあったとして、次は訴求ポイントB、3回目にはCといった形で組み替えて、網羅的に魅力を伝えていけると、自然な流れで魅力もしっかり伝えられます。
なので大事なのは、この訴求ポイントを1つか2つに絞ったものを複数回に分けて配信していくことです。
それらを読み進めて温度感がどんどん高まる状態を作るということをおすすめしています。

上の図は弊社で取ったデータですが、左の円グラフは候補者が何回目のスカウトで返信したかを分析したグラフになってます。
そりゃもちろん1回目で返信した候補者が多く56%を占めている一方で、2回以上送ったスカウトに返信した候補者が40%以上いるので、意外と再送でも反応してもらえるんだな〜ということがわかると思います。
なのでただ単に再送だよ!でリマインドするのはもったいないですし、3回目以降、最大でも10回目ぐらいまでは再送してみてもいいのかなと考えています。

そして右の図は、横軸がスカウト回数で、
ピンクの線がスカウトに対して「選考に進んでいいよ」と返信してくれた候補者の割合、
黒い線が辞退された候補者の割合になっています。
何が言いたいかというと、スカウトを重ねるごとに選考を前向きに考えてくれる候補者の割合が上がっていて、逆に辞退率が下がってるんです。

スカウトを何度も送っていくと、振り向いてくれたときに前向きな返信の候補者が増えてきているので、スカウトは何回も送るのが効果的だという裏付けになっています。

行動までのファネルを考える

一般的に何か人がアクションを取るためには、いろんな思いや考えがあった上で反応していきます。
この段階を踏む中でどこかで必ず離脱してしまうのが我ら人間なんです。
なのでその離脱ポイントを1個1個潰して行動まで誘導していこうという行動経済学を基にしたフレームワークが上記です。

クリエイトと呼ばれる6個の項目を全て潰していくことで、スカウトにおいては返信や開封につながるんじゃないかということで紹介してみました。
候補者にとってどこが障害になっているのかを見極めて改善していくことをおすすめします。

ということでクリエイトを横軸に分解してみたんですが、具体的にこのような障害がそれぞれあると思っていて、各障害に対しての打ち手を考えて1つずつ潰して返信率を上げていくことが必要になります。

とりあえず今回はキューの部分(スカウトタイトルや企業名で「おっ」と思える要素がない)を考えていきます。

ナッジ理論

ナッジ理論とは「人々が強制的にではなく、より良い選択を自発的に取れるようにする方法」を生み出すための理論です。
参照:ナッジの書影、ゾウのお母さんが子供を鼻で誘導する姿

このナッジ理論のフレームワークとして以下のような考え方があります。

  • Easy - 簡単
    簡単で楽な行動を選ぶ

  • Attract - 魅力的
    言語や印象、出来事など、魅力的に感じられるものを選ぶ

  • Social - 社会的
    多くの人がやっていること(社会規範)に影響を受ける

  • Timely - タイムリー
    タイムリーな働きかけに反応しやすい

  • Messenger - 誰から
    情報提供者の好き嫌いや権威の有無に影響を受ける

  •  Incentives - インセンティブ
    標準的インセンティブ、損失回避(増えることより失うことを避ける)、参照的依存性、双曲型割引など

  • Norms - 規範
    多くの人がやっていること(社会規範)に影響を受ける→社会規範をつくる

  • Defaults - デフォルト
    デフォルト(あらかじめセットされたもの)に従うオプトインからオプトアウトへ

  • Salience - 顕著性
    目立つもの、魅力的なもの、新しいもの、自分に関係があるものに惹かれる

  •  Priming - プライミング
    事前に見たり聞いたりしたものが行動のきっかけになる

  • Affect - 感情
    言葉や印象、出来事などに対する感情的な反応が意思決定に大きな影響を与える

  • Commitment - コミットメント
    内外への宣言・公約に従おうとする(書面に書くなども)

  • Ego - エゴ
    自分自身の気分がよくなる方向に行動する

ナッジ理論を活かしたスカウト文の例

そんなナッジ理論を生かして「おっ」と思わせるスカウト文を作ってみます。

よくあるスカウトタイトルはこれ

【面談確約】AI事業を手がける弊社で、データサイエンティスト職を担って
いただける方を募集しています。

これをこう

佐久間様へ|書類選考通過のお知らせ
※3月31日まで有効

  • インセンティブを付与する

  • 期限を設けることでTimelyを発動

  • 「手にいれる」ことよりも、「損をする」ことを回避する方を選ぶ心理(損失回避性)

【要確認】10人中8人の方にお読みいただいているメッセージです。

  • 人は自分の意見や行動が周りと同じだと安心する(同調効果)

  • 同じ内容でも伝え方や表現方法が違うと印象が大きく異なるフレーミング効果

あと、よくあるスカウト文はこれ

もしご興味いただければ、弊社の事業と組織、そして今後のキャリアなど、
スカウトではお伝えしきれない部分に関して、カジュアルにお話をする時間をいただけないでしょうか。
もちろん転職の意思はまだ固まっていなくても問題ございません。

Teamsで30分~1時間程度を想定しております。
お忙しいところ恐縮ですが、ぜひご検討いただけますと幸いです。

これをこう

もしご興味いただけた場合、「興味あります」といった旨のメッセージをご返信ください。

Teamsで30分程度、カジュアルトークのお時間をいただければと思います。

これでネクストアクションが明確になって行動を促すことができます。

まとめ

お伝えしたかったのはこの2点!
①自社の魅力ポイントを整理して複数回に分けて送りましょう。
②行動の離脱点を理解してそこを潰すような設計をしましょう。


もし返信率が上がらないとか、実際のスカウト設計についてさらに知りたいという方は相談会も受け付けてます。
スカウト文の添削も簡単にですがしちゃいます。

ご興味あれば、以下のような情報提供も可能です。
・採用に強い企業が何をやっているか
・エージェントからの推薦を20倍にしたコツ
・40種類以上あるダイレクト採用メディアの特性と相性
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  などなど

無料なのでお気軽に以下のリンクからご予約ください。

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(主催:株式会社ダイレクトソーシング

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