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長編自己啓発ギャグ小説

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#目標達成のコツ

夢を叶えた五人のサムライ成功小説【フライパンズ編】4

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

しばらく歩くといつもの居酒屋があり、相変わらずの盛況ぶりを誇っていた。

三人?は暖簾をくぐって席に腰を下ろす。
店主が近づいてくる。

こじんまりとした和を強調させている店内は心から落ち着きをもたらしてくれる。

『何にしましょう』
『とりあえずお冷やを三つ』

店員はえっ?と思ったのだろう。
聞き返してきた。

『三つですか?二つで

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【フライパンズ編】1

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

大阪はお笑いの宝庫としてめた知られる街だ。

おばさんパワーも迫力満点だ。
おばさん二人が会話をするだけで漫才になっていると言っても過言ではない。

そんな街・大阪では埋もれるほどのお笑い芸人が斬って捨てるほどわんさか存在する。

これだけ居ると売れている芸人から売れていない芸人までピンきりであることは言うまでもない。

そして昨今では

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】14(ラスト)

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

部屋に入ると柴田は冷えたコーヒーを二人に差し出した。
火照った身体に冷えたコーヒーは格別だった。

啓太と京子は柴田にありがとうと伝えた。
だが柴田は制止して代わりに、口にくわえた葉巻に火を点けろと言わんばかりに、大きなチャッカマンをテーブルの上に置いてせがんできた。

京子が火を点けた。
『ありがとう、京子さん。やはり葉巻は米国産に限

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】11

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

ごもく旅館二日目の朝を迎えた。

啓太は朝食を済ませて温泉に足を運ばせた。
啓太はようやく疲れを癒すことが出来た。

全身が温まり、血行が良くなっていくのを強く感じる。
啓太は今回の旅行ほど心労を強く感じたことはなかった。

そしてそれは出会った当初の京子を思い出させるものでもあった。

随分と見違えるほどに成長を遂げたものだなと温泉に

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】10

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

扉を叩いても声を張り上げても啓太は部屋から出てこない。

うっすらとした意識の状態ではあるものの、無意識がなにやら騒がしいという感覚だけを捉えていた。

しかしながらもまだ睡眠の最中にいた。
取材陣は強行突破を試みた。

もはやその場に顔を合わせた一同には、ベストセラー作家・高木啓太に対する尊厳やマナーなど微塵の欠片や素振りさえなかった

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】7

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

数分後。
『ふぅ~。かなり勾配のきつい坂道だったな』
『ほんとですこと、あなた。さぞお風呂が気持ちいいかと思います』
『ここをくだれば到着だな』
『はい』

二人はゆっくりと石段をおりていく。
見渡せる眼下の海辺から押し寄せる香りが、ほのかに風に揺られて鼻にはいっていった。

しばらくすると女将であろう。

確かに美しい女性が派手な和服

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】6

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

三時間の乗車時間を経て、ふたりはごもく旅館のある駅に到着した。

さすがに三時間の電車移動となると街並みは姿を変えていく。

本当に旅館に来たのだなと思わせてくれる風景が広がる。

座りっぱなしでもちろん、ふたりのお尻は筋肉痛に襲われ、このときばかりは京子の意識は自身のお尻の鈍い痛みに囚われた。

下車し終えた啓太と京子は、鈍痛を抱えな

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】5

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

温泉旅行当日。
この日は穏やかな天候に包まれた。

近所では小学生たちの元気な歓声が聞こえ、行き交う車のクラクションが平日の騒がしさを際立てていた。

啓太は爆睡したが一瞬に過ぎなかった。
結局、一睡も出来ずに朝を迎えた。

京子は啓太の充血した眼を見て心配そうに問いかけた。

『あなた、眼が真っ赤よ。大丈夫?あまりの嬉しさに眠れなかっ

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】4

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

翌日、出版社に原稿脱稿の連絡を入れた。

妻でもあり、秘書でもある彼女の役割で、少しでも夫の力になりたいと協力を申し出たことを、啓太が承諾したのだった。

最初は随分と戸惑ったものの、京子の執拗な気持ちに負けて、加筆修正や誤字脱字チェックまで今では一緒にやってくれるまでになっていた。

現在の京子は三役を買ってでていた。
妻であり秘書で

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】16

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

翌日の朝。
『起きなさい、ボケ』
いつものように目覚まし時計が起床セット時刻を告げる。

なかなか起きない雄平には程よい響きだ。
『さっさと起きろや!こら』

今日は昨日の思いがけない出来事もあり、疲れは極端に激しかった。

数分が経過した。
『起きろ言うとるやないかい、おどりゃ~』
目覚まし時計とは思えぬ迫力を感じるのはやはり、音声に

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】8

過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

店内ではまもなく後半組、三人による演奏が始まろうとしている。

15分の小休止を挟んでの開始だ。
トップを切るのは高枝切子と万田小百合のコラボレーションだ。

これまでの三人とは何かが違う。
諦めていた心が期待に変わる。

雄平は身体を乗り出して食い入るように二人を眺めた。

イントロのメロディが流れ出す。
高枝と万田が流暢に踊り出す。

これ

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