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長編自己啓発ギャグ小説

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#継続力

夢を叶えた五人のサムライ成功小説【フライパンズ編】13

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

まゆがマイクを握り、出場者に向かって言った。

『それではただ今から取材を行います。あらかじめお伝えした順番でインタビューさせて頂きます。インタビュアーは岩松茂太、収録は私、桜まゆが務めさせて頂きます』

まゆの挨拶と共に、茂太のマイクを握る手に力が入る。

『恥ずかしい限りです。本当なら私はそちらに座っているはずです。ですが人生は本当

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【フライパンズ編】12

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

一方、出場者メンバーも何を質問されるかまったく分かってはいなかったが、誰もが目立ちたがり屋のため、この日この時をまだか今かと楽しみに待ち構えていた。
彼らもまたすでに心の準備は万全だった。

次第に控え室前の廊下の往来が慌ただしくなる。
一同が特設スタジオへと向かう。

インタビューを初めてする茂太は緊張感を解すために掌に人という文字を

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【フライパンズ編】11

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

そうこうしていると、まゆからの連絡が入る。

すぐさま向かうとだけ伝えて電話を切る。

ダッシュで外に向かう茂太の後を追うように、たっくんが浮遊しながら着いてきた。

『たっくん、昼も平気なのか?』
『霊が闇夜にしか姿を見せないってのは、人間が勝手に決めた都合のよすぎる解釈だわ。確かに私も人間だった頃、霊に対してそういう偏見を持っていた

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【フライパンズ編】1

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

大阪はお笑いの宝庫としてめた知られる街だ。

おばさんパワーも迫力満点だ。
おばさん二人が会話をするだけで漫才になっていると言っても過言ではない。

そんな街・大阪では埋もれるほどのお笑い芸人が斬って捨てるほどわんさか存在する。

これだけ居ると売れている芸人から売れていない芸人までピンきりであることは言うまでもない。

そして昨今では

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】14(ラスト)

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

部屋に入ると柴田は冷えたコーヒーを二人に差し出した。
火照った身体に冷えたコーヒーは格別だった。

啓太と京子は柴田にありがとうと伝えた。
だが柴田は制止して代わりに、口にくわえた葉巻に火を点けろと言わんばかりに、大きなチャッカマンをテーブルの上に置いてせがんできた。

京子が火を点けた。
『ありがとう、京子さん。やはり葉巻は米国産に限

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【高木京子編】2

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

翌朝になり、外は快晴。
まだ眠っている啓太を起こさずにひとり、寝室を出る。

庭の観葉植物に如雨露を使って水を撒く。
今年の夏もまた温暖化の影響で、例年にも増してうだる暑さだった。

一通り、花の水撒きを終えると、額の汗を拭ってキッチンへと移動した。

サンドイッチと卵焼きをこしらえる。
サンドに挟む食材は、ハムとレタスとシーチキンだっ

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】17

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

雄平が住まいの自室でギターの練習をしていると、由里から連絡が入ってきた。

柴田が今度は救急車で病院に搬送されたようだ。
どうやら葉巻が切れたことによる突発性ストレスによる発作らしい。

葉巻を吸いたいようだが、どこに売っているのか思案にくれていると、どうやら携帯電話の通話越しに柴田の掠れた声が届く。

葉巻とチャッカマンを繰り返し繰り

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】16

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

翌日の朝。
『起きなさい、ボケ』
いつものように目覚まし時計が起床セット時刻を告げる。

なかなか起きない雄平には程よい響きだ。
『さっさと起きろや!こら』

今日は昨日の思いがけない出来事もあり、疲れは極端に激しかった。

数分が経過した。
『起きろ言うとるやないかい、おどりゃ~』
目覚まし時計とは思えぬ迫力を感じるのはやはり、音声に

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】15

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

ライブが終わり、バーをあとにする。
後日、柴田から連絡が入ることになっている。

雪が激しく降り始めた。
交通規制が次々と発表され、街中や駅などの電光掲示板に速報として流される。

電車の運行が停止になるまでに早く帰ろう。
雄平と由里は駅近郊のコンビニ前で柴田に別れを告げた。

いつのまにだろうか!
先ほどまでライブの最中にいた林がコン

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