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かつて"あいでん"という伝説のブロガーがいてな…
私はふと思い出していた。
かつて時を共にした、一人の男を。
七隈の地を救った、一人の英雄を。
2019年1月1日。
この日から、彼によって記録され続けた420もの編纂。
それがいくつの人命を救ってきただろうか。
一体いくつの人類が彼の影響を受け、
この地に出で立ち、消え去ったのだろうか。
彼の編纂が終わった今の時代、
今一度、その栄光を思い出すのだ。
そして、人類にとっての大きな前進を、
そのための小さな一歩を、
今、踏み出すのだ。
この日、人類は思い出す。
経営における美しさを。
誰をバスに乗せるかを。
竹ひごのような人間を。
3つのコントロールを。
目的が手段化する愚かさを。
黄金円の中心から外側への進撃を。
なぜ?
なぜ?
なぜ?
の恐怖を。
私は、彼の320にも及ぶブログ記事を全て見返し、
出来得る限りの力を尽くし、その魅力をここに記すことを誓う。
私がやらなければならないのだ。
こんなことするのは私以外いないのだから。
そう、全てはここから始まった。
#0 始まりの日
すこし昔話をしよう。
彼の名前はあいでん。
彼はとある大学のとあるゼミに所属していた。そのゼミでは"創業体験プログラム"という大きな試練が存在する。
創業体験プログラムとは……
学園祭の模擬店を擬似会社で運営し,会社の設立から運営,解散までの一連のプロセスを経験するプロジェクト。20人弱のゼミメンバーが社長、副社長、商品開発、販売、経理、総務などの各部門に分かれて行う。
このプロジェクトの肝は、模擬店の運営を"会社"として行うことにある。
そう、模擬店での売り上げが高い低いで一喜一憂しているようでは、サークルの思い出出店と変わらない。
大事なのは会社として理念を立て、それを実現するための案を提示し、株主から資金を集め、それを使って模擬店を出し、目標とする利益を達成して従業員、株主に分配するまでの流れを想定して動くというところにある。
学園祭はそのプロセスのほんの一部でしかない。
また、
「会社は擬似でも、組織だけは擬似じゃない」
という格言がある。
株式保有数によって社内での立場を決め、それぞれの立場からどう関わり合っていけばいいのか試行錯誤が必要となる。
しかもそれをゼミの同期でやるところが非常に客観性を生み、ここから学べる組織観は紛れもない本物だ。
そんな約半年間をかけた当ゼミでの一大プロジェクトにおいて、"社長"を務めたのが彼、あいでんであり、彼の名は株式会社1dense(アイデンス)の"アイデンス"から取ったものなのだ。
そんな彼がnote界に降臨したのは2019年の元旦。2度の創業体験プログラムを乗り越え、4月には大学4年となりうる彼が突然ブログ投稿を始めた理由とはなんだったのか。
まずはその初々しい初投稿から見ていこう。
あけましておめでとうございます!
はじめまして、ブログ初心者のあいでんです。
いざ始めてみると何書いていいのか難しいですね(笑)。
さて、記念すべき初投稿はブログなるものを始めた理由を書き進めていこうかなと思います。拙く読みにくい文章になっているかと思いますが、温かい目で見守っていただければと思います。
それでは、、、いってみよっ!
偉大なる者も、最初の一歩は誰だってちっぽけなものだ。
大それた目標なんてなくていい。
ただ、ちっぽけな一歩を繰り返すことによって歩みとなり、
歩み続けることにより、それは大きな前進となる。
それを彼が教えてくれることになるとは、まだ誰も知らなかった。私も当時は「なんか始めたでw ネタにできるぞ!!」とバカにさえしていたかもしれないし、してなかったかもしれないし、記憶にない。
たとえ馬鹿にされても、歩みを止めなかった英雄。
彼は日々の生活での気づきや、ゼミで考えた内容をまとめるアウトプットの作業としてブログを書き続けるという姿勢を一貫した。
彼にとってはちっぽけなことかもしれないが、本ゼミの中でもトップクラスにキレていた(頭が)彼の脳内を覗けるブログというのは非常に私にとって大きな存在だったし、そう感じていたメンバーも多かったのだと思う。
そんな彼の記事の紹介をたった今から始めようと思う。といってハードルを上げてみる。
彼の記事を大きく3つに分けて紹介する。重複がかなり生まれているがさして問題ではない。何回でも読んで構わない。
一つ目は創業体験プログラムについて。
このゼミの最もポピュラーなプロジェクトである創P。1年目は総務、2年目に社長として参加した彼の目にはどう映るのか。
二つ目はゼミでの出来事。
ゼミで起こった出来事について、そしてゼミで学んだ内容をまとめて理解を深めるために、彼が彼自身の言葉で綴った彼の頭の中を覗き見できる。
創P、社会課題をビジネスで解決するP、セミ生選考、卒業論文などのプロジェクトや、通常回のゼミ、合宿や旅行から学べたことを事細かく記してある。
三つ目は与太話&考察シリーズ。
あいでんブログの多くはこのシリーズで構成されている。与太話、つまり彼にとってはたわいもない出来事を真剣に考察しており、そんなところから彼の鋭さを感じることもできる。
では、それぞれ事細かく説明していこうと思う。絶対に最後まで見る必要はない。
#1 創業体験プログラムについて
まずは創業体験プログラムの記事、記念すべき第1弾。(以下創P)
創Pの本質が彼視点でわかりやすく説明されている。実際に身を投じてみると見失ってしまいがちなことだ。
自社において何を大切にするのかを決めて、それを達成するために経営をするだけのことです。
売上や利益ってその会社の一部であって全体ではないし、違う理念のもと、違う価値を提供する会社が売上や利益のみの指標で評価されるのはおかしいですよね。
「自分たちで評価できる基準=自分たちにとって良い経営」を最初の段階で明確にしておく必要があると考えています。
数字は大事、売り上げも利益も重要だ。
だが、それの良い悪いを決めるのは周りとの相対評価なんかではない。自社の目的達成という最終到達地点から遡って考えることで自分たちの基準がおのずと導き出されるのだ。
目先の数字に捉われることなく、自分たちの基準に従い、理念に向かって経営を行う。それが「美しい経営」だ。創Pをやる以上はそこを目指さなければもったいない。彼が言うように特に2年目は。
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創P全体を語ってる記事は実は多くない。ここから先は内容ごとになるが、とても大事なことを言っているので必読である。
まずは
後輩の創Pを見守りながら語るシリーズ
2度の創Pを終えた当時大学4年のあいでんが、後輩の創Pを見ながらごちゃごちゃ言っている。
最初にこれ。
↓
事業計画を投資家に向けて発表することの意味。
投資家が投資という意思決定をする際に何を指標とするかが重要になります。
そう、内容のエビデンスや投資家にとってのメリットってやつですね。
これについてはポンコツ大学生がバイアスから逃れるためにはでも詳しく語られている。
これは極論ですが、会社概要や経営理念などの説明が全くいらないと考えています。
聞きたいことはそれ以外の”何をするのか、ホントにできるのか”だということです。言葉通り、事業計画を聞きたいのです。
ついついやってしまいがちな役員紹介みたいなのは別に要らない。というか今考えると恥ずかしいだけだ。
必要なのは根拠だ。ぼんやりとした空想に投資するわけにはいかない。
こんな商品作ります、損益はこういう予定です、ではそれをどうやって実現するつもりなのか?そこの説明が必要なのだ。
↓
戦略っちゅう戦略はあまりなかったように思えるし、「本当にその数値は実現可能なのか」ということへの説明はあまりないように感じました。極めて重要な要素であるにも関わらず、です。
製品がこれくらい安定してどれくらい作れますという前提があって、こういう戦略(仮説段階)で製品を販売していきますという計画があって、その仮説が立証されればこれくらいの利益が見込まれますよという結果がある。
前提を早く確かめて、そこを基準に考えていく。まずとにかく作れ、と何度言われただろうか。前提をあやふやに話を進めると、のちに崩れていってしまう。期待や見栄を張っていると……本当に死。
↓
そのときにT先生がこんなことをボソッと言っていました。
「…無理くり(目標)販売個数伸ばそうとするんじゃなくて、"(製品の)質を担保するためには◯◯個しか製造できません。でもその個数を売り切るための戦略とオペレーションがこれです"という風に投資家へ伝えれば済むだけの話なのにね。」
多くの学生は魅力的なもの(売上や利益)の方に目移りしやすく、いわゆる"必然性"というものを考えきれていないからだ。
ここまで理解して進めるのは正直2年目でも難しかったと感じた。投資家側として参加してやっとハッとさせられるような。
↓
学祭での販売が終わり、その結果を投資家に発表する株主総会での出来事。
(質疑応答にて)
「質問されたことに対して答えてない」ということです。
1つは、「質問内容を理解できていない」です。
何を聞かれているのか理解できていない問題。しかし重大なのはもう一つの方だ。
もう1つは、「答えを持ち合わせていない」です。
質問されたこと自体は理解できていてもそれに対する答えを持ち合わせていないと同然ながら返答は適切ではありませんし、会話として成り立ちません。
これは振り返りの甘さが関係していると思います
「なぜこういうことが起きたんですか?」「なぜこうせずにその選択を取ったんですか?」という質問に言葉を詰まらせる光景はよく見た。そしてその場で考え始めている時点で、その部分を振り返りしていなかったという証明になっている。
事業計画発表でこういう風にしますと伝え、それに投資を受けて事業を行った結果、どうなったかを投資家に説明するというのは当然のことだが、そこへの姿勢が甘くなりがちなのである。
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単発記事
ではここからは内容別の記事をピックアップして紹介していこう。
まずは、創Pにおいてまず始めにぶち当たる壁であり、創Pの最重要概念と言っても過言ではない経営理念についての記事。
こちらは組織を動かす3つのコントロールについて。
出費と投資の区別、品質よりも原価を下げようとするなど、数字を読めないことによる過ちがあるよって話。
「販売戦略としてSNSで紹介します」は効果あるのか?という話。
”ビジネスは美しくなければならない”とは?
2年目で社長を務めたあいでんから見えた"経営者"の仕事とは?
2年目の会社の戦術を社長自身が振り返る話
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#2 ゼミでの出来事
ここからは創P以外の行事に関する記事を紹介しよう。大まかなまとめは本人様がマガジンを作成なさっているので、暇すぎる人はこれを見るのをお勧めする。
ペーパータワー
ペーパータワーとは紙を用いて高いタワーを作る競技だ。しかし、固定費と紙1枚ごとの変動費がかかり、作成した高さに応じた売り上げから引いて算出される利益を競うのだ。
タワーの高さ(売上)と紙の使用量(費用)のバランスを考え、利益を最大化する方法を実際に手を動かしながら試行錯誤するこのゲーム、その深さは見た目からは想像できないほどだ。
ゼミ選
ゼミ募集期間中、ゼミ生は相談室と言う形で、2年生のゼミ選びの相談を受けるというスタンスをとっている。勧誘はせず、当人の頭の中を整理していき、自分自身で学ぶ環境を選ばせる、その手助けをする。
このプロジェクトを通して、ゼミ生はこれまでの"自分"に向き合い、経験から語られる事実だけをもとに2年生と向き合う。お互いが互いに向き合うことで互いに気づけるものがある。
女子商での授業
今年で4年目を迎えた、女子商へのアントレプレナーシップ教育プロジェクト。これはその初年の話だ。全くの手探りで高校生に"教える"ということに向き合ったあいでん氏の葛藤が記されている。そのため記事数は多いが見るだけの価値はある。
卒業論文
ゼミの最終試練である卒業論文。巷でよく「卒論が大変」と言うてるやつはいるが、あれは果たしてこの苦しみをちゃんと味わったんか?と思うほどだ。
"研究する"ということにちゃんと向き合い、内容よりも論文という1つの手法に則って真実を紡ぎ出す体験をすることが卒業論文の1番の学びであると言える。
あいでんもまた、その苦しみに向き合い続け、卒論を完成させた。その一部始終が綴られている。しかも論文自体も定期的に公開しているというサービス精神。
↓ ピックアップ記事
↓ 初回の報告会でボロボロになった記事。
特別事件
この記事は、あるイベントで起きた事件についてだ。あいでんとある経営者が言い合いになったという内容なのだが……
この事件は飛田先生の記事も合わせて読んで欲しいところだ。
この事件をわざわざ取り上げた理由は、私が個人的に好きだからだ。
それと同時に第3トークセッションは終わりを告げ席替えになった。カッカしながらもお礼が言えたのは少し成長したなと自分を褒めたい(笑)。
残りの社会人と同ゼミの子には申し訳なさ過ぎてあとから謝りに行った。社会人の方からはありがたいお言葉をいただき、友人からは話のネタにされ特段責められはしなかった。
そして、その場に同席し、その言い合いを目の当たりにし、のちに鬼イジりした同ゼミ生がこの私だからだ。
あれは正直おもろかった。
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#3 与太話&考察シリーズ
与太話シリーズは、直接のゼミの話とかではなく、もっと概念的な内容や何気ない出来事や感じたことを書いた記事だ。
そして、考察シリーズはとにかくあいでん本人が「自分考察したな」と思った記事は全部そうなので明確なラインはよくわからない。そもそもほぼ全ての記事で考察しているようなものだから。
↓ ピックアップ記事
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旅日記
ただの旅日記ではなく、その街の文化、技術、歴史などをちゃんと学び、分析をしている点は非常に評価が高いのだが、彼は毎回なにかしらやらかしている。
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#4 番外編
番外編として、普段とは少し視点の違う記事を紹介しよう。
これは6期生のあいでんが8期生に向けて書いた記事だが、どのゼミ生に対しても当てはまるメッセージなので紹介させていただく。
私たちはゼミで、大学で何をどう学んでいるのだろうか?という問いかけでもある記事たち。
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終わりに
ということで一通り紹介し終えたが、どうだっただろうか。
ざっと44記事ほど紹介した。これを多いと見るか少ないと見るか。
私は少ないと感じる。なにせ全320記事を見返した上での、厳選した44記事だ。是非暇な人は読んで欲しい。暇な人は。
ついでに考察シリーズの中で、私個人的にオススメだと思った記事をマガジンにまとめたのでこちらを読んでみるのもいいだろう。
彼が記録し続けた1年と3ヶ月が、誰かの良い暇つぶしになることを願って。
執筆者:生涯あいでんをネタにし続ける男
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では最後に、彼の感動的な(?)ゼミ最後の記事を読んで、サヨナラとしよう。
今日は本来であればゼミの追いコンでした。既報の通り卒業式の中止に伴って追いコンも自粛という本当に残念な形となりました。
誰から花束を受け取るのだろうかとか、最後のメッセージは何を喋ろうかとか、あーしようこーしようとたくさん考えていたのに…(笑)。
やっほー。
無事卒業した人、大学に残る人、自ら決めた新しい道を歩む人。いろんな人がいるけど、まずはこの言葉からはじめよう。
おめでとう。そして、お疲れ様。
進む道はそれぞれとはいえ、苦楽をともにした仲間たちの門出をまずは心から祝福したい。そして、これから進んでいく道での活躍を願ってやまない。
堅苦しいのはここまでにしよう(勝手にやった)。
それにしても何をやっても全然人が集まらないし、19人が12人まで減るし、卒業旅行や追いコンもなくなるし、タイミングが悪いというか6期生らしいというか。最後まで本当に締まらない(笑)。
そう、コロナの影響もあるが、最終的に6期は締まらない形で終わってしまったようだ。可哀想に。
6期生は本当に「苦楽」をともにした仲間だと思ってます。うまくいかない苦しみも、上手くいきそうな刹那が垣間見えた喜びも、卒業旅行や追いコンがない悲しみも(笑)。
私は自分が優秀だと思ってたし、みんなよりも秀でていたかった。でも、みんな私より優秀だった。よくわからん尖り方をしている6期生だったからこそ今の自分があるし、ゼミを楽しめたし、6期が6期たれたのだと思う。
やっぱり私は6期でないと上手くやれていなかったと思う。
私は6期生に何か貢献できただろうか。正直あまり自信はない。迷惑を散々かけたし、一方的に何かを受け取ったような気がしているから。
だから、これから少しでも恩返しができればいいなあと思う。
もうちょっと仲良くできたらよかったけど、まあ私がガキンチョだったので仕方ありません。これからも仲良くしてくれると大変嬉しいです。
どうも6期生への想いはこれっぽっちの文章では書き連ねることができないらしい。それくらいには思い出深いし感謝してます。
全員が集まることはないんだろうけど、また機会があったら集まりましょう。そしてそれぞれの「苦楽」でも語り合いましょう。
ありがとう。なんだかんだ6期生が大好きです。
追いコンで話せなかった分、ここに晒すスタイルで。
彼が所属していた6期生というのは本当に異質だった。
ゼミという繋がりがなければ絶対に集まらないような人間同士が、あんなに一つの目標に向かって組織として動(こうとして)いたというのは、今考えても奇跡だ。
今となっては、正直生きているかもわからないレベルで現状わからない人がほとんどだが。
今後集まるって言っても絶対に過半数も集まらないだろうけど。
まぁそれが6期らしいわ。
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