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メジャーじゃなかったパニック障害

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発症当初、自律神経失調症で片付けられていたパニック障害に、長年悩まされてきた経験者として、発症のきっかけ、発病の素質は何かを振り返り、 今思うことを素直に書き下ろしました。 スト…
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#満員電車

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【10】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【10】

4.病気と付き合う【3】ー 新幹線に挑む ーこの病気を発病し、
病院へ行くきっかけをつくってくれた
x主任は、課長に昇進していた。

そのx課長から、突如
『出張行ってもらいたい。
飛行機はまだ、だめかな?』

ぼくは間髪いれずに
「すいません。それはまだ無理です。」
と答えた。

「それは」の意味は出張に行くこと
を込めていた。

出張と聞いた時点で、

え?突然、なに?まじで… え

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【9】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【9】

4.病気と付き合う【2】ー 通勤との戦い ー色んな仲間とも疎遠になりつつ
付き合いの悪い人になっていった。

何かのせいにしたい。
全て病気のせい。
病気になる素質のせい。
こんな才能はいらない。

もう、自身との戦いであった。

病院からの治療方針は薬物療法だ。
とにかく不安になっちゃいけない。
そして、自信をつけていく。
そのために心をコントロールさせる
くすりだ。

朝夕のソラナックス0

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【8】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【8】

4病気と付き合う【1】ー さまざまなクスリを試す ー病院を変えて
治療法もかわった。

今までは、
自律訓練とやらを
ひたすらやって
薬は、頓服として
デパス0.5mgのみだった。

ここへ来て
頓服は頓服のままとし、
ぼくに合う
メインの
"くすり"を探していく。

とにかく
なおれば…と、
藁をもすがる思い
だった。

薬なんかに頼るのは
良くない、と
罪悪感があった過去の
考えを捨ててい

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【7】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【7】

3診察【5】ーセカンド・オピニオンー

症状は日ごとに悪化。
治療方法に疑問をもち、
くすりとは、応急処置的なもの。
回復傾向に程遠い。どうしたものか。

当時、
発病する1年くらい前から
付き合っていた彼女に、
病気も打ち明けていた。

ところが、
電車にのれなく
(乗れるが、なるべく避けていた。)
飛行機はもってのほか。
(これは想像しただけで、心臓が飛び出そう。)

こうなると、旅行もいけな

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【6】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【6】

3診察【4】ー 病院をかえよう。 ー

【1】~【5】のあらすじ

飛行機内で発病。
会社の健康診断で
自律神経失調症と
あいまいな診断をうける。

上司に打ち明け
会社の総合病院で
神経内科の門をたたく。

そこの医師が
いわゆる(やとわれ)で
自分のクリニックへ誘導。

そして、
その診察に
疑問。

ーセカンド・オピニオンー

会社が引っ越しをすることに。
五反田から飯田橋になった。

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【5】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【5】

3診察(3)病気になる素質。
これは、いったいなんだろう?

友達k君に言われて
その夜、深く考えた。

…そもそも
自身の性格など分析することなど
考えたこともなく、

素質。

と、いわれて
へこむ自分は一体…

ぼくの性格

神経質。
人の目が気になる。

色んな人と話すと
明らかに
自分のほうが
何でも気にしすぎている。

こういうことに
気づくキッカケとなった。

ただ、この当時は
そん

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【4】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【4】

3.診察(2)薬を処方され、
いざ再診へ。

会社関係の総合病院の
神経内科にむかう。

診察室では、y先生に
調子のほどを聞かれ、

「不安になるけど、薬のお陰で
今までの辛かった症状は現れなかったです。」
そう答えるぼくに、

『よく眠れますか?』
y先生は前回と同じ質問である。

このようなやり取りのあと

『治療法を紹介しますので
一週間後にまたきてください。
但し、場所が変わります。

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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【1】

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【1】

初めての発症から現在に至る四半世紀。病気であることを認めたくなかったぼくが
仕事、プライベートで人に隠し通してきた
苦悩などを書いて行こうと思います。

1.発症

今から25年くらい前、
バブル崩壊間もないころ、
某電気メーカーに勤務し、
内容のゆるーい出張が頻繁にあった。
あの頃の出張とは、
仕事2割で
8割は飲み食い観光であった。

そんなことを繰り返していたある時、

出張先から東京に帰る

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