「出来ない」て言っていいんだよ!我慢をやめた発達障害の息子の話
発達障害(ASD・ADHD)の息子は
急な変更があると、非常に混乱します。
「戸惑う」とかいうような可愛いレベルではありません、パニックに陥ります!
脳内はアクセス全開からの急ブレーキ、
その上で常同行動をしたがる気質のところに
突然やったことのない事をする!
それには、想像を超えたプレッシャーが脳にかかるようです。
息子が通う事業所での数日前のことです。
商品にクレームが出たという理由で、
急な作業変更がありました。
二人一組になり、商品のチェック作業をすることになったそうです。
しかもペアを組んだのは息子が最も苦手とする(息子が感じるには)常に大声で話しかけてくる女性…
その時点で息子の頭の中では大爆発が発生しており、無茶苦茶になっています。行動を停止させるのに精一杯の状態です。
見た目にはジッとしているだけで静かな雰囲気ですが、外に向けての火山爆発寸前の状態なんです。
以前の息子でしたら、そのまま我慢していました。
「訴えてはいけない、迷惑がかかる」
その思いで耐え続けていました。
昨年、ついに耐えきれずに外に向かって火山爆発が起こり、壁に向かって椅子を放り投げてしまったのでした…
暫く事業所に行けなくなってからの復帰二日目のこと、息子は以前のように我慢はしませんでした。
「急な変更は苦しいです。」
「共同作業は相手が誰であっても僕には無理です。」
スタッフにそう伝えたそうです。
有難いことに別の部屋に連れていっていただき、一人でする(比較的慣れている)作業に変えてもらえました。
息子は帰宅後、自分の発言を非常に気にしていました。
「ペアを組んだ人の目の前であんな事言ってしまって酷かったかな?」
「僕はワガママが過ぎるんやろか?反抗的態度だったんかな?」
以前の私ならきっとこう答えていたでしょう、
「あんた20代も後半になって、何を幼稚園児みたいなこと言うてんねん、しっかりし〜!」
「何で言われたように出来ないの⁉︎」
今回はこう答えました。
「それで良いんだよ!よく言えた!」
「決して反抗的とかワガママではないよ、パニックにならなくて良かったわ(*^^)v」
急な変化についていけず、気持ちでは指示通りに頑張ってやろうとするのですが、脳はそれについていけないんです。
自分の意思とは違う行動に出ることもあるみたいです。
定型発達(発達障害ではないこと)の人には理解しにくい状態だと思います。
私は息子に続けて言いました。
「大丈夫や!後で事業所にも説明しておくから安心してな。」
「それでいいんやで〜!」
まだまだ試行錯誤の毎日ですが、ほんの少し前進したように思います。
たおたおです、よろしくお願いいたします。
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