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世界観にどっぷりハマってみよう「ゲームの王国」

<SF(1歩目)>
「SF」って、「文学」に比べるとカテゴリーとしては「狭い」。
Long long ago, 日本のSF界では、小松左京さんや筒井康隆さんや星新一さんが活躍された時代。海外では、ジュール・ベルヌさんやコナン・ドイルさんやフィリップ・K・ディックさん等が活躍された時代がありました。

とても牧歌的な時代です。それからかなりの年数を経て、「SF」は熱狂するファンに支えられて今に至っています。
ずっと追ってきましたが、すごい進歩のあったカテゴリーです。

現在では定義も拡大されていて、「科学(science)」や「技術(technology)」を押さえているものは何でも「SF」とされる中で、各種の分野が極めて尖がってきました。

まるで「登山」がギアや登山技術の進化によってどんどん分化して研ぎ澄まされていった状況と似ています。

そこで、「SF」は「愛(love)」がたっぷりのもの縛りで紹介していきます。

背景が「科学(science)」や「技術(technology)」であっても、「愛(love)」なきものは原理主義者にお任せして、普遍的な「愛(love)」ある作品を追っていきたいと思います。

そしてプロット(構想)を重視して、作者が提示した世界観がイケテイルものを中心に追いたいと思います。

ゲームの王国 上
小川 哲 (著)
早川書房

ゲームの王国 下
小川 哲 (著)
早川書房

「1歩目」はカンボジアを舞台にした「ゲーム」にかかわる作品。
著者の小川哲さんは、昨年「地図と拳」で直木賞を受賞されています。ということは、リーダビリティがよく「SF」の世界以外の読者でも「読める」作家の一人です。

またこの作品は、上下巻に分かれていますが出版社の経済的事由で分けたのではなく、上下巻が独立した著作だと思います。
上巻だけでも、下巻だけでも楽しめます。

上下巻を通して、「テクノロジー」の使い方がとても参考になります。そして素晴らしく「愛(love)」のある作品で、子どもと読んでもいい作品(ちょっとグロ(ポルポト政権の拷問)注意ですが)です。

私が愛する登場人物は、キャラが立っている「泥」という人物です。作者の脳の中から飛び出してきて、どんどん成長したわき役です。

多忙なビジネスマンでも、空き時間を利用して、東南アジアの焦熱にトリップできる作品に仕上がっています。
読後は「愛(love)」が注入されていること請け合いです。

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