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亀井健自然に帰る日記

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2021年2月の記事一覧

髪を切ろうかな

髪を切ろうかな

昨年、コロナが収まるまで髪を切るのやめたー、と決めてずっと切らなかった。

で切らないおかげで、ヴェートーベンを演じさせてもらえた。
なぜか石川啄木もロン毛のまま演じさせてもらえた。
どこかの先住民の様に、髪の毛に神が宿るなんて考えてずっと切らないでいようかなとかも考えたけど、久しぶりに美容室を予約。

ずっと、20歳くらいから切ってもらってるキングのところに行こう。

アクセスバーズとかしてもら

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優しい乱暴、配信するよ。

先日終わりました演劇シーズンの配信が始まるみたいです、たった三日間。
是非是非、眺めてみて下さい。

【特報】
札幌演劇シーズン2021-冬、
参加3作品の期間限定・全編無料配信が決定!
本日26日(金)19:00より
札幌演劇シーズンYouTubeチャンネルにて配信スタート。
28日(日)まで!!
https://www.youtube.com/channel/UCySEWZe6UrbqWO-h

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そーいえば不眠症だった

断食の初日は酒を抜いた。
そしたら、全く眠れない。
そーいえば、子供の頃から不眠症だった。
眠るのに酒が必要だったなんて忘れていたよ。

しかし断食2日目も酒は飲まないのだ。
食事は、明日まで減らして、4日目から食べない。
身体がそれはいいね、と言っているので今回は久しぶりに本格的に断食できそうだ。

以前、本格的に1週間断食をした時、体重が1日1キロ落ちた。7日目、こりゃ身体がいい感じになってき

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身体とは

施術したり、役者したり、身体の仕組みをけっこう学びたくて、本を読んだり。ネットで検索したり。
昨年バレエの現場に参加させて頂き、ダンサーの身体にものすごく羨望したりした。
身体が台詞を喋る、あの感覚はとても興味深いし憧れたりもする。

肩こりがある人や腰が痛い人、膝が痛い人、たくさんいる。
膝は立ち仕事の人に痛みが多い。
人間が本来は立つ動物ではないのかもしれない、と考えてみると、そうか、それで首

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CS60とか宇宙とか

僕はCS60という器具を使って人に施術します。
信じてもらえたら、なんだって癒せる施術です。
事の発端は、ある大切な人の癌による余命宣告を聞かされ、そしてこのCS60と僕の相性なら、大切な人の身体を癒せるのだという、なんの保証もない自信で始まった。昨年のコロナ騒ぎの始まりの頃。

前から決めていたメキシコのシャーマンに出会う事、帰国後東京にとどまり、シャーマンやメキシコのシャワーを浴びて、そのまま

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優しい乱暴 原案小説その6 完結

繁華街のバス停

バスを待つ八十五歳の女の子を由利が見たのはどれくらい前だっただろうか。たった数ヶ月前の事だった気がする。
「水野、バス停はまだかな」
どれくらい時が過ぎているのか。
由利は風景に混乱している。
それはたぶん女子高生に戻った水野も同じで、突然老人になった蟹江も同じ様に混乱しているのだと由利は考えていた。
その由利はカツラをはぎ取られ、中途半端な女装姿で頭に下りますのボタンをつけて

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優しい乱暴 原案小説その5

殺し屋は阿呆面が地面に向かって垂れた。突然光の中に現れたのは蟹江だった。蟹江は殺し屋の垂れる顔を両手ですくうつもりだったらしく、差し伸べた手を見ながら「あぶねぇあぶねぇ」と小声でおどけている。水野ははち切れるくらいの笑顔をしたのだが、それが蟹江のおどけのせいだったのか、老婆を救うという発見のせいだったのか、由利はどうでも良かったのに聞く。
「どうして笑う?」
水野は答えるのが面倒だから笑い続けた。

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優しい乱暴 原案小説その4

ひどい二日酔いで、今日も鏑木エリエリレマサバクタニ八十七歳の家です。そこで殺し屋と合う約束です。蟹江の家の時計が壊れているので約束を守れるのか不安だったのです。尋ねてくるのは殺し屋ですけどね、待つ方もしっかりと約束の時間に待っていたいものですから。鏑木エリは突然の訪問に寝間着から先日売りつけられたオレンジのワンピースに着替えて無理に三人をもてなしている。まるで似合っていないのだから売りつけられたの

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優しい乱暴 原案小説その3

俺はまたバス停に居た。
八十五歳の女の子は毎日終電過ぎのバス停に座っている。
「あなたを最初に見つけた日に、水野知子という女と知り合ってね、仕事を手伝ってもらう事になって。客を待ってる間中、遠くから俺を眺めて笑ってる感じの悪い女だったのに私人の心が聞こえるってこれはホントなんて言うからおもしろそうだなと思って雇ったんだよ。心が聞こえるって事は喋らなくていいって事で生まれてからずっと喉の調子が悪い俺

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優しい乱暴 原案小説その2

 由利寿文は運び屋で水野知子はその助手です。運んでいるものは婦人服でお客は老人ばかりだ。老人用お洒落着のカタログを一軒一軒に運び、注文があればその服を届ける。仕入れ先はパリと言うが郊外の寂れたスーパーの洋服コーナーだったり、地方の洋裁店だったりする。それを美しく撮影し、宣伝し、販売する。百貨店のブイアイピーの様に扱い、ご夫人達の部屋の空気をゴージャスに演出する。空気だけを演出する。水野知子は薔薇の

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優しい乱暴 原案小説その1

 チックタックチックタック、んんー
薄暗い電気会社の社宅跡地みたいな部屋で十日前にベッドの傍の時計が壊れて、蟹江鳥生は目覚め続けている。
眠ってしまえば、もう自分で目覚めるしかない。自分で目覚める自信が彼にはなかった。まるで目覚める必要がないかもしれなくて。
「一人分の料理は難しい」なんて言いながら自炊は割と好きだと言う。
「好きだ」
「二人分はどう?」
「慣れていないんだ」と言う。
「じゃあ、大

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優しい乱暴の日々

優しい乱暴の日々

2月2日、ゲネプロ前日、矢野絢子が来札。敬称略。
コロナ禍で劇場の客席のため、低予算により亀井家にずっと宿泊し、劇団コヨーテと共演。

劇団コヨーテは演劇シーズン2021冬に、2年前の作品で参加です。

コロナ禍での稽古、僕自身はいろんな事に追われてるつもりではなかったけれど、頭っから自己犠牲的な状態になっていたなぁ。
久しぶりの矢野絢子との再会で、救われる。

芝居は傑作だ。
自画自賛。
そして

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