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笹塚的日常(日記・エッセイ )

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スパイシーだったりまったりだったり、安定感のない日常を綴ります。
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#現代語俳句

【俳句】春の五句と日記

【俳句】春の五句と日記

芽吹きこそ風が指揮するシンフォニア

口笛の卒業ソング掠れる夜

初蛙目覚めてもまだとぼけ顔

花冷えに歩幅広げて進むみち

言い当てる言葉もなくて猫の恋

こんばんは、1日おつかれさまです。Kusabueさん主宰の「ハイクサークル」メンバーシップ句会に投句した俳句たちです。

Kusabueさん、メンバーシップの皆さん、今月もありがとうございました! 参加できて楽しかったです🌸

さて、昨日の

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【俳句】去る冬を惜しむ六句とつれづれ

【俳句】去る冬を惜しむ六句とつれづれ

寒雀弱くてもいい生き延びよ

かわいさにあだ名を得るか冬の鴨

枯れ枝よそれでも天を指して在る

かじかんだ指で結んだ蝶むすび

寒風に隅のめくれた時刻表

沈黙よ雪降る屋根の猫二匹

こんにちは、笹塚です。気がつけば一月も終わり、立春が近いですね。暦の上では春がやってきます。

とはいえ、まだまだ寒い日が続きますが……。

今回の俳句は、去りゆく冬を惜しんで詠んでみました。寒いのは得意ではありま

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【俳句】冬の五句とイブの日記(衝撃の一言)

【俳句】冬の五句とイブの日記(衝撃の一言)

セロリまで筋が朝向く食卓よ

染まりゆく名残りの空に手透かして

思い出を指で閉じ込め日記果つ

白鳥よ旅立つ朝の決意こそ

木枯らしが窓たたく夜のオラトリオ

こんばんは、メリークリスマス✨🎄いかがお過ごしでしょうか。Kusabueさん主宰のメンバーシップ句会、12月に参加しました。今回は冬の季語での作句でした。

そろそろ今年一年の振り返りなどをする時期ですね。早いなー。また別記事にて振り返

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【俳句】冬の五句と日常

【俳句】冬の五句と日常

癖のある毛先からめて冬ネイル

髪切ってうなじを照らす冬の月

短日に便りを待って頬杖よ

月冴えて路傍の鍵の青錆よ

冬鷺の群れて水面に輪を重ね

Kusabueさん主宰のメンバーシップ句会に投句した俳句たちです。句会の皆さん、ありがとうございましたー! 今回は、冬の季語で詠んでみました。今日から師走、きゅっと寒くなりましたね。

髪を実際に切りました。そしてほんのりブラウンに染めました。美容室

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【俳句】秋の五句とある企み

【俳句】秋の五句とある企み

手かざしてひとり佇む望くだり

赤とんぼ子らの頭上に弧描いて

夜学してペン先夢に近づくか

影ひとつ夜風に揺れるすすきの穂

返せない手紙仕舞って秋風よ

こんばんは。九月の「メンバーシップ句会」に参加しました。これらは句会に投句した作品たちです。句会の皆さん、いつもありがとうございます!

秋って不思議な季節のように思います。「実り」「豊穣」のイメージと、「物寂しさ」とが共存しているような気が

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【俳句】いずれだれもが【お知らせ】

【俳句】いずれだれもが【お知らせ】

ひぐらしに歩を止め祈る友のこえ

受話器から泣き声がして夏の果

はしゃぐ児の影を目で追う夕凪よ



引き出しの出せない文が秋を待つ



天の川いずれだれもがかえる場所

こんばんは。Kusabueさん主宰の「メンバーシップ句会」8月に参加しました。今回は晩夏~初秋・秋の季語を使って俳句を詠みました。季節のうつろいをダイレクトかつダイナミックに感じられる、俳句って難しいけど、いいものだ

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【俳句】夏の五句と知性とは(日記)

【俳句】夏の五句と知性とは(日記)

幽霊も踊るしかないフェスの夜

背伸びして後悔ののち夏休み

夕立ののちに手放す執着よ

青嵐それでも笑んでよいか問う

水玉を見つめる瞳もまた玉よ

こんばんは、笹塚です。一週間お疲れさまでした。ラジオを聴いていたらふと流れてきたこの曲に一目ぼれ(ひと聴き惚れ?)して、最近は作業中はこの曲をヘビロテしています。カラオケにも入っているようなので、いろいろなことが好転したら、ぜひとも歌いたい……!

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夏の五句と消えた窪

夏の五句と消えた窪

蝉しぐれ告白されて鳴りやまず

すくわれた金魚はねてははしゃぐ声

走馬灯ながめるひとに廻すひと

鴨の子のおそるおそるよ初水辺

初恋の終わりに揺れる吾亦紅

金曜日、いかがお過ごしでしょうか。笹塚です。上に載せたのは、メンバーシップの「ハイクサークル」に投句した作品たちです。句会のみなさま、今月もありがとうございました!

フヅクエ西荻窪に行ってきました

先週のことですが、「本の読める店フヅ

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俳句 晩秋 五句と日記

俳句 晩秋 五句と日記

ぬくもりよ秋の小径で繋いだ手

帰りみち母と踏みしめ落ち葉鳴く

紅葉よ時よ止まれと伸ばす影

夕まぐれ一歩一歩と秋熟れる

秋風に揺れる戸惑い初恋よ

***こんばんは、親友からもらったお香を炊くようになってからリビングがなんとなくラグジュアリーになった気がする素直な笹塚です。

暦の上では立冬も過ぎましたが、まだ暖かい日が続きますね。でも、だいぶ日も短くなってきて秋もかなり深まってきました。

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俳句 冬 三句とほのぼの日記



漁火に遊ぶイルカのハミングよ  

問いかけも爆ぜて焚火のうえに天 

逢いにゆく夜にこそ降れ初しぐれ

***

こんばんは。明日が休みということに今さっき気づいたレベルでほのぼのペースをキープ中の笹塚です。

今日は俳句を詠みました。焚火の句は、Kusabueさんにご指導いただき修正しています。

もう冬も近いのかー、としみじみしています。今度の日曜日はもう立冬なんですよね。この前まで暑い

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俳句 盛夏 六句と日記

俳句 盛夏 六句と日記

蝉時雨どこに終止符置くべきか

祈りの日したたる汗のきらめきよ

後悔をしてこそ響く遠雷ぞ

夢さめて氷水飲む喉もとよ

午睡してバナナひとくち平和の世

手土産のメロン切る母の破顔よ***

こんにちは。予想最高気温が37℃とか、これはもう「人間どもの予想の上を行こうぜ!」って夏がブーストかけてくるフラグかなとびびっている笹塚です。

今日は仕事を早く切り上げたので、少し気持ちにも余裕があります

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俳句 夏 五句と日記

俳句 夏 五句と日記

窓際でひとり手遊びレモン水

ラムネこそ恋のはじまり告げる味

サイダーを舐めて慄く三毛猫よ

陽光にゼリーを透かす茶色い目

手つなげばアイスも意地も溶けてゆく***

暑いですね。と書くのが嫌になるほど暑いですね。なので、今日は涼しさを意識した俳句を詠んでみました。

TBSラジオ「赤江珠緒たまむすび」で現在火曜日に企画されている俳句対決が面白くて、子ども(元子ども含む笑)たちの詠む瑞々しい句

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俳句 夏の五句と日記

俳句 夏の五句と日記

風鈴を鳴らすそよかぜ捕まえて

髪の毛を束ねて恋よソーダ水

七日目の蝉が喚いて日が暮れて

雷鳴よひととせ待つか想い人

虹を見た午後にとなりで笑うひと***

こんばんは。新しく買った入浴剤でお湯が真っ青になり、これビッグなブルーハワイシロップじゃん!と思ったすっかり脳内が夏仕様になっている笹塚です。

今日は俳句を載せてみました。実はスマホのメモ帳を使って、俳句や短歌を書き溜めているのですが

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現代語俳句の会メール句会最終回によせて

金魚玉梳かれる髪のきらめきよ

公園に休符遊ぶか夏祭り

夏の星いのち巡ってまばたきよ

不可逆か月を睨んでアゲハ蝶

笹舟に託す吾子の灯ほたるとぶ

夕立がなぐさめとなる帰り道

三拍子最後の電話精霊馬

怪談か風なく揺れるぶらんこよ

幽霊が傘さして待つ想いびと

覚悟決めはだしで駆ける我が道ぞ
***

こんにちは、笹塚です。現代語俳句の会メール句会が最終回とのことで、寂しさもありつつ、ご一

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