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#思い出

【料理エッセイ】アンドレさんからの手紙 - 豆乳スープの絶品レシピ

【料理エッセイ】アンドレさんからの手紙 - 豆乳スープの絶品レシピ

 アンドレさんから手紙が届いた。フルネームはペペ・アンドレ。新代田の伝説的なレストラン、中級ユーラシア料理店 元祖 日の丸軒のマスターで、わたしが学生時代からお世話になっている唯一無二の恩人だ。

 アンドレさんには多くのことを教わった。まるで潜水艦の中みたいな薄暗い店内で、「ターメイヤ」や「海賊おじや」など、他にはない美味しい料理を食べさせてもらった。そして、一晩中、ショスタコーヴィチの交響曲を

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まつながちゃんの癖

まつながちゃんの癖

「まつながちゃんって、癖あるよね?」

あのころは、「まつながちゃん」と呼ばれていた。
たくさん、導いていただいた。
わたしはずっと生意気で
伸ばされた手に、うんと甘えていたし、自然体であろうとした。
そしてそれは、背伸びをすることでもあったような気がするし、いまとあまり変わらない気がする。

あのころのわたしを思い出すと、いまでも勇敢な気持ちになる。
いまのわたしが弱くなったわけでもないし、あの

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謝ることと、許すこと。

謝ることと、許すこと。

『本当に謝ること』は、実はとてもむつかしいと思います。そして本当に許すことも。

謝っているつもり、許しているつもり、の方が実は多いかもしれません。

私はかつて心からの謝罪を受けたことがあります。
でも当時はそれがわかりませんでした。

気づけたのはnoteを書くようになり、再び自分と深く対話をするようになってからです。

この気づきは、私の心や思い出をより自由にしてくれました。
自分が知らぬ間

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ボリュウムを上げて

ボリュウムを上げて

なるほどね、と思っていくつかの顔を思い出した。

ひとりめは、なかなか控えめなひとだった。
傷つけることも、傷つくことも恐れていた。
でも、作るものに関しては折れずにいた。

ふたりめは、「あはは!笑って嫌ですって言ってやりました!」と言っていた。
やっぱり、作るものには折れないひとだった。
なんでも笑って話してくれる、強いひとだった。

そして、みっつめに思い出した顔の話をする。



正直に

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