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雑誌「1番近いイタリア」

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雑誌「1番近いイタリア」に関する記事。 マンマのイタリア家庭料理研究家Aoi Aurora、こと中小路葵が編集長を務める季刊誌です。 コンセプトは「日本の家庭で楽しむイタリア料…
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2021年11月の記事一覧

「1番近いイタリア2021秋号(Vol.8)」刊行!🇮🇹🎉

「1番近いイタリア2021秋号(Vol.8)」刊行!🇮🇹🎉

なんと、今号で「一番近いイタリア」はちょうど2周年。

イタリア好きが高じて自作自費で年に4回発刊する季刊誌ですが、皆様の温かい声援に支えられて、8号も積み重ねてこれたことに感謝です。

さて、今号はいかに!

2021年秋号「ピエモンテ州×長野県小布施町のカブ」2021年秋号、今号のテーマは「ピエモンテ州×長野県小布施町のカブ」です!

巻頭エッセイは「ランゲの丘」、2019年に走った「バルバレ

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編集後記「バッターボックスに立ち続けて」

編集後記「バッターボックスに立ち続けて」

※この記事は雑誌「1番近いイタリア2021秋号」の編集後記からの抜粋です

編集後記「バッターボックスに立ち続けて」シートベルト着用サインが点灯し、まもなく着陸態勢に入るとアナウンスが流れた。近づいてくる成田の夜景を見ながら、着陸の瞬間が好きだと思った。旅の終わりを予告され残念な気持ちがおこるともに、何とも言い難い安堵感に包まれる。シートに頭を付けて目を閉じると、イタリアでの日々がありありと浮かぶ

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深谷ねぎ物語①キタ「これが渋沢栄一の経営魂!自由豪胆、土・種・人の個性が光る新戒ねぎ」澁澤農園・澁澤昭代さん

深谷ねぎ物語①キタ「これが渋沢栄一の経営魂!自由豪胆、土・種・人の個性が光る新戒ねぎ」澁澤農園・澁澤昭代さん

甘くてやわらい。埼玉が誇る野菜、深谷ねぎ。

深谷は渋沢栄一の故郷でもあり、栄一もネギ入り煮ぼうとうを食べたと伝えられています。

余談ですが、私は深谷の隣町の熊谷育ち。小学校のかるた大会の「埼玉かるた」で、「え」は「栄一も 食べたネギ入り 煮ぼうとう」でした。笑

大きくなった私が情熱を込めて刊行する雑誌「1番近いイタリア」では、生産者を訪問して、インタビュー記事を掲載します。

2021年冬号

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ランゲの丘

ランゲの丘

2年前の今日、私はピエモンテ州のアルバにいた。世界最高級のキノコ、白トリュフの産地として有名な街だ。年に一度の「白トリュフ祭り」の時期には、小さな街全体がトリュフの香りに包まれ、世界中から人々が集まる。狭い石畳の中心通りは歩くのも一苦労なほど混みあい、両脇では張り切った売り子がイタリア語なまりの英語で声を上げる。私は、そんな白トリュフ祭りの横で行われる「バルバレスコ・マラソン」に参加するために、こ

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友情が巡る農園:OBUSE Meguru Lab.工藤陽輔さん

友情が巡る農園:OBUSE Meguru Lab.工藤陽輔さん

快晴の秋空が広がる小布施。駅前で借りた自転車に乗って、果樹道を駆け抜け、アポイントメントのある農家さんへ向かった。爽やかな笑顔で出迎えを受けると、コップにオレンジ色の液体がコップに注がれた。「発酵液」という。「何が発酵しているでしょう」と聞かれ、「リンゴ」と答えると大当たり。秋晴れの乾いた空気に、田園の真ん中で笑い声が響いた。

今回、お話を伺ったのは小布施で野菜と果樹を育てる「OBUSE Meg

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