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【日記】東京レインボープライドに行ってきたレポ(2)

おはようございます!
今日もお読みくださってありがとうございます!
昨日に引き続き、東京レインボープライドに初めて行ってきたレポです。
東京レインボープライドは、2024年で30周年を迎えるそうです。すごい!


当日レポの続き

くらたが購入したグッズ紹介

くらたが会場でゲットしたグッズはこちら。
(後日移動中に撮った写真なので背景が車内です。余計な情報すみません)

フラッグ2枚、コードブレスレット、ビーズネックレス、ステッカー、シリコンブレスレット、缶バッジ

とにかくレインボーカラーの TOKYO RAINBOW PRIDE ロゴがかわいい!
ロゴTシャツも欲しかったけど予算オーバーのため来年に回すことに。

また、フラッグはセクシュアリティに応じて何種類も柄があり、会場にいる多くの方が持って歩いていたのが祝祭感があってとても素敵だったので、ベーシックなレインボーとアライのフラッグを購入。

アライのフラッグ
コードブレスは、プログレスプライドのシンボル

最初、この「プログレスプライド」の言葉の意味がわからなくてボランティアスタッフさんに聞いたら、「レインボーが進化して、全部まとめた!これなら全部含む!みたいなやつです☆」と笑顔で教えてくれました。すてき!

LGBTQのインターセクショナルな多様性のシンボルとして世界的に用いられるようになっているのが、この「プログレス・プライド・フラッグ」です。6色のレインボーカラーに加え、シェブロン(「山形袖章」)の部分に白、ピンク、水色のトランスジェンダーカラーと、茶色と黒の人種的マイノリティを表すカラーがあしらわれています。右に向いたシェブロンは、進歩と運動の前進を表現するものです。それから黒にはHIV/エイズで亡くなった人の追悼の意味(やHIV陽性者、HIV/エイズへの偏見)も込められています。

プログレス・プライド・フラッグ | Magazine for LGBTQ+Ally - PRIDE JAPAN (outjapan.co.jp)

また、企業ブースでは特製のレインボーロゴステッカーを配布しているところもありました。

AmazonとSONYのステッカー

最近届いたAmazonのダンボール、そういえはプログレスプライドのカラーリングのテープで止めてあった!と、このステッカーを見て思い出しました。

八方不美人の新曲『野良の拳』が聞こえてきた

買い物を終えると、ステージから、ドラァグクイーン・ディーヴァ・ユニットの八方不美人さんの新曲『野良の拳』が聞こえてきました。「八方不美人」ってユニット名、センスありすぎて好き。
ステージはとんでもなく混んでいて入ることができず、外から聞きました。
まっすぐで力強い歌声で、自分を脅かす何かに抵抗する者を励ます名曲です。

くらたがここ数年大好きでYoutubeで追いかけているアラサーオネエユニット・ENVii GABRIELLAさんの新曲『 Sail On 』も、爽快なメロディに乗せて「ここが世界の果てではない、出航しよう」と高らかに歌い上げ、抵抗する者を力づける歌。

1番のサビの歌詞が衝撃なのですが敢えて書かないでおきます。
ぜひ聞いてほしい。

これらの、「抵抗する者のための歌」を聞いて思い出したことがあります。
ここから少々話が迂回しますがご寛容ください。

「抵抗する者のための歌」の思い出

2019年1月のバスケットボール皇后杯で、当時無敵女王だったエネオスがトヨタ自動車アンテロープスを破り連覇記録を更新したとき、表彰式で優勝のバックにかかった曲がRachel Platten の『 Fight Song 』でした。

言わずと知れた大変なる名曲。くらたも大好きです。
なんならこの時にSiri様に曲名を聞いて即ダウンロードしたくらいです。

このころはいい時代で、皇后杯決勝の直後に天皇杯決勝が行われており、皇后杯のチケットでそのまま天皇杯を見ることができました。
この時の天皇杯の対戦は栃木ブレックス対千葉ジェッツで、4Q同点からのオーバータイムで、富樫選手が深めの3ポイントでブザービーターを決めて千葉が劇的勝利を果たした、ものすごい試合でした。
さてその天皇杯の表彰式で千葉ジェッツのバックにかかった曲はというと、大変にイケイケでオラついた、ギャンギャンにイキったカッコイイ感じの曲でした(別に好きじゃなかったので何の曲かその時調べず不明)。

これを聞いて翻って先刻の皇后杯表彰式での『 Fight Song 』に違和感を覚えたのです。
『 Fight Song 』は「抵抗する者」の気分の強い歌
メロディもオラオラ系ではなく、力強い中にも哀感があります。
歌詞を見てみても、「海に浮かぶ小さな船が大きな波を起こす」「人生を取り戻す歌」「私がまだ大丈夫だと証明する歌」など、強者がオラついている要素はありません。
しかし、先ほども書いたように、このときの皇后杯は無敵の女王エネオスが圧巻の防衛を遂げる結果に終わっていました。当時エネオスには、渡嘉敷来夢選手、宮崎早織選手のほか、吉田亜沙美選手、宮澤夕貴選手、林咲希選手など、絶対女王にふさわしい最強メンバーが揃っていました。女子だって男子みたいにもっとイケイケでオラついた曲がかかったって良かったはずだ。

ただ、当時、男子にくらべて女子バスケはまだまだマイナーでした(今もだけど)。また、日本の女性アスリートの競技人口は年齢が上がるとともに急激に下がるそうです。女性に競技を続けられる環境づくりを、という運動があるのも知っています。
そういった背景を考えれば、『 Fight Song 』であることも一定の理解はできます。この環境が変わっていけば皇后杯の優勝ソングがもっとオラオラの曲になるかもしれない。
『 Fight Song 』も名曲で大好きだし、「JXエネオスサンフラワーズの優勝です!」の声と金の紙吹雪とともに「This is my fight song」とサビが爆音で流れる演出もくらたも好きだったんですけど、でも、天皇杯と比べてその違いになんでかなと少し考えてしまった、という思い出でした。

『野良の拳』と『Sail on』の話に戻る

多数派じゃない、社会の本流じゃないからこそ、抵抗する者のためのメッセージで自分たちを鼓舞して前へ進んで行こうとする……
八方不美人にせよエンガブにせよほかのアーティストにせよ、彼らは男性でありながら社会的・文化的な背景は男性のそれからは遠く、上記バスケの例で言えば女子バスケのほうに近いものがあるのかもしれません。

そのためか、会場がどれだけ熱気を帯びていても、ライブステージがどれだけ盛り上がっていても、誰が何を着てどんなヘアメイクをしていても、強者の空気や暴力性を身にまとった人がいないし、誰からも攻撃性を感じない。

そうだ、あの会場の最大の特徴は、熱気とパワーにあふれているのに攻撃性を感じないことだったのか。
それこそがほかのどこにも例えられない印象を受けた理由なのかもしれません。ディズニーは結構ほかのお客さんから実際攻撃くらったりするし、シアター系は相互交流がないので各人が閉じている。男子バスケの会場の地鳴りがするくらいの盛り上がり方って、攻撃性が強すぎてくらたにはちょっと怖い。早稲田メンタルクリニックの益田院長も、どんな動物でも若いオスは怖いって言ってました、なんの動画か忘れちゃったけど。

アンケートに答えてドラァグクイーンと記念撮影しよう!

さて、一周して雰囲気を味わったところで、今回は帰ることにしました。

帰りに、総合受付前でアンケートに回答するとドラァグクイーンの方と記念撮影ができるコーナーを発見。
タイトル画像に描いた、イズミ・セクシーさんとトマトさんと写真を撮ってもらいました。お二人ともこまめに口紅を引きなおしたりとてもエレガント。カラフルなお衣装もお着物もすてき!
盛装って準備もだけどそのまま長時間過ごすのも大変ですよね。歌舞伎見物でもよく思うけれど、盛装している方がいてくださると、場への敬意を感じるし、場が一気に華やぐし、あやからせていただけてありがたいなと思います。
ひとりで来ても交流できる、参加できるこの感じ、ありがたい!うれしい!

デモとは違う「パレード」

くらたが着いた時間にはパレードは受付終了しすでに出発したあとでした。が、くらたが会場を後にするころにパレードが戻ってくるところでした。
楽しげに歩いてくる参加者が街頭の人たちに向けて笑顔で手やレインボーフラッグを振るその晴々しい姿は、まさに「パレード」。思わずこちらも両手を振って応えたくなります。

くらたはパレードと聞いて勝手にデモかと思っていたけれどぜんぜん違いました。もちろんデモを否定するものではありませんが、「自分たちは誇りを持ってここにいる」ということを笑顔で表現する姿は想像していたものと全く異なるものでした。
デモであればそこに参加するのは烏滸がましくて申し訳ないという気持ちがありましたが、このパレードは参加してみたかったな、と思いました。

今公式サイトを見ていて初めて知ったのですが、東京レインボープライドのモットーは、

らしく、たのしく、ほこらしく

特定非営利活動法人東京レインボープライド | らしく、たのしく、ほこらしく (tokyorainbowpride.org)

なんだそうです。
なんと端的で素敵すぎるキャッチ!!!
そしてあの空間はまさにそれを体現していた。
「らしく、たのしく、ほこらしく」している人たちに、強者の空気なんて必要ないし、攻撃やマウントも必要ないんだなあ……。
きれいごとなんてと言うけれど、使う人たちの意識が伴ったときの言葉の力ってほんとうにすごい。ハッピーな空間を先取りして作り出してしまう、というのは、社会を変える運動のあり方として希望がある、と身をもって実感した体験でした。

帰りがけ、会場から原宿駅へ歩く途中で、3人のビッグイシュー販売者さんに会いました。東京レインボープライドに合わせて、LGBTQ関連の特集の号を揃えているようでした。
くらたが1冊買うと、後ろで新しいお客さんが並びました。ふだん買うところでは、なかなかこうはならない。
少し離れたところに立っていた3人から1冊ずつ買って大満足で帰路に着きました!

レポとか言って個別のブースの体験談なくてすみません!
来年も行きたいな、そのときはもうちょっとコミットできたらな、と思いました。

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