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芸術の部屋

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芸術・創作に関してのまとめです。 有名作家の作品から無名の方々の作品まで、その実績に関わらず心に響いた作品&作家さんを集めてみました。 絵画も立体造形もハンドメイド作品も、あくま…
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2023年8月の記事一覧

山種美術館を訪ねて vol.3

山種美術館を訪ねて vol.3

毎月の東京詣での寄り道先として、すっかり定番となった山種美術館。
はや3回目の訪問となりました。

この日東京は晴れたり曇ったりで、ひと月前の10分と外にいられない恐ろしい暑さはなく、吹く風も爽やかに感じられました。

とはいえ真夏日のなか長時間歩くのはつらいので、今回初めて渋谷駅からバスを利用。日頃路線バスに乗る機会がない田舎人ゆえドキドキしましたが、ちゃんと乗れました!☆祝☆都バスデビュー。

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芦屋市立美術博物館 特別展「最後の浮世絵師 月岡芳年」~展覧会#38

芦屋市立美術博物館 特別展「最後の浮世絵師 月岡芳年」~展覧会#38

文化都市芦屋芦屋といえば、子どもの頃から高級住宅街というイメージがあった。地理的には、神戸市と西宮市に挟まれた南北に長い市で、北は六甲山地、南は大阪湾を臨む。
大正から昭和初期にかけて「阪神間モダニズム」と呼ばれる文化が育まれ、瀟洒な街並が形成された。戦災で市の半分近くが焼失したが、その後すぐれた景観を保全する都市計画が進められ、国際観光文化都市にも指定された。市の北部の六甲山麓は別荘地になり、現

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平和であるように。 #シロクマ文芸部

平和であるように。 #シロクマ文芸部

「平和とはな、虚構のようなもんなんだ。人が2人いれば2つの価値観がぶつかって、どちらが正しいのか争いを始める。世界中の何処でも例外なく、同じように。だからな、平和なんざ、夢や理想の類なんだ。それをなんとか現実に近づけようと、やっと今みんなが努力し始めているんだよ」

亡くなった祖父の言葉だ。

都内にある祖父の眠る墓地に来ていた。仕事の都合で少し早めのお墓参りだ。舐めつけるような強烈な陽射しに、ハ

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『ウォォ~』と老女の雄叫びが山あいに こだまします。

『ウォォ~』と老女の雄叫びが山あいに こだまします。

山あいの少し開けた土地に
昔ながらの宿場のおもかげを残して
小さな集落が有ります。
 
街道に沿って細い川が流れ
水は清く小魚の泳ぐ姿も透けて見えます。
山肌の緑は旅人の疲れを癒してくれます。
 
その街道の脇には何代も続く
歴史有る宿が軒を連ねています。
 
昔はこの道を大勢の人達が往きかい
おおいに賑わったのかも知れません。
 
家並みの一番はずれに ちいさなよろず屋が有って
すでに80才を過

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