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【小説】ファンタジースキーさんに100のお題:003
天界『まもなく発車します』
無機質な女性の声が車内に響き、扉が閉まった。
そして、その【バス】は走り出した。
★ ☆ ★
1人用の座席に腰かけて、少年は走るバスの車内を静かに見回した。
乗客はまばらで、おじいさん、おばあさんがほとんどだ。たまに、少年と同じくらいか、それ以下の子どももいる。
彼らは少年と同じく、不安そうに車内や外の風景を見つめていた。
車内に特に何もないこと
【小説】ファンタジースキーさんに100のお題:002
囚われた娘
(※胸くそエンド注意)
遠くから音が響いてくる。
近づいてくる馬の足音を聞いて、私達の間に動揺が走った。
「早いっ! 情報が漏れたか?」
上官の男が舌打ちをする。
確かに、敵の襲撃を誘うのが私達の役目だが、いくらなんでもこれは早すぎた。まだ逃げる手はずが整っていない。
そうやって慌てているうちに、足音はどんどん近くなってくる。
「隊長、急いで撤退を。作戦は、失敗です」
兵