📚20【わたしたちの親不孝介護】は親も家族も幸せにする介護‼️

※ヘッダー画像は本書表紙部分です

#わたしたちの親不孝介護
「親不孝の呪い」から自由になろう

#NPO法人となりのかいご川内潤 +#日経ビジネス編集部

#日経BP  279頁
2023/11/27初版

わたしたちの親不孝介護　「親孝行の呪い」から自由になろう

過激なタイトルに、親孝行な皆様はギョッとされたかもしれない
私？「よくぞ書いてくれました‼︎」
読んで納得‼︎ほうらね、思った通り‼︎

この本、実は続編
前書をちょいとご紹介

#親不孝介護 #距離を取るからうまくいく

#山中浩之 　NPO法人となりのかいご川内潤

日経BP  344頁
2022/10/7初版

親不孝介護　距離を取るからうまくいく

前書は、編集者である東京在住山中氏が新潟で独居生活されている母親を、実際に5年間「 #遠隔介護 」されたお話を、介護のプロ川内氏と一緒に振り返る内容
「介護≠親のそばにいる≠親孝行」という常識をぶち破る良書

そして今作は、8名の著名人（介護予備軍•経験者•専門家）と川内氏の対談形式で、具体的な不安や疑問を語り尽くす内容
勿論、前作の山中氏も「編集Yさん」として同席
体験談も失敗談もいろんな立場いろんなケースがあって面白く興味深い
あっという間に読み進んでしまう

実際に親御様を介護されている方、近々介護が必要になりそうな方、いずれ降りかかる介護に不安がある方には是非ともお読みいただきたい
介護の意識が大きく変わる……というか､｢変える」方が親も家族も圧倒的に楽で幸せだから
同居、近距離、遠隔に関わらず‼︎

「家族で親の介護を丸抱えするより、介護は他人に任せた方が、家族は親に優しくできるのではないか？」
「世間体を気にしたところで、世間が手を貸してくれる訳ではない」
この2点は「親の介護なんか絶対にするものかっ‼︎」と思っていた私が、若い頃から予々考えていたこと
間違いではなかったと確信

家族が親を思うあまり「介護は家族がやって当然」「親の近くに居られなくて申し訳ない」「親は家族に介護されたがっている」「こんなに尽くしていることを（親に）有難がってほしい」「介護している自分は親孝行者だ」等と思い込むことは、容易に想像できる
でもね「介護は親に恩返しする良い機会」だと張り切るのはやめた方がいい
終わりが見えないものだから

残念ながら親に対して愛情や愛着を持てず、親の介護からは全力で逃げ切るつもりだった私ですら、そんな幻想に絡め取られそうな不安はあった
「丸抱えしない」「世間体は気にしない」と決めてるのに何故か？
母から可愛がられていた筈の弟も妹も母を嫌っていて、誰も面倒を看そうじゃなかったから
あちゃぁ〜、どんな母やねん……

では、介護に直面した家族は何をすればよいのか？
本書から拾い上げてみる

心構えとしては
⚫︎関わらなければならないこと、関わらなくてもいいこと、関わってはいけないことがあると知っておく
⚫︎親はいずれ亡くなると判っておく
⚫︎家族だから親のことを一番解っているとは思わない

実際には
⚫︎介護保険サービスに繋がっていない場合は、親の居住地区の地域包括支援センターに相談の連絡をする（無料）
⚫︎介護認定を受ける（無料）
⚫︎介護サービスを受ける（要介護度等による）

このときに「いいカッコ」をしてはいけない
親のことも自分達のことも赤裸々に伝える
困ってること、不安なこと、疑問に思っていること、お金のこと、家族ではできないこと……
解らないことは「知らない」「解らない」と言えば教えてもらえる
私は「親の介護はしたくない」「弟とは意見が合わない」とか、最初に何でも言っておいた

いざ家族が実践するのは
⚫︎ケアマネジャーや各介護サービス担当者や医療者•看護者に対して、希望をしっかりと伝える（親を中心とした介護チームを作る）
⚫︎納得するまでサービスを調整してもらう（家族はチームの経営者）
⚫︎家族が知らない親の本音を、サービス担当者から聴く（家族には遠慮したり弱みを見せたくない親は、結構多い）
⚫︎家族の困りごとや不安を知ってもらう（もちろん愚痴も）
⚫︎遠隔の場合は、ご近所にも声をかけて介護状況を知ってもらう（介護チームの準メンバー）

そして実際の介護は、同居でも近居でも遠隔でも「チームに任せる」、親御様の心を満たして差し上げるのは「ご家族」と割り切ること

本書の内容は、在宅介護が主だけれど、施設入所や入院についても同じこと
家族が罪悪感を持つ必要はないし、世間の目を気にすることはない
家族がやるより素晴らしい介護を受けられる施設が、探せばある
「凄く良い施設があったから」と自慢すれば良い

以前に小説に書いたことがあるので（モラハラ夫編にも書いたかな？）、バレてるかもしれないけれど、ケアマネジャー（介護支援専門員）•介護福祉士などの資格を持つ私は、有料老人ホームやデイサービスで介護士として、そして生活相談員として、実際にお住まいに伺って数々の要介護者やご家族と話をし、相談にものってきた
勿論、ケアマネジャー•地域包括支援センター•他事業所の方々や医療者や看護者とも

フィクション⤵️

小説【麻子、逃げるなら今だ‼︎】｜ちゃりれれ【時々ジャイアン】｜note

ノンフィクション⤵️

【モラハラ夫編】我慢発うつ病行き〜回想録のような備忘録｜ちゃりれれ【時々ジャイアン】｜note

仕事のお陰で、生の声や情報を得る機会とちょっぴり介護の知識があった私は「絶対にしたくない親の介護をしなければならないとしたら、どうすればいいか？」を考え相談し行動に移した
波瀾万丈•紆余曲折はありながらも、本当に素晴らしいグループホームに巡り会うことができた

介護はホーム職員にお任せ
でも手綱は私が握っている
母も気に入っているし、ホーム長はじめ職員の皆様から母は人気があるらしい
1ヶ月に1回しか面会に行かない私達に、母は涙を流して大喜び
そして私は「親思いの孝行娘」という称号を手に入れた、要らんけど……

「親孝行をしなければ」と介護に意気込んでいるご家族ほど、読んでいただきたい
｢自分の生活は壊れないし、親のことを嫌いにならなくて済む｣から
近くでも遠くでも在宅でも施設でも、とにかく速く取りかかるのが、選択肢を広げ介護を楽にするコツ‼︎
オススメします

はじめに〜｢親不孝介護｣とは何なのか　｢親不孝介護｣の考え方をまとめておきます　編集Y（山中浩之）

1.親が元気なうちにやっておくこと
・介護は「治療ではなく、撤退戦」という意識を持つ
・「堂々と公的支援を受ける」と、ハラを据える
・親を担当する「地域包括支援センター」を探し、相談しておく

本書より（以下、※まで同）

2.親の介護に入る前に知っておくこと
・「老いた親を見ればイラつくのは当たり前」と知っておく
・近くにいることは「親孝行」の必要条件ではない
・「親孝行」が「呪い」になることを意識する

3.介護保険の申請前に意識しておくこと
・「代行」を活用して、仕事を休まずに介護保険を申請
・介護保険の「認定調査」のときだけはできるかぎり立ち会おう
・自分は親の介護の「経営者」だ、と自覚しよう

4.介護が始まる前に誓っておくこと
・「理想の生活態度」を親に押し付けない
・予想外の連続が介護。完全、完璧を求めない
・トラブルは起きるときは起きる、と、大きく構える

5.親の施設入居を決める際に心得ておくこと
・介護の制度を完璧に理解する必要なし。ケアマネの知恵を借りよう
・親が入る施設を探すために最も重要なのは「時間」。予算ではない
・親への罪悪感から高い施設を選んではいけない。値段と品質は比例しない

6.親が施設に入ったら肝に銘じること
・介護サービスと、ホテルの"おもてなし"は違う
・「つらければ会いに行かない」ほうが実は親にも優しい
・「人はいずれ死ぬ」という事実から逃げない覚悟を持つ

7.「親の介護」を機会に考えてみること
・介護が苦しく感じたら「成果主義で考えてないか」と疑う
・自分を支配している価値観はどこから来たのかを探る
・自分なりの「自己覚知」にトライしてみる

9.親と同居している場合に取るべき態度
・親と距離を取ることに「罪悪感」を持つ必要はない
・親に「困ってもらう」ことを恐れてはならない
・親と自分は別の「個人」だと認識する

（※8.は省略させていただきます）

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