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瀬戸内育ち。旅・生業・食の音色を文にのせる日々。フリーペーパー編集部、ゲストハウス運営…

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瀬戸内育ち。旅・生業・食の音色を文にのせる日々。フリーペーパー編集部、ゲストハウス運営、都内編集プロダクションを経て、現在は仙台で暮らしつつ、神戸の広告会社勤務。noteは日々のことをつらつらと。

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記事一覧

朝の風

朝、仕事をはじめる前の数分間。日課というわけではないけれど、文章を読むようにしている。 読むものは詩のときもあれば、短編小説のときもあるし、エッセイのときもある…

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1年前

1年越しの散歩道。

ㅤ 生きるための食糧をスーパーまで買いに行く道すがら、桜を眺める。いまの家を探しに仙台へ来たのは、ちょうど1年前の4月初め。あの時はまだ桜が咲いていなくて。この景…

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4年前
11

桜咲くキーマカレー

ㅤ 長町にある自家焙煎珈琲SUKAさんのキーマカレーが時々どうしても食べたくなる。キーマカレーを頼むと必ずついてくるのが小ぶりなマグカップ。マグの中には桜漬けとらっ…

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4年前
6

瀬戸内ブルー

ㅤ 高松に帰省したら、ついつい足が向いてしまうcafe umie。その系列のライフスタイルショップkitahama blue storiesで、瀬戸内ブルーのグラスを見つけた。庵治石を溶かし…

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4年前
6

冬の夜の甘酒。

毎年、ぐっと冷え込む冬の夜になると、いそいそと小鍋を取り出して甘酒を作りはじめてしまう。 最近は麹の甘酒が人気みたいだけれど、わたしは酒粕の甘酒の方がすき。健…

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4年前
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「通勤」をやめて失ったもの。

"通勤" をやめて、もうすぐ2年がたつ。 新卒で就職した頃から、いずれ家で仕事をしたいと思っていたし、実際やってみると原稿を書く合間に洗濯物を干したり、好きなときに…

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5年前
11
朝の風

朝の風

朝、仕事をはじめる前の数分間。日課というわけではないけれど、文章を読むようにしている。

読むものは詩のときもあれば、短編小説のときもあるし、エッセイのときもある。それは、なんとなく余白があって、感覚をひらいてくれるような柔らかな文章。

感情をほんの少しのせるようにして、文章を静かに声に出してみる。

毎日文章を読んだり書いたりする仕事をしていると、いつからか目で文字を追うだけでは、言葉が自分の

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1年越しの散歩道。

1年越しの散歩道。


生きるための食糧をスーパーまで買いに行く道すがら、桜を眺める。いまの家を探しに仙台へ来たのは、ちょうど1年前の4月初め。あの時はまだ桜が咲いていなくて。この景色をずっとたのしみにしてた。

来年はただ桜がきれいなことを喜んで、ただその話だけをしながら、ここでビール飲みたい。
#コラム #エッセイ #日記 #写真 #仙台 #日常 #sendai

桜咲くキーマカレー

桜咲くキーマカレー


長町にある自家焙煎珈琲SUKAさんのキーマカレーが時々どうしても食べたくなる。キーマカレーを頼むと必ずついてくるのが小ぶりなマグカップ。マグの中には桜漬けとらっきょうをフードプロセッサーで細かく刻んだものが入っていて、これがキーマカレーにすごく合う。お皿に添えた途端、桜が咲き乱れるようにパッと華やかになり、いつも小さく感動してしまう。(勝手に桜と名付けた)どうやらこの"桜"のファンはとても多い

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瀬戸内ブルー

瀬戸内ブルー


高松に帰省したら、ついつい足が向いてしまうcafe umie。その系列のライフスタイルショップkitahama blue storiesで、瀬戸内ブルーのグラスを見つけた。庵治石を溶かし込んだ硝子なのだとか。

庵治といえば『世界の中心で愛を叫ぶ』のロケ地で、高校時代に付き合っていた彼氏と初めてちゃんとデートした思い出の場所。瀬戸内の海は穏やかだけれど、あの日は風がすこし強かった。華奢な彼は風

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冬の夜の甘酒。

冬の夜の甘酒。

毎年、ぐっと冷え込む冬の夜になると、いそいそと小鍋を取り出して甘酒を作りはじめてしまう。

最近は麹の甘酒が人気みたいだけれど、わたしは酒粕の甘酒の方がすき。健康や美容の効能はどうでもよくて、小さい頃からこれで育ったから、甘酒といえばやっぱり酒粕の甘酒だ。

甘酒を作るときに気をつけるのは、ぶくぶくと沸騰させないこと。アルコール分が飛び切ってしまわないように、お湯はくつくつと小さく泡立つくらい

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「通勤」をやめて失ったもの。

「通勤」をやめて失ったもの。

"通勤" をやめて、もうすぐ2年がたつ。
新卒で就職した頃から、いずれ家で仕事をしたいと思っていたし、実際やってみると原稿を書く合間に洗濯物を干したり、好きなときにご飯やおやつを頬張ったり、波の音のBGMをかけて離島にでもいるような気分に浸ったりして、会社員のくせにずいぶん気ままに働いている。満員電車で窒息しかけることもなければ、Amazonからの荷物を受けとり損ねる心配だってない。実感しているそ

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