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アメリカ生活

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記事一覧

英語で電話は難しい その2(修理屋さんに電話しよう)

英語で電話は難しい その2(修理屋さんに電話しよう)

英語話者と電話越しに話すのは、相手にもよるけれど非常に難しい。
ゆっくり丁寧に話してくれる人なら良いのですが、そういう人は意外と少ないのです。

創作でよくある展開のように、怒りの力で瞬時に圧倒的にパワーアップ!という展開は、残念ながら現実では期待できません。コツコツ地道に、日々の勉強を積み重ねてゆくことでしか、能力を駆使して戦えるようにはならないのでしょう。

遺産相続争い終結と、友人からの言葉に泣かされた話

遺産相続争い終結と、友人からの言葉に泣かされた話

こんにちは、師之井景介です。
私はここアメリカで、友人・幸雄さんの遺産相続争いの手助けをずっと続けてきました。

もともとは我々に親切にしてくれたジェーンさんという女性への恩返しのつもりでした。
彼女の夫である幸雄さんが、日本の親戚・宮崎氏に対して父の遺産相続に関する訴訟を起こしており、その裁判の手助けをこの2年半の間、行なってきたのです。

今回は、それがようやく終わるというお話。
※基本的に、

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外国語をネイティブのように話せたらかっこいいけれど、ネイティブのように話せないことがかっこ悪いなどと言われる筋合いはない。

外国語をネイティブのように話せたらかっこいいけれど、ネイティブのように話せないことがかっこ悪いなどと言われる筋合いはない。

“不完全な英語”

数日前の話。
私は10歳ほど年下の友人Tとテキストメッセージでやり取りしていました。
彼は私が大の酒好きにして大の鳥好きであることを知っており、近くの動物園で行われる、園内でワインやバーボンを飲めるというよく分からない企画を教えてくれました。

なんだよその面白い企画は、と思った私は、"I will check it"とグラスに入った酒の絵文字を添えて返信。

すると彼が、"そ

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もっと優しくしておけば良かった

もっと優しくしておけば良かった

以前の記事で、何かと私に頼ってくる同僚の話を書きました。

自らの内側に巣食う彼への不平不満を”獣”と名付け、そう思ってしまうことは避けられないし仕方ないのだ、せめて綺麗ごとを言って生きて行こうじゃないか、という、ある種の開き直りの記事です。

最近も、彼が担当していたはずの案件を、いつの間にか私が全方位の対応をしていました。(これは典型的な業務属人化の兆候なのですが、それはひとまず置いておきます

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外国語で、その国の人間と話すこと

外国語で、その国の人間と話すこと

英語を完璧に話せないために、アメリカの友人から馬鹿キャラと思われている節がある。第一言語に胡坐をかいている者どもには、第二言語を使いこなすことの困難さなど想像もつかないのだろう。本日はそんなお話。

アメリカで生活する中で、親しい友人も増えました。日本語を勉強したい、という友人も何人かでき、時々オンラインやテキストメッセージで日本語を教えたり、たまに英語を教えてもらったりしています。

しかしどう

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遺産相続争いを手伝った話・後編

遺産相続争いを手伝った話・後編

前編はこちら

知人・山本幸雄氏の遺産相続争いの手助けへのモチベーションは、低下の一途を辿ってゆきます。

恩返しになどなっていない裁判が開かれ、弁護士から文書が届くと、幸雄さんから私に連絡が入ります。その都度、仕事の後や休日に彼の家を訪ね、打ち合わせを行いました。

そのたびに、ジェーンさんが滅茶苦茶美味しいコーヒーと共に、ケーキやクッキーを出してくれるのです。

しかも、別の日にジェーンさんと

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遺産相続争いを手伝った話・前編

遺産相続争いを手伝った話・前編

こんにちは。師之井景介です。
今回は、誰かのために働くということのモチベーションと、その中で感じた正しさや赦しについて綴りたいと思います。

遺産相続争いの手助け私はここアメリカで、この二年ほど知人・山本幸雄氏の手伝いをしています。

彼は日本に住む親戚・宮崎氏に対し、父親からの遺産相続に関する訴訟を起こしていました。しかし裁判を進めるにあたり、大きな問題を抱えていました。

日本語読解能力です。

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【苦手な英語】How are you? / I’m fine, thank you.

【苦手な英語】How are you? / I’m fine, thank you.

現在の中学英語の教科書にも、
”How are you?”
“I’m fine, thank you. And you?”
というやり取りは、未だに生き残っているのでしょうか。

朝の挨拶2往復

いきなり余談ですが、アメリカに来てからというもの、”How are you?”と訊かれたことは一度もなく、皆”How are you doing?” もしくは “How’s it going?”と訊い

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親切な紳士と、ペイ・フォワード

親切な紳士と、ペイ・フォワード

こんにちは。Cardinal-Manです。
本日「え? なんで?」というような親切をスーパーで受けたので、ここに記録を残します。

私はこちらでカポエラを習っています。先生は毎週無料でクラスを開いていて、まさか無料で武術を教えてもらえるとは!と興奮した私は、できるだけ参加するようにしています。

しかし本日、現場に到着しても誰もいませんでした。あれ?と思い先生に連絡を取ると、「ごめん! 今日は家の

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”使えない同僚”という呪い

”使えない同僚”という呪い

”呪う”を辞書で引くと、”誰かに対し強い恨みの念を抱き、災いを祈る行為”とあります。
”呪い”の項を見ると、”呪うこと”とあります。つまり、相手への強い恨みの念やそれがもたらす災いが、呪いということになるでしょう。

さて。日々色々なことを考えながら生活していると、心に渦巻く想念に対し、”これは呪いだ”と思うことが度々あります。呪いということは呪っている人間がどこかにいるわけで、じゃあ犯人誰?と考

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36歳、オハイオ、人生初のフルマラソン【3/3】

36歳、オハイオ、人生初のフルマラソン【3/3】

もう走れないのではと絶望しかけたレース中盤だったが、症状を把握したことで希望が戻った。水分。水分さえ取り戻せば。

復活そして辿り着いた次の給水ポイント。私は小さなカップに注がれたスポーツドリンクを受け取り、水も受け取り、飲み干す。生き返る気持ちだった。
奥手では、ペットボトルに入ったスポーツ飲料も配っていた。
味にいくつか種類があるようで、「Which one do you like?(どれがい

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36歳、オハイオ、人生初のフルマラソン【2/3】

36歳、オハイオ、人生初のフルマラソン【2/3】

そして始まったフルマラソン。高揚感の中で、私は多くのランナーたちと共に街の中を走ってゆく。

早朝の街を駆ける上司からは、序盤でペースを上げ過ぎるなと何度も注意されていた。
私も、序盤から無理をするつもりはなかった。しかしペースを抑えるにしても、どの程度抑えれば良いのかが分からない。
序盤で力をセーブしたところで、終盤で結局バテてしまったとしたら、それは“抑え損”ではないのか?
そのように考えた私

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36歳、オハイオ、人生初のフルマラソン【1/3】

36歳、オハイオ、人生初のフルマラソン【1/3】

オハイオ州の都市シンシナティでは毎年、大規模なマラソン大会が開かれる。その名も”Flying Pig Marathon”。
http://flyingpigmarathon.com/
今回は、私が36歳にして、初めてフルマラソンに挑んだ経験を綴る。
(なんだか長くなってしまい、三部構成としました)

Flying Pig Marathonとはこの大会ではフルマラソンだけでなく、ハーフマラソン、10

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