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非二元の背景にある二元論?!サーンキヤ哲学!岡本直人「はじめての非二元・ノンデュアリティ」

非二元の背景にある二元論?!サーンキヤ哲学!岡本直人「はじめての非二元・ノンデュアリティ」

同様に、私たちは心や体を見ている真我を自分として勘定に入れていません。反対に、見ている対象を自分自身と思い込んでいるため、それらが傷ついたり馬鹿にされたりすると悩んだり苦しんだりするのです。

本書より

ボクは、この文章を読んだとき、救われる思いがした。

「同様に」の前には、何が来るの?

インド哲学でよく引用される物語があるんだ。

どんなストーリー?

ある村に10人の子どもたちがいたんだけど、隣町でお祭りがあるから、行くことにした。しかし、それには、大きな川を渡らなきゃいけない。みんなで、肩まで水につかりながら渡った。その後、流された者がいないか、数えたら、なんと、9人しかいないではないか?!みんな、泣き出してしまった。でも、通りがかった人が泣いている理由を尋ねて、みんなの数を数えたら、ちゃんと10人いるではないか・・・。実は、子どもたちは、自分の数を入れてなかったのである!!
・・・というようなストーリーだ。

何がいいたいの?

アナタは、自分を見るとき、心とか体とかプラクリティ即ち「対象」「見られるもの」ばかり見て、「見るもの」即ちプルシャ=アートマン(真我)を勘定に入れてないよ、というたとえだ。

サーンキヤ哲学。

プルシャに見られることで、プラクリティは展開し、それらが結びついていることで世界は存在する(中略)

本書より

サーンキヤ哲学は、普通の二元論と違う。プルシャ(純粋意識)とプラクリティ(根源物質)の二元論だ。

上で引用した文章が、サーンキヤ哲学の要約なんだね?要するに、何を言ってるの?

プルシャ(純粋意識)とは、アートマン(真我)なんだ。そして、「見るもの」だ。そして、プラクリティ(根源物質)とは「見られるもの」なんだ。

見るものと、見られるものね・・・。

見られるものは、見るものがいないと、意味がないよね?逆に、見られるものがないと、見るものが証明できないよね?というわけで、両者は「結びついている」。

うんうん。それで?

見られるものは、見るものによって「展開」する。要するに、たとえば、机になったり、椅子になったりする。椅子がないと、机がつかえないよね?このように、カオスな世界だと生きていけないから、識別していくわけさ。これが、「展開」するということの一例だ。ほかにもあるんだけど、説明は割愛する。

要するに、識別知の展開だね。

そうだ。最初に展開する、ブッディ(識別知)だよ。次に展開するのが、アハンカーラ(自我意識・エゴ)、次がマナス(思考・欲望)。これらが心の働きなんだ。説明がなくても、なんとなーくつかめるでしょ?

実はボクは、悩んでいた。

実は、ボクの音楽の理解者だと思っていた友人に、「☓☓さんには、作曲の才能がないから、人に迷惑をかける」と突然ラインされて、悩んでいたんだ。(注:この文章書いたあとで知ったんだけど、ボクがあまりメロディつけないから、という理由らしいんだけどもね。でもテクノでは、太鼓だけの名曲もあるし、メロディ必須じゃないよね。最近ハマってるバイノーラルビートでも、メロディはあまり重視されないし。音楽ジャンルによっては、メロディは必要ではない。というか、現代音楽では、あえてメロディつけないアプローチがある。ボクは、現代音楽的なアプローチに惹かれている。だから、なーんだ、そんな理由だったんだーって感じ。もともと悩む必要なんてなかったんだ。)

そりゃー凹むよね。

でも、ボクの作曲の才能は、エゴの一部だけど、結局のところ、対象でしかない。本当の自分、アートマン(真我)が汚されたわけではないよね?

そうだね。作曲の才能は、本当の自分じゃないよね。

なんか、そう考えたら、悩みがスーッと消えていったんだ。悩んでいるのが馬鹿らしく思えてね。

ふーん、なるほどー、オレも人から馬鹿にされたら、そう考えることにしようかなー??

だから、二元論が悪くて、非二元(ノンデュアリティ)が良いとか、そういう単純な話ではないんだなーって思えたの。

そうだね。二元より非二元のほうがいい、って単純に言えないかもね・・・。

この本は、アドヴァイタ・ヴェーダーンタ(非二元のウパニシャッド思想)についての本だけど、アドヴァイタ・ヴェーダーンタは、このサーンキヤ哲学を批判して展開していく。

今のノンデュアリティ(非二元)については、無視するの?じゃあ、つまんないじゃない・・・。

一応、今のノンデュアリティは、ネオ・アドヴァイタと読んで、言及してるんだよ。だから、現代のノンデュアリティに通じることを書いているわけ。

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