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読書の記録や本にまつわる話
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2024年5月の記事一覧

読み終わって

読み終わって

恩田陸さんの『spring』を読み終わりました。
最後の方は読み終わるのが惜しくて、ちょっとずつ、ちょっとずつ読みました。

主人公「春」のことを、複数の視点から描いているこの作品。
次の章は誰が語るんだろう?というワクワクしながら読みました。

面白かったところ。
魅力的なキャラクターたち。この人がミューズだったのか〰、とか、初恋はこのシーンだったの!?などネタバレしそうで言えないけど心の中で叫

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『spring』恩田陸

『spring』恩田陸

買ってしまいました。
読み始めたら止まらない…。
一気に半分読んで、あーもう寝なきゃとなりギブアップ。

ほぼ日WEEKLYで紹介してくれて、ありがとうございます!感謝です。

『蜜蜂と遠雷』も面白かったけど、今度はさらに難易度が高い(?)、バレエを題材にした小説です。音楽を文章で表現するのも難しいのに、さらに動きまで加わってしまって。

ちょっと意外だったのが、コンテンポラリーダンスについても沢

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『コミュニティデザインの時代』#2

『コミュニティデザインの時代』#2

先日読み始めた山崎亮さんの著書、読了しました。

コミュニティデザインという聞き慣れない言葉。または、分かったようではっきりと答えられない言葉。山崎亮さんは「大人の部活動づくり」という言葉で表現していました。

本を読んでみてわたしが受けた印象は…

「楽しい」とか「自分ごと」という意識がないと地域の活動は続かない。それをうまく外から促すのがコミュニティデザイン。

仕事とプライベートの垣根がゆる

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珠玉のエッセイ

珠玉のエッセイ

エッセイが好きです。
思えばnoteをつらつら書くのが好きなのも、エッセイが好きだからかもしれません。
『徒然草』の「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば」がまさに理想、読んで心に風が吹くような文章が理想です…。(ハードル高い。)

時々、ハッと目が覚めるような清冽なエッセイに出会います。今日はそんな出会いがありました。

わたしは「ほぼ日」の愛読者で、メルマガも登録しているの

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『コミュニティデザインの時代』山崎亮

『コミュニティデザインの時代』山崎亮

この前読んだ『来るべき民主主義』の中で紹介されていた本。最近読む本はだいたい数珠つなぎのように、関連する本が多くなっています。少し前の本ですが(2912年9月初版)、でも書いてあることは十分いまに通用しそうです。

まず面白いなと思ったのが「適疎」という考え。
いまの日本の人口減を嘆く声が多いけど、長い歴史で見ると1900から2000年手前の人口が急増していた時期のほうが特殊で、むしろ適正な人口に

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『来るべき民主主義』國分功一郎

『来るべき民主主義』國分功一郎

先日読んだ『目的への抵抗』(2023.4出版)から遡って、2013.9に出版された『来るべき民主主義』を読んでみました。

副題に「小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題」とあるように、著者が地元、小平市の道路計画見直しを求める住民運動に参加する中で、民主主義とはなにか、議会制民主主義の問題点はなにかを考察した内容です。

いろいろな提言がありましたが、興味があった「ファシリテーター」について

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