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BOOKS ー 読書感想文

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読書感想文です。
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“人間社会は汚いのか?”

モーパッサン「女の一生」実写映画が公開するそうなので投稿します。

「女の一生」著モーパッサン

実はコツコツ読み進めている作品のひとつで、読破していない本なので感想を書くべきなのかなと思ったけど、タイムリーだったから途中までで書くことにした。

あらすじ
修道院から帰って来た主人公ジャンヌの結婚から晩年まで彼女の一生を書いた作品。不純な旦那と出会ってから、彼女の理想の世界はどんどんと崩れていく。

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ハルキムラカミさん

ハルキムラカミさん

村上春樹さんの本を読んでいると、世界観にどっぷりと浸かりすぎて、自分が何者か、どこにいるのかがわからなくなる。

「村上春樹全作品 1990~2000 第3巻 短編集II」

「レキシントンの幽霊」や「神の子どもたちはみな踊る」などを収録。
村上さん第2期の第3巻らしい。

ここで読んだ全小説に共通して言えるのが、不思議。
まず設定が普通でない。怪物や動物、目に見えないものたちが出てくる。(結構気

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“「モリー先生との火曜日」感想2”

“「モリー先生との火曜日」感想2”

どちらが勝つか?
「そりゃ愛さ、愛はいつも勝つ」

あらすじと感想、私が心に響いた言葉を紹介します。

簡単なあらすじ大学の元教授と元生徒であるモリー先生とミッチ(作者)は、毎週火曜日にふたりだけの授業を始めた。これが最後の授業だった。モリー先生は重い病を患っているから。テーマは「人生の意味」について;愛、仕事、社会、家族、老いの恐怖、許し、そして死。

自分なりの文化を築くということ社会の中には

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“女だけど、”

“女だけど、”

昔読んだ本を突然思い出したので紹介します。

「男だけど、」著ワクサカソウヘイ

たまたま図書館で見つけて、前知識ゼロで何も考えずに読んだら、、、爆笑。なにこれ。声出して笑ったもん。

簡単な説明としては、ワカクサさんの中に女の子っぽい気質があって、それを「女の子ちゃん」と呼びます。カワイイものやパワースポットが大好きな女の子ちゃんのために、タイへ行ったりベトナムへ行ったり。

紀行文としても、十

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”本が来るのが、私が行くのか”

たまに本って意思があるんじゃないかな?と思うことがある。
彼らは人のためにやってくる。

去年の春、私はあることで悩んでいた。
どこへ語学留学をするのか。
たくさんの候補地があって、流行の最先端アメリカ、人が温かいカナダ、気候の良いオーストラリア。
じゃあアメリカだったらどこにするか、お洒落な東海岸なのかビーチのある西海岸なのか。
インターネットで調べていると無限に情報が見つかって、どれを信じてい

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“「旅のラゴス」”

“「旅のラゴス」”

ついに、たった一日で読んでしまったよ。久しぶりに夕食中も気になるくらい夢中になった本です。

「旅のラゴス」著筒井康隆

簡単なあらすじとしては、主人公ラゴスが旅の道中、様々人に出会い、別れを繰り返していく話。テレポーテーションや人と心を同化させるファンタジーな部分と、現代に生きる私たちの社会問題を混ぜた摩訶不思議な小説。

ドンドンと先に読み進んでしまう本でした。展開が気になるというか、ワク

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“ナヤミって聞いてもらうだけでスッキリするよね”

文章は読みやすく、相関図が複雑で、途中でうるっとする場面もあり、本当に面白い作品だった。

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」著東野圭吾

時間軸が過去へ行ったり、未来へ行ったり、さらに登場人物たちもみんな不思議な力で繋がっていて。とにかく登場人物ひとり一人に幸せになって欲しいと思える作品だった。

実は東野圭吾さんの作品を初めて読みまして。しかも知り合いの人から2年くらい前に、面白いからあげるともらった本な

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