#恋愛
Stay With Me。
あの夏、駒沢公園で走るようになって二週間が過ぎた頃、
蝉の鳴き声に重なるように、風にそよぐ樹々の輝きと、まばらに行き交う人々を眺めながら、いつも通りにあの階段の途中に座り、またいつも通りに定位置に登りつつある太陽の光の元、汗を拭いながら心地よい空気に身を包んでいた。
都心にこんな自然があるなんて、田舎じゃ当たり前なものが、こちらでは珍しい場所となる。人間は自然なものに触れていないと、バランス
プレゼンテーション。
「ごめん…横浜から寝過ごして、降りる駅を乗り過ごした」とメールが届いて、
素直に、もう少し待ち合わせ気分を楽しめると思った。
待たされたって構わない。
『慌てずにゆっくりどうぞ』と返信し、携帯を手に握ったまま、(このまま時が止まってしまえばいい)
と本気で願った。
始まりは、波打つ。どうして鼓動を敏感に感じて、
切ない思いが生まれて、全身で高揚するのだろう。
抑えようとしても、跳ね返され、勢い