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#恋愛エッセイ
#4 計画性を持って“その日”を仕掛ける
12月、彼の彼女が来た。彼が突然電話してきて、「僕の彼女といっしょにディナーしない?」と言ってきた。「いいよ」と私は出かけ、その時始めて見た彼女に対して、「勝った」と密かに思った。彼女はおとなしそうで、プレインな中年女性、私はまだ若くはつらつとして、彼をいつも笑わせていると勝手に自己評価をして、うぬぼれていた。
彼は私に「クリスマスやお正月はどうするの?」と気を使ったような言い方をしていた。「
#7 三角関係のなれの果て、暗い闇に入る
兼ねてから彼と約束をしていた事がある。「私は身を引くから、後釜になる男友達を紹介して欲しい」と。その約束どおり、彼の友達を紹介してもらうパーティーが、その友達の家で開かれることになった。彼のハンガリーの彼女も一緒に。
その時、私に送ってきた場所のディレクション(行き方)を見て少々恐ろしくなった。細かすぎる、長すぎる。その説明はきっと彼の性格そのものなのだろう。
そのパーティーで、私達はもう一つ
#8 突然の愛の告白
一向に解決の出口が見えない中、私達は久しぶりのデートの約束をした。
闇の中にいる彼を連れ出そうとサンタクルーズに出かける企画を立てた。私が好きな海と遊園地がある場所で思い切り海風に吹かれ、ジェットコースターに乗れば気分も変わりそうだと思った。
サンマテオの家(その時はバークレーからサンマテオに引っ越しをしていた)に私を迎えに来た彼は、まだ悩みの底で昨日もほぼ眠れなかったらしい。でも私はこの日のデー
#9 心がどんどん彼から離れていく
そしてその9月、彼はまたハンガリーへ行った。でもその3週間の間、私の心理状態が大きく変わってしまった。私のルームメイトのディスクロージャー(告白)で、私の彼に対する信用が大きく揺らいでしまった。
彼がそのルームメイトの首付近にカジュアルなキスをしたというのが原因だった。「彼女が居るのに私とも浮気をしている彼は外から見て、だらしのない大人に見えた。そういうことをする人だから、今度は私のルームメイト
#10 三角関係から脱却ーー正式な恋人になる
(#9から続く)
それから何週間か経ち、その間彼は、私の心を取り戻そうと大変な努力をした。いつも「おはよう」や「おやすみ」のテキストや「Love」サインを送ってきたり、オンラインで綺麗な花を家に届けたり、プレゼントをくれたりした。そんな彼の努力の甲斐もあって、私の“空虚”は少しづつ回復していった。ガスがなくなった車にどんどんエネルギーが注ぎ込まれた感じだった。その間、「元カノ」の話は一切しなかった
#12 離婚から立ち直れない、私の中の“エンプティー”
4月、私は人生最も悲しいイベントの為、日本へ一時帰国した。離婚の最終整理をしに夫が住む東京に一週間滞在した。この時、夫もまた真剣に付き合っている彼女がいた。ほぼ同居をしているにもかかわらず、私が滞在する2週間、彼女は私達を二人きりにしてくれた。私は、「なんという理解ある彼女なんだろう」と感動した。
夫は私が帰ってきたのをとても喜んでくれ、毎晩私が作る料理を喜んでくれたり、彼も私に料理を作ってくれ
#14 バレンタインデー:プロポーズの日
恋人達が愛を語り合うバレンタインデーの日、私は自分が受け持つタウン雑誌の3月号の取材原稿をかき集め、朝からバタバタと忙しくしていた。
この週、日本のある有名野球選手がサンフランシスコジャイアンツに入団した事もあり、寝ない日もあるくらい忙しかった。恋人同士にとって大切なバレンタインデーの日、約束のレストランに着替えと化粧道具を持ち込みで汗だくで駆け込んだ。それでも30分も遅刻してしまった。
それ
#18 人生2回目の結婚式「I DO」を交わす
彼から別れを引き止められた3日後、私は最終的に2度目の彼からの結婚の申し入れを受け入れた。
「ブライドになる」この喜びは女性なら誰でも共有できる、「女として生まれた最高の褒美」だと思う。彼のお嫁さんになる。輝く私。私は街にショッピングでかけ、「式に何を着よう」と考えたり、化粧品などを物色しながら高まる“ブライダルスピリット”を押さえられなかった。
2003年11月、私達は小さな結婚式をした。二