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よしなしごと

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長めエッセイ。 日々思うことを、ちょっと立ち止まってつらつらと書きます。
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#日記

汁物の具のベストパートナーとは

汁物の具のベストパートナーとは

「味噌汁にしめじを入れたら、ほか何入れる?」

という問いを見た。

しめじ。
しめじか。

私だったら、
キャベツと厚揚げとにんじんかなぁ。

ちょっと味噌鍋的な。

例えばどんな味噌汁我が家のスープは、主菜の味によって

味噌ベース

醤油ベース

鶏ガラベース

コンソメベース

をぐるぐるしている。

最近ちょっと味噌汁の出番が少ないかもしれない。

主菜から決める

具も、主菜が決まって

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サンローランのピンクの口紅

サンローランのピンクの口紅

私は祖母を「ばあちゃん」と呼ぶ。

字面だと普通だが、発音は「フワちゃん」のそれである。

なぜかはわからないが、我が家ではずっとそうだ。そしてそれによって「ばあちゃん」は単なる関係性を離れて愛称と化していた。



ばあちゃんは私のシェルターだった。

親に叱られたとき、あるいは家でもの寂しくなったとき、それから単に暇なときも、「ちょっと裏行ってくる」と言って会いに行っていた。

自他ともに認

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角煮に負けた夜

角煮に負けた夜

この春はどうにも不安定だ。

変化を好まない私に、怒涛のように変化が襲いかかった。ようやく大波を越えたと思ったら、なんと第二波があった。しかもメンタルを抉る系の、より大きな波である。

いまはといえば、奔流にのまれてのまれて、ようやく浮上して息を整えた感じ。大の字でひたすら浮いている。脳内は、目まぐるしく動いたり急に全ての回路を遮断したりしており、壊れかけのRADIO状態である。

ほんとの幸せっ

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体調なんか、だいたい悪い。

体調なんか、だいたい悪い。

3月になってしまった。

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言うが、2月の逃げっぷりが半端なかった。

ひと月に2記事くらいは更新したいなーと思っていたのにこの体たらく。
まぁ、仕事じゃないしな。
仕事の記事も遅れ気味だけどな。



新型コロナウイルスが話題になってから約1年、東京は2度目の緊急事態宣言の最中。明けないだろな感満載。

幸い、身近で感染の話は聞かずに来ている。夫の職場で

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:冬の朝:

:冬の朝:

走り出したチャリが風を生む

曲がり角で目を刺す朝日

後方にかける自分の声の予想外の大きさ

見覚えのある背中に声をかけるタイミングの迷い

顔馴染みの子の控えめな笑顔と挙げられた手



園庭を駆けてゆく子ども

追いながら返す挨拶

あっさりとした別れ



再び漕ぎ出したチャリの軽さ

アイドリング中の太陽

アスファルトと空気には寒夜の名残

駅に向かう空に白い月



さて、今日

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胃カメラ、持ち物、メイクポーチ〜身体と向き合う2020【胃カメラ編】

胃カメラ、持ち物、メイクポーチ〜身体と向き合う2020【胃カメラ編】

昨年は、身体メンテナンスに時間もお金も費やした年だった。美容方面でないところが四十路の哀しさである。

もうそんな年齢きっかけは、2019年の年末。
中学の同級生が亡くなった。

特別親しかったわけではないが、ひまわりのように明るく眩しい彼女は、卒業後も会えばいつも気軽に話しかけてくれた。

そんな彼女が逝ってしまった。
数年の闘病が功を奏したかのような明るい近況報告を最期に、まだ小さな子どもたち

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2020年という年を

2020年という年を

報道番組が、年末らしく今年のニュース総括を流している。映し出された、新型コロナウイルスが流行り出した頃の彼の国の様子に、対岸の火事と見ていた初春を思い出す。



生活に影響が出たのは2月だったか。バレンタインを渡すのに躊躇した覚えはないから、たぶん中旬以降。
公園でお友達と遊ぶのに、少し後ろめたさがつきまとうようになっていった。

奇しくも閏年、1日長い如月は良くも悪くも数々の話し合いに費やさ

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長女の本セレクトが興味深いという話。

長女の本セレクトが興味深いという話。

長女を見ていると、バランスの良い子だな、と思う。
何かにつけて、大きな偏りがない。

執着とは無縁の父に、顔だけでなく内面も似たらしい。偏愛するタチの母は、たまに戸惑う。



衣食や友人関係も、好みはあるようだが、どれかひとつ特別なものがあるという感じはしない。

外遊びが大好きだけど、室内で本を読むのも好き。かなり読む方なんじゃないだろうか。ただでさえ重いランドセルに、3冊も4冊も詰め込んで

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花の名を

花の名を

花の名をすらすらと言える人に憧れる。

だがしかし、全然覚えられない。
そもそもカタカナを覚えるのがすごく苦手だ。

古文単語はモリモリ覚えるのに、英単語は綺麗に通り過ぎていく特性もある。

そんな私が、コロナによる外出自粛で部屋に彩りが欲しくなり、花の宅配便のサブスクに手を出した。

いくつか試し、今は2つ、隔週のものを交互に毎週届くようにしている。

そして自分にひと手間課した。
インスタで「

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かーさんのなんてことない1日

かーさんのなんてことない1日

目が覚めると2時だった。

珍しく、夫がもう寝ている。
長女は右に、二段ベッドの下段におさまっている。
次女は左に、いつも通り文字通り縦横無尽な自由すぎる寝相。足は夫の方を向いているので、私の危険度は低いと判断してそのまま放っておく。

前夜から今日も子どもたちと一緒に21時に寝落ちた。
もしかしたら私の方が先に寝ていたかもしれない。
最近こんなのばっか。

そして5〜6時間寝たくらいで一度目覚め

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