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青豆ノノ
2023年8月31日 20:56
9月1日。この日付から私が思い浮かべるのは樹木希林さん。以前読んだ「9月1日 母からのバトン」という本で、亡くなる2週間前の9月1日、樹木さんが入院中の病室で、窓の外を見ながら子供たちを思い、「死なないで 死なないで」と必死に祈っていたというエピソードが心に残っています。「せっかく生まれてきたんだからもったいないよ」9月1日に命を絶つ子供たちが多いことを嘆いて発せられたこのメッセージは、樹
2023年8月28日 16:02
おじさん、というのは私の長年の文通相手のことで、血縁関係にない。私が昔住んでいた家の、目の前のアパートに住んでいた“おじさん”というだけ。おじさんは私が一歳くらいの時、外を歩いている私を見て、可愛いからおぶって近所を散歩に出かけたらしい。私がいなくなり、私の家族は驚いていたと悪びれず語るおじさんは、今の時代であれば立派な“人さらい”だ。そんなおじさんより10以上も年の若い両親に対して、
2023年8月21日 09:58
山根あきらさんが企画された、青ブラ文学に応募して優秀賞をいただきました。参加させていただくのは今回が3度目で、毎回出されるお題が興味深く、楽しみな企画です。私の書いた小説「黒猫」は、山根さんの朗読を意識して作りました。募集要項を読み、選ばれれば山根さんに朗読していただけるということで、これは狙いに行かねばならん、と思ったのです。noteでは音声記事を好んで聞きます。山根さんの記事はも
2023年8月19日 16:34
土曜の朝。郵便配達のお兄さんは、怪しい衣装ケースを運んできてくれた。透明な80サイズくらいの使い込まれた衣装ケース。持ち手の部分や全体に、青い養生テープを巻き付けてある。この斬新な梱包を施した主は、やはり文通相手のおじさんだった。中身は透けて見えているが、どう見ても冬物のジャケットだった。それが2枚、ぎゅうぎゅうに詰められている。見た感じ、手紙らしきものは入っていないようなので、ひとまず