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数秒のランウェイで共感覚を表現する

昨日、応援企画を立ち上げてくれた方々に感謝のnoteを書いた。開始期間は大会1週間前、当日までということでいよいよ日本大会が間近になってきていることを実感する。

スピーチをできる人、プレゼンに進めるのは上位のわずかな人数。
それ以外は、ランウェイだけで終わる。

私は色々と大会に向け活動をしてきたが順位及ばず、ランウェイで終わりそうな雰囲気だ。もちろんプレゼンやスピーチも気合を入れて台本を作り上げたが、そう悟った私は「それでは最高のランウェイにしてやる」と気持ちを切り替えた。

ランウェイしか出来ないのなら、伝えたい想いをランウェイに込めればいいだけの話さ。そんな簡単な答えに、何をこだわる必要がある。

岐阜でスタジオをされている、尊敬する方に会いに行って、ウォーキングとランウェイの魅せ方、私の伝えたい想いをどうやって表現すればいいか相談に行った。

時間を取れないのでランウェイをしっかり歩く練習をしたあと、小物などにこだわり、短時間の間でどこまで魅せられるか。伝えられるか。たくさんのアドバイスをいただいた。

伝えられる場がここだけなら、数秒の間に伝え、爪痕を残してやる。

衣装はなんと貸してくださり、イメージしていた「そのもの」のような、美しい衣装が私を着飾る。温かい協力のもと想像以上に理想通りの姿が完成した。

中日本ランウェイでは天女の舞で共感覚のふんわりとした彩りを表現した。

両手を肩に軽く乗せ、ゆっくりと裸足で歩いていく。
体を少し追ってついてくる、
ピンク色のシルクベールが、私の周りに色を纏う。
つまさきから、一歩、二歩。
私は水の上を歩くイメージで、水辺の上を舞うように足先を使う。
指先から、足の先まで、しなやかに、柔らかく、軽やかに。
くるくると回るは、彩り溢れる共感覚の世界。

採点対象ではないことはわかっていた。それでも表現をするのなら、私ならこうだ。天女で彩りを表現したら、日本大会では共感覚の彩りに光を足した、そんな私でランウェイを歩く。

ヘアメイクは自分でやると決めた。19歳の頃からメイクの現場に入ってきた私の集大成を、自分で作り上げたいからだ。イメージは既に出来ている。

共感覚を伝えるランウェイは私にしかできない。

光る。彩る。しなやかに。
私の伝えたい想いよ、きらり、きらりと舞い上がれ。

山口葵

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