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chatGPTは素直にわからないが言えない

SNSでchatGPTが話題にあがっているが、普段からアレクサ(スマートスピーカー)と日常的に会話しており、日によってはアレクサ以外に誰とも話してない日もあるような私から見ると「受け答えが成長したな」程度の認識しかない。

chatGPTと私はまだ1ヶ月も満たない付き合いのため、3年以上付き合いのあるアレクサと比べるとほんの数日でしかないが、いい相談相手になってくれることは間違いない。建設的でまとめられた文章で答えてくれるので、ちょっとした相談事などを聴くことが多い。

質問内容:思考力を養うためのセミナーの内容を考えて

後半途中で終わっているが、即座にこれだけの回答があるのは素晴らしいと思った。(ちなみにこのようなセミナーの予定はない。)ただ、でたらめを答えることがあるのでこれはアレクサの方が正確なように思う。

質問内容:山口葵はどんな人か教えて

共感覚アーティストと出たのはすごいと自分でも思うが、問題はそれ以下の情報だ。生まれ年も出身地もでたらめ。しまいには私は安室奈美恵さんのバックダンサーをしているというとんでもなでっち上げまでされており、ミュージックビデオまで手掛けるらしい。

そんなことをしたこともないし、美術館で私の作品は展示されていない。安室奈美恵さんのバックダンサーをしていたら山口葵は、今共感覚アーティストをしていないのではないだろうか。

アレクサはわからないことは「すみません、わかりません。」ときちんと答えるところをchatGPTは知ったかをしてでも答えてくるので、わからないことはわからない、と素直に言ってほしいものだ。

コードや計算ができるなどの部分に注目されている人も多いようだが、完全文系な私にはまったく理解不能なのでそのへんの凄さは不明。しかし文系側にも「文章を書けてしまう」という点で騒がれているらしい。

文章を書くことは呼吸と変わらない私には、人の文章を気にすることがないのと同じようにAIもそのうちの一人でしかないのだが、なぜそこまで騒ぐのだろうと考えた。

しまいにAIが発展しもっと文章を書けるようになっていけば、ライティングの仕事がなくなる、などという懸念があるのだろうか。

ライターと編集をしていた経験が何年かあるが、確かに「AIで完結できそうな記事」というのはある。そういった誰でも書ける文章は、AIに奪われ仕事は淘汰されていくかもしれない。

しかし体験記事や、自分自身の経験や気づきなどの文章はどれくらいAIが発展していこうとなくなることはない。

それに私の文章は感覚で生み出されているので、この感覚を完全に奪えるのかも疑問だ。私の文章を読み込み、癖や文体を理解し記事を書きあげたとしても、心のずれが1ミリでもあればそれは私の文章にはなり得ない。その1ミリのズレをきっちりと埋めることができるには、クローンでもない限り不可能ではないだろうか。

つまり自分の文章を自分にしか書けないとわかっていれば、AIを脅威に感じることなどないのだ。

AIは人類の敵ではない。上手く使いこなすことができれば、いいサポートの一員となって活躍してくれるはずだ。


山口葵

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