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共感覚者は才能児?ギフテットとしての教育の将来

自分の活動を文章に起こす手伝いをお願いしている中で「共感覚をギフテットと表現してもいいですか?」と言われた。

私の中で共感覚=ギフテットの認識はなく、驚いたが学術記事を検索するとそれなりに出てくる。

ギフテッド: gifted)とは、一般的な人々と比較して先天的に顕著に高い知性や精神性、共感的理解、洞察力、独創性、優れた記憶力を持つ人々を指す。 これらの定義は世間的な成功を収める、収めないに関わらない。

目立つことを避けようと故意ないし無意識的に怠け者や優秀でない者、天然な性格を演じることで社会に溶け込もうとする傾向が報告されている。 

才能を潰さないための特殊なギフテッド教育が提供される場合がある。発見は困難とされ、診断には高度な専門知識を必要とする。 過度集中や好奇心に左右されること等が特徴であるASDやADHD等の発達障害の誤診には注意を要する。 また、ギフテッドは発達障害の概念とは異なる。 
参考知能指数は130以上。
Wikipediaより引用

この定義を見ると、知能指数など完全に全ての共感覚者が当てはまるのか…少し疑問に感じるが色々と学術記事を調べてみると、このようなものを見つけた。

関西大学学術リポジトリ
「発達多様性に応じるアメリカの2E教育:ギフテッド(才能児)の発達障害と超活動性」

ここには、ギフテッドの発達障害と超活動性についてのアメリカでの教育について述べられていた。

才能教育プログラムという教育をギフテッドの才能児に与えよりより環境で学ばせるというものであるが、その中に「共感覚」が含まれていた。

不協和感のある才能児に伴う超活動性
.才能に伴う超活動性(OE)
(1)超活動性の特性
昨今,発達障害が一般にも広く知られるようになった反面,発達障害に類似
する行動を何でも発達障害(傾向)だと,素人判断でステレオタイプ的に決めつけたり,専門家でも過剰診断してしまったりする恐れ
もある。しかし当人や家族など以外には気づかれにくいが,発達障害とは言えない問題のある才能児が意外と多く存在する。
才能児は,強い好奇心や意欲,こだわり,創造性,完璧主義などの特徴を伴
うことが多いが,それらが高じると発達障害の行動に似た社会情緒的問題を伴うことがよくある。例えば特定の課題に取り組むときに強い興奮・活動性を示す行動は,ADHD に似る。こういった才能に伴って時には問題となる行動特性を,ダブロフスキー(K. Dabrowski)は「超活動性」(overexcitability,OE)と呼んだ(Daniels & Piechowski, 2009;Piechowski, 2013, 2014)10) 。超活動性(以下,OE と略記)は,以下の領域に分けられる(特徴の例を挙げる)。
①知的(intellectual):好奇心,知的探索,真実探求,集中,熟考,問題解決。
②情動的(emotional):強い感受性・感情表現,同情,共感,人や物への愛着。
③想像的(imaginational):豊かな想像力,リアル感のある空想,空想遊び。
④運動的(psychomotor):高い身体的活動性,多弁,衝動的・強迫的活動。
⑤感覚的(sensual):過敏な五感,強い美的感覚,過度の刺激を嫌悪,共感覚。

個人はいずれかの,または複合した領域でエネルギーを多く注いで,刺激に
対して「激しい反応」(intensity)や「強い感受性」(sensitivity)を示す。
OEは,才能特性そのものではなく才能に随伴することが多い特性である 11)。なお,アーロン(E. N. Aron, 1996, 2002)による「敏感すぎる」(highly sensitive)特性をもつ「HSP:Highly Sensitive Person」と呼ばれる青年・成人,および「HSC:Highly発達多様性に応じるアメリカの 2E 教育― ギフテッド(才能児)の発達障害と超活動性 ―(松村)7Sensitive Child」と呼ばれる子どもの概念は,日本でも知られるようになった。

HSP/HSCの特性の表れ方は人によって異なるが,アーロンによれば割近くもの人々に HSP/HSC傾向があるという。情動的(感受性),知的,想像的および感覚的 OE が HSP/HSC に複合して含まれることを,ダブロフスキーの共同研究者ピエコフスキー(M. M. Piechowski,2014)は指摘した。彼はまた,パーソナリティの因子の中の「経験への開放性」の特徴は OE と関連することを,他の研究者(Vuyk et al., 2016等)より早く指摘した。

このように共感覚を教育の早い段階から認識、ギフテッドと判断し、教育をする現場を確立させているアメリカには、日本はまだまだほど遠いが「共感覚が当たり前の社会」になる展望に対して、少し希望が見える。

HSPという言葉は昨今広く広まり、認知はとても広くなってきている。これくらいの認知を日本でも共感覚にあてはめることはできないだろうか。

(2)超活動性と発達障害特性の区別
狭義・広義の 2E 児がもつ ADHD や ASD(傾向)の行動と,才能に伴う
OE の問題行動は表面的に似ているが,障害の診断基準のみにではなく OE が表れうる日常の複数場面での行動に基づいて原因も吟味して,区別する必要がある。
才能に随伴して OE に起因する多動の行動が ADHD だと誤(misdiagnosis)
や過剰診断(overdiagnosis)を受ける可能性は,多くの研究者から指摘されている(Webb et al., 2016;Baum et al., 2017)。

DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)の診断基準で表面的な行動場面をカウントすれば基準に達してしまうからである。ADHD と診断された子どもの約半数は誤診であったとも言われる(Webb et al., 2016)。才能児者の OE が障害だと誤診されて才能への適切な支援がないなら不利益であり,不要な薬物治療に至ると「うつ」等の二次障害を引き起こして問題が複雑化してしまう。

誤診の人数比率については,よく言われるほどの実証データはないという批
判など議論もあるが(Lovecky, 2017),2E と見なされる子どもの一部は「発達障害とは言えない才能児」だと認識を改めるほうが適切な場合は確かにある。もっともその名称替えが,障害を先入観で否定する言い訳に使われてはならない。才能と障害(に似た)行動を示す子どもについて,障害の診断が妥当な 2E 児なのか,それとも不要な才能児なのかは慎重に区別する必要がある 12)

共感覚は発達障害と間違われやすいとのことだが、定義は違っていて混合しないように気を付けないといけないということだった。
しかし併発する可能性は高いように思う。混合せずに「発達障害と共感覚者である」ということを認識させるべきである。

共感覚を夢物語のような存在で留まらせず、早い段階からお子さん、親御さんが受け入れられる対策を学校側がとることが容易にできるようになると、

共感覚での苦労は軽減し、感覚を伸ばしやすくなる。

スピリチュアルと混合してしまう程度の今の認識ではこうなることはまだまだ難しい。

共感覚の自覚のない子供たちは(私の子供時代含め)数字が人と見えるため数学に取り組むことが困難であったり、多感な時期に感情から反応する色や音が煩わしい。

感覚をひとつに集中する、意識を散らすなどの訓練や対処法を当事者や親御さん、社会自体が知っているとこれらはかなり軽減するのではないだろうか。

このような共感覚に対して教育の先進国がある、それだけでもこれからの希望となる。


山口葵

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