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読書記録

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#青野佑季

9月の読了本

9月の読了本

 9月。前半は順調に読めてたのだけど、気がつけば短歌の創作で頭がいっぱいになってしまって、後半はほとんど読んでいなかった。

 さあ何冊読んでいるのだろう。私もノートを開いて確認するまでわからない。   

 いざ。

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・空ばかり見ていた   吉田篤弘

・エドウィン・マルハウス S・ミルハウザー

・罪と罰       ドストエフスキー

・残像に口紅

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8月の読書記録

8月の読書記録

 たくさんの鈴虫やらコオロギやらが周辺で鳴いていて、その音は途切れることがなく、そして途切れる気配もない。鈴虫の割合が多く、時々コオロギがアレンジを入れてきている。うるさくもないし鬱陶しくもないので、静かな夜とは言えないけれど、心が凪いでいるので静かだ。もう9月。あっという間である。

 

 8月は読んだようで読んでないな…という感覚がある。それは量の話で、なぜなら先月はウルフの『灯台へ』やドス

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7月の読書記録

7月の読書記録

 気がつけば8月を3日も過ぎていた。今日は2日だと思っていた。携帯の日付を何度も見ていたのにちゃんと自覚したのは午後3時を回ってからだった。どっちにしろ7月中に投稿できていなかったのだが、ここ数週間日付の感覚が曖昧で、7月の中旬なんだか下旬なんだか、8月にいつ入るのか入ったのかわからなくなっていた。一瞬、7月が終わるんだって自覚した瞬間があったのだけど、すぐに忘れた。多分、日付を気にしなくてはなら

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『氷柱の声』を読んで

『氷柱の声』を読んで

 梅雨の明けた真夏の夜に読了した。エアコンの冷房が効いた部屋で、YouTubeから穏やかな音楽を流しながら。静かに読み終わり、静かに胸がぎゅっとなり、「あぁ、」と誰に返事したでもない声が、吐き出す息と共に出た。とても心に残る物語を書いてくれたな、とぼんやり思った。

 第165回芥川賞候補作という帯が巻かれたこの作品、『氷柱の声』は、くどうれいんさんの初の小説である。それまでの作品には、『わたしを

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6月の読了本と上半期ベスト本

6月の読了本と上半期ベスト本

 出会いがあれば別れがあるのは当たり前だが、時には一方的な別れがある。時間が解決してくれるとかそういう話でもなく、話し合う余地もなく、こちらの言い分も何も伝えることもできず、呆気なく、文字だけで終わるような別れ。

 そういう経験をすると喪失感に暮れるというよりは「何故」という疑問ばかりが浮かぶ。雨の日に散歩していたら車で後ろからバシャーンと水溜りを全身にぶっかけられそのまま走り去れられてしまうよ

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ゴッホと出会わせてくれたのは

ゴッホと出会わせてくれたのは

 

 ゴッホといえば「星月夜」というイメージがずっとあったし、「ひまわり」はその次で、「タンギー爺さん」はその次。

 ゴッホに関する知識は本当に浅くて、どういう人生を歩んできたか、とか、どこで描いていたか、などのバックグラウンドはほとんど知らなかった。それはそれは浅い知識。だけど作品は好きだ、ということで。どこかの雑誌や、SNSや、何かのパッケージなどに使われているのを見つけては『あ、ゴッホや

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5月の読了本とか

5月の読了本とか

 5月からとっくに梅雨が始まって、カエルの合唱コンクールがそこらじゅうで行われていたのに、今は梅雨明けたの?と言いたくなるくらいの晴天が続いてスッキリしている。布団も干したしたくさん洗濯もした。掃除が特に捗った。

 夕方の風は適度に冷たくて気持ちが良く、軽快に網戸をすり抜けてきては部屋の中をきれいにしてくれている。ちょうど良い湿度とちょうど良い軽さ。気持ちの良い風とは清潔さを感じる風だ。

 と

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見切り発車して乗り過ごさないように

見切り発車して乗り過ごさないように

 読んだ本を記録したく思い。

 どんな風に書いていくかは未定だけれども、わたしの日々の読書のあれこれをこちらに記録したいと思います。

 基本的に読了したらTwitterに読了ツイを投稿していたのだけど、もう少したくさん書きたくなって。まとまらないだろうなあ。日本語変になるだろうなあ。まあいいか、ここは自由な場所。好きなようにやるぜ。

 だいぶ見切り発車ですが、ゆるゆるとやっていこうと思います

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『クララとお日さま』の感想※がっつりネタバレあり

『クララとお日さま』の感想※がっつりネタバレあり

 カズオ・イシグロの作品で読んだことがあるのは「わたしを離さないで」のみで、しかも数年前に読んだので記憶が定かではない。ほぼノーカンとしてもいいくらいである。

 今作を読もうと思ったきっかけは、まず表紙のデザインがとても素敵だったこと、そして、密かに興味を持っていた「AIロボット」が主人公であるということの二つ。
 

 この本の語り手は、人間の形をしたAIロボットのクララ。10代の人間の若者が

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3月に読んだ本

3月に読んだ本

 3月は、2月に比べて読むペースは遅かった。読めるときに読んで、再読が多かった気がする。好きな本を何度も繰り返して読んでいた。

 今振り返っても思い出せないくらいに空虚な3月が一週間と少しくらいあったけど、読書をしていた記憶はあるので、本以外のことは消去されたらしい。なんとスペックの悪い。悲しい気持ちにのまれていたからだろう。読書をしようにも文字が追えない日もあった。

 出会いも別れもなくフラ

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