andCURRY_阿部由希奈

旬の野菜をたっぷり使ったカレーを作るのが得意です and CURRY代表 猫が好きです

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    and CURRYのキラキラシール

    and CURRYのカレーやモーニングプレート、 そして看板猫のももこ、晋作がキラキラのホログラムシールになって登場。 あなたならどれを選びますか?
    200円
    and CURRY
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    【7枚セット】and CURRYのキラキラシール

    and CURRYのカレーやモーニングプレート、 そして看板猫のももこ、晋作がキラキラのホログラムシールになって登場。 全部可愛すぎて選べない!という方向けの。 ちょっとお得な7枚セットです。
    1,200円
    and CURRY
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    【レシピ付き】薬膳豆カレーが作れる薬膳セット

    薬膳豆カレーが作れるなつめ、甘草、葛、クコの実のセットです。 薬膳豆カレーのレシピもついてきます。
    660円
    and CURRY

記事一覧

本が好き

わたしは本が好きだ。 本の虫、というほど読んでいるわけではないので、きっと読むことよりも本そのものが好きなのかもしれない。本を読んでると、賢く思われるのも気に入…

流し活動、高知県中土佐町の記録(2022年10月)

高知へと旅に出た。久々の流し活動である。 そう、わたしは本来流しのカレー屋なのだ。いろんなところに出かけてはカレーを作るイベントをしていたのだが、ここ数年、社会…

食洗機とわたし

昨年夏に古いマンションを買った。すでに前の住人がある程度のリノベーションをしていたので、わたしたち家族は大部分をそのまま活かし、気になるところだけを好みに修繕し…

高知からの帰り道

わたしは数時間前、確かに山の中にいた。井桁型に組まれた太い木に、中里さんが菌を打って育った大きな原木しいたけがニョキニョキと顔を出し、一つ二つともいだ。醤油と酒…

ジャムが教えてくれた(食いしんぼうの情景vol.2)

ジャムは買うものだと思っていたので、「うちに着いたらジャムをつくろう!」というアキさんの言葉にわたしはきょとんとしていた。 家中から瓶を集めてきて、グラグラと煮…

追憶の天津飯(食いしんぼうの情景vol.1)

刷り込まれた記憶というのは、なかなか厄介なものだ。特に小さい頃の食べ物に関する記憶は鮮烈で、芋づる式に当時の匂いや感情といった生々しい出来事まで思い出させる。 …

kitchen and CURRY三周年に寄せて

2018年の夏。道に水を入れてコップを置いといたら、すぐに湯立つんではないかというほどの猛暑だった。 それでも、井の頭線新代田駅から徒歩5分ほどの羽根木の森は、いくば…

母ちゃんになって一年が経った

2020年2月2日。小さな命が誕生した。同時にわたしは母という生き物になり、それから一年という歳月が流れた。 瞬く間に小さな命は大きく成長していった。じっと天井を眺め…

いつだって軽く飛び立てる準備を

夫と毎年元日に駒沢公園横のスターバックスに行き、 一年の目標を各々立てている。 2020年の始まりは大きなお腹をかかえて、 真新しい手帳にいそいそといくつかの目標を書…

いかとオクラのカレー

長い長い梅雨だった。まるで心の中を空模様に投影したかのような毎日だった。7月の中旬に感染者が増えていったので、わたしは店を休む決意をした。不安な気持ちのまま営業…

カレー沼へようこそ

スパイスからカレーを作るのはとても楽しい。気付いたらカレー屋になってしまった。 これはわたしだけの事象ではない。たくさんの人がカレー沼にハマり、抜け出せなくなり…

かぼちゃの甘辛キーマ

7/25に放送したインスタライブ のレシピを公開します。ライブ中に撮影で使用していたiphoneが高温になってしまい、一度ライブが切れちゃったので、編集する必要性があり・…

プラムのスパイスシロップ&すいかのラッシー(0724インスタライブ)

7/24に放送したインスタライブ のレシピを公開します。 夏にぴったりのドリンクなので、是非カレーのお供に! プラムのスパイスシロップ すいかのラッシー プラムシロッ…

はじめまして、and CURRYです

and CURRYとはどのように始まったのか。そしてどこに向かっているのか。はじめましての方も、そうでない方も、ご覧いただけたら嬉しいです。 味噌汁すらつくれない2007年…

玉ねぎを炒めるときは鬼コーチになるといい

スパイスでカレーを作るときの最大のポイント、玉ねぎ炒めについてand CURRY流の考え方を発表いたしますです。 わたしのレシピ本をご覧になって、カレーを作ってくださる…

本が好き

本が好き

わたしは本が好きだ。
本の虫、というほど読んでいるわけではないので、きっと読むことよりも本そのものが好きなのかもしれない。本を読んでると、賢く思われるのも気に入ってる。文化的な人と、思われるのも悪くない。

背表紙がこちらを向いて並んでいる様子、持った質感、ページを捲る音、新しい本のインクの匂い、くたくたに波打った一冊…好きな本の話をするのも好きだ。好きな本を聞けばどんな人かがわかる気がするし、読

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流し活動、高知県中土佐町の記録(2022年10月)

流し活動、高知県中土佐町の記録(2022年10月)

高知へと旅に出た。久々の流し活動である。

そう、わたしは本来流しのカレー屋なのだ。いろんなところに出かけてはカレーを作るイベントをしていたのだが、ここ数年、社会的にも自分的にも軽々とは動けない事情があり、まさに3年ぶりの地方活動となった。

行く先は高知県中土佐町。いつもお世話になっている中里自然農園さんのある場所だ。これまでに2度訪れたことがある。今回は初めて、ここ中土佐町でカレーを作るイベン

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食洗機とわたし

食洗機とわたし

昨年夏に古いマンションを買った。すでに前の住人がある程度のリノベーションをしていたので、わたしたち家族は大部分をそのまま活かし、気になるところだけを好みに修繕した。

水回りは新しかったので、キッチンもお風呂場も触らずそのまま。先住のご家族の暮らしに沿って導入されたキッチンは、設置された時の状態で残っている。

さて、そのキッチンの真ん中にあるビルトインの食洗機が本日の主役。わたしはこれを使いこな

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高知からの帰り道

高知からの帰り道

わたしは数時間前、確かに山の中にいた。井桁型に組まれた太い木に、中里さんが菌を打って育った大きな原木しいたけがニョキニョキと顔を出し、一つ二つともいだ。醤油と酒でシンプルに焼いて食べた。その食感も覚えているというのに。味わいも鮮やかに記憶されているというのに。灰色の人が行き交う渋谷の街をわたしはベビーカーを押して歩いていた。娘は不機嫌で、人混みの中で抱っこをせがんだ。

以前高知を訪れたときの帰り

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ジャムが教えてくれた(食いしんぼうの情景vol.2)

ジャムが教えてくれた(食いしんぼうの情景vol.2)

ジャムは買うものだと思っていたので、「うちに着いたらジャムをつくろう!」というアキさんの言葉にわたしはきょとんとしていた。

家中から瓶を集めてきて、グラグラと煮立つ鍋の中に入れて消毒する。よくもまあこんなにも家の中に瓶があるものだ。アキさんは器用にトングを使い、次々と煮沸していく。ジャム作りは文字通りとても甘美だった。みずみずしいフルーツが、砂糖を纏って艶めく。保存するぞ、というパワーも感じる。

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追憶の天津飯(食いしんぼうの情景vol.1)

刷り込まれた記憶というのは、なかなか厄介なものだ。特に小さい頃の食べ物に関する記憶は鮮烈で、芋づる式に当時の匂いや感情といった生々しい出来事まで思い出させる。

オレンジ色の日除け(赤だっただろうか、記憶が曖昧)、自動ドアの右側には年季の入った食品サンプルが並ぶ。黄色の看板には大きく”金香楼”と掲げられている。一歩中に入ると、新聞を繰っていた手を止めたおばちゃんが「いらっしゃい」と、ゆったり動き出

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kitchen and CURRY三周年に寄せて

kitchen and CURRY三周年に寄せて

2018年の夏。道に水を入れてコップを置いといたら、すぐに湯立つんではないかというほどの猛暑だった。
それでも、井の頭線新代田駅から徒歩5分ほどの羽根木の森は、いくばくか暑さを和らげてくれる美しい緑で溢れていた。

この場所にカレーの研究場所を作ろう。
定期的にお客様にその研究成果を召し上がっていただけたらいいな。

名称は?ラボ、アトリエ・・・どれも自分にはしっくりこない。
シンプルにキッチンが

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母ちゃんになって一年が経った

母ちゃんになって一年が経った

2020年2月2日。小さな命が誕生した。同時にわたしは母という生き物になり、それから一年という歳月が流れた。

瞬く間に小さな命は大きく成長していった。じっと天井を眺めるか、か弱い声で泣くか、ミルクを飲む、寝る、の繰り返しだった娘。
今ではずんずんとおぼつかない足元であゆみを進め、大きな声で笑ったり、ときには怒った表情まで見せる。
身長は倍くらいになり、体重に至っては3倍近い。

どうりでわたしの

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いつだって軽く飛び立てる準備を

いつだって軽く飛び立てる準備を

夫と毎年元日に駒沢公園横のスターバックスに行き、
一年の目標を各々立てている。
2020年の始まりは大きなお腹をかかえて、
真新しい手帳にいそいそといくつかの目標を書き込んだ。

書き込んでいる最中からもう気付いてた。
あれ、わたし、今年仕事でやりたいことが・・・そんなに・・・ない?

一昨年は「カレーを研究するための自分だけの場所をつくりたい」、
去年は「レシピ本を出版したい」、と、
大きな目標

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いかとオクラのカレー

いかとオクラのカレー

長い長い梅雨だった。まるで心の中を空模様に投影したかのような毎日だった。7月の中旬に感染者が増えていったので、わたしは店を休む決意をした。不安な気持ちのまま営業するのが大変に苦痛だった。ちょっとでも鼻水が出るとああと思い、ちょっとでも喉がいがっとするとああと思い、営業することに躊躇した。

低気圧のせいで細胞が膨らみ、ぎっくり腰になる人が増えると、わたしの駆け込み寺の整体整骨院の先生が言った。ご多

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カレー沼へようこそ

カレー沼へようこそ

スパイスからカレーを作るのはとても楽しい。気付いたらカレー屋になってしまった。
これはわたしだけの事象ではない。たくさんの人がカレー沼にハマり、抜け出せなくなり、中にはこれまでの日常の一切を放り投げ、生業にまでしている。一体なぜなのだろうか。わたしの考える楽しさを書いてみたい。

カレーが食べたいと思った時、すでに沼の淵にいる「ライブをみてからカレーにハマって、もうカレー沼から抜けられません」とい

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かぼちゃの甘辛キーマ

かぼちゃの甘辛キーマ

7/25に放送したインスタライブ のレシピを公開します。ライブ中に撮影で使用していたiphoneが高温になってしまい、一度ライブが切れちゃったので、編集する必要性があり・・・もういっそのこと、もう一回ライブやろうかしら。とりあえずレシピだけ、どうぞ!!

材料かぼちゃ150gくらい
とりひき肉350gくらい
カットトマト缶200g
玉ねぎ中サイズ1個
にんにくひとかけ
しょうがひとかけ(にんにくと

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プラムのスパイスシロップ&すいかのラッシー(0724インスタライブ)

プラムのスパイスシロップ&すいかのラッシー(0724インスタライブ)

7/24に放送したインスタライブ のレシピを公開します。
夏にぴったりのドリンクなので、是非カレーのお供に!

プラムのスパイスシロップ

すいかのラッシー

プラムシロップもヨーグルトと牛乳でぐるんとミキサーで回せば、プラムラッシーになりますよ。シロップはとっても使い勝手が良くて、紅茶にお砂糖がわりに入れてもいいし、アイスクリームにかけたり、パンに塗ったり。あ、かき氷もいいね〜。他の果物でスパイ

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はじめまして、and CURRYです

はじめまして、and CURRYです

and CURRYとはどのように始まったのか。そしてどこに向かっているのか。はじめましての方も、そうでない方も、ご覧いただけたら嬉しいです。

味噌汁すらつくれない2007年の春、東京でバリバリ働くぞと意を決して生まれ育った大阪を去った。あれから13年ほどの時が流れ、カレーを生業にしている・・・なんて意気揚々と上京してきたわたしが聞いたら、きっと耳を疑うだろう。だってその頃のわたしは味噌汁すらつく

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玉ねぎを炒めるときは鬼コーチになるといい

玉ねぎを炒めるときは鬼コーチになるといい

スパイスでカレーを作るときの最大のポイント、玉ねぎ炒めについてand CURRY流の考え方を発表いたしますです。

わたしのレシピ本をご覧になって、カレーを作ってくださる方がいる。購入してくださった方のキッチンで役立つレシピ本を!と、一生懸命に作ったので、とても嬉しい。

・・・が、しかし。

「お店で食べたのとなんか違う・・・」

「おいしいんだけど、コクが足りない気がするんです・・・」

とい

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