雨語入門

詩とエッセイを書いてます。 雨が好きなので、キャッチコピーは『雨から生まれた人は、自分…

雨語入門

詩とエッセイを書いてます。 雨が好きなので、キャッチコピーは『雨から生まれた人は、自分の言葉を探すために、雨を見つめる』です。 X(twitter)の書庫として使っている面もあります。

マガジン

  • 何度も読み返したくなる雨の話

    霧雨、大粒の雨、長雨、にわか雨、雨の降り方は様々。それを体験する人の気持も様々です。 雨は涙にたとえられたり、ドラマの中で印象深く描かれたりしてる…。 雨を感じた人の記事には、何度も読み返したくなるものがあります。

  • twitterのツイート(Xのポスト)まとめ

記事一覧

【エッセイ】屋根を歩いた生物

ある夜、音が聞こえた。 上からだった。 長い間、この集合住宅に住んでいるので、ときどき隣家の生活音は聞こえる。けれど、最上階の3階に住んでいるので上から聞こえてく…

雨語入門
8日前
37

twitterのツイート(Xのポスト)まとめ2022年2月~2022年4月

はじめに 数年前、まだXがtwitterだったころの、自分のポスト(ツイート)をまとめた。読み返してみると、書いたときを鮮明に思い出すことができる。ほとんど日記に思えて…

雨語入門
11日前
15

【写真詩】奇跡の法則

雨語入門
2週間前
21

【写真詩】あだ名

雨語入門
3週間前
20

【詩】雨と約束

#詩 『雨と約束』 雨を感じて そっと窓を開けると 雨音は囁やき笑い声 小指を真っ直ぐ伸ばし 雨をうけます 指切りのため 大切な人の肩には 降らないで 私はあの肩を 守…

雨語入門
1か月前
21

【写真詩】花を飾る

雨語入門
1か月前
23

【写真詩】雨切り音

雨語入門
1か月前
19

【詩】一片

桜の花びらが ひらひらと あとから、あとから 散ってゆくけれど 昨日はまだ蕾で 今日に咲いた 生まれたての花もある 咲きたての可憐な美しさと 散りゆく儚さを 同じ時に見…

雨語入門
1か月前
15

【詩】試し恋

新しい季節に 恋を告げにきた人に かすかな嘘を感じたので 私をどう呼びたい? と試したら、さらりと 野草の名前を口にしたので 春風に吹かれた気がした 私は 揺れた

雨語入門
1か月前
11

【詩】時、滑る

斜幹の桜は行灯になり 過ぎ去りし日を照らし 時を何度も滑らせる 桜は春に咲きながらも 千年前の四季までをも 色彩豊かに蘇らせる

雨語入門
1か月前
13

【詩】緑色

バスの揺れは 僕から言葉をふるい落とす 草原の真ん中で 下車をした 風に立ち 雨に濡れると 僕の肌の色は 草の色になった

雨語入門
1か月前
13

【詩】月光浴

涙を流し過ぎて まぶたが溶けてしまい 月がまぶしくて 背を向けても 眠れない夜ならば うずく背中は 月光にさすられていて 翼が育ち始めてる

雨語入門
1か月前
13

桜飾られ

恋は桜とともに咲く 開花で始まり 舞い散り終わる つかの間の恋は 桜のように ねえ、私は 桜のように 綺麗でしょうか ねえ、私は 桜散るように 儚いでしょうか …

雨語入門
1か月前
10

金魚からの認定証

 我が家の金魚が産卵した。大きな喜びだった。  朝、水槽の前に立った私は、驚きの発見に目と口を大きく開けたまま放心した。  これまで長いこと金魚飼育の趣味を続けて…

雨語入門
6か月前
27

沖縄のガジュマルが呼んでいる

 観葉植物のガジュマルを新宿駅(東京)で買った。今から20年も前のことだが、まだ栽培している。沖縄の人から買った、懐かしい夏の思い出だ。  20年前の夏の暑さは、今…

雨語入門
6か月前
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詩『遠くへつなぐ』

雨語入門
7か月前
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【エッセイ】屋根を歩いた生物

【エッセイ】屋根を歩いた生物

ある夜、音が聞こえた。
上からだった。
長い間、この集合住宅に住んでいるので、ときどき隣家の生活音は聞こえる。けれど、最上階の3階に住んでいるので上から聞こえてくる音は初めてだった。不思議な気持ちで天井を見上げた。

音は乾いていて、カシャカシャ、チャカチャカ…とする。泥棒の足音を聴いたことはないけれども、重々しい雰囲気はなかった。
人間以外の何かが屋根にいると予感がした。天井を見上げながら音の発

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twitterのツイート(Xのポスト)まとめ2022年2月~2022年4月

はじめに

数年前、まだXがtwitterだったころの、自分のポスト(ツイート)をまとめた。読み返してみると、書いたときを鮮明に思い出すことができる。ほとんど日記に思えてくる。
意味不明になっているポストもありますが、詩はそのまま創作物として完成しています。

2022年2月

2022年2月6日
心に正直に選んだからこそ
不安になる

これからはじまる世界
いったい何に出会うのだろう

ハローワ

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【詩】雨と約束

【詩】雨と約束

#詩 『雨と約束』

雨を感じて
そっと窓を開けると
雨音は囁やき笑い声

小指を真っ直ぐ伸ばし
雨をうけます
指切りのため

大切な人の肩には
降らないで
私はあの肩を
守りたいのです

小指が雨を感じてる

【詩】一片

【詩】一片

桜の花びらが
ひらひらと
あとから、あとから
散ってゆくけれど
昨日はまだ蕾で
今日に咲いた
生まれたての花もある

咲きたての可憐な美しさと
散りゆく儚さを
同じ時に見ている
私は
首の後ろと背中に
鳥肌がたち
今から咲く1つの花であり
何かから散ろうとしている
1つの花でもある

【詩】試し恋

【詩】試し恋

新しい季節に
恋を告げにきた人に
かすかな嘘を感じたので
私をどう呼びたい?
と試したら、さらりと
野草の名前を口にしたので
春風に吹かれた気がした

私は 揺れた

【詩】時、滑る

【詩】時、滑る

斜幹の桜は行灯になり

過ぎ去りし日を照らし

時を何度も滑らせる

桜は春に咲きながらも

千年前の四季までをも

色彩豊かに蘇らせる

【詩】緑色

【詩】緑色

バスの揺れは

僕から言葉をふるい落とす

草原の真ん中で

下車をした

風に立ち

雨に濡れると

僕の肌の色は

草の色になった

【詩】月光浴

【詩】月光浴

涙を流し過ぎて

まぶたが溶けてしまい

月がまぶしくて

背を向けても

眠れない夜ならば

うずく背中は

月光にさすられていて

翼が育ち始めてる

桜飾られ

桜飾られ

恋は桜とともに咲く

開花で始まり

舞い散り終わる

つかの間の恋は

桜のように

ねえ、私は

桜のように

綺麗でしょうか

ねえ、私は

桜散るように

儚いでしょうか

一人きりでは

恋はできないから

つき合い感謝の色に染まり

去りゆくこの身を

惜しまれたのなら

恋は飾られ幸せです

金魚からの認定証

金魚からの認定証

 我が家の金魚が産卵した。大きな喜びだった。
 朝、水槽の前に立った私は、驚きの発見に目と口を大きく開けたまま放心した。
 これまで長いこと金魚飼育の趣味を続けてきたけれども、産卵に直面するのは初めてだった。
 金魚という可愛いものを、観賞魚屋で買ってきて育てているのだが、ときどき天国に行ってしまうことがある。そうなると、水槽の中が寂しくなってしまい、数日間落ち込む。でもまた、新しい金魚を求めて観

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沖縄のガジュマルが呼んでいる

沖縄のガジュマルが呼んでいる

 観葉植物のガジュマルを新宿駅(東京)で買った。今から20年も前のことだが、まだ栽培している。沖縄の人から買った、懐かしい夏の思い出だ。
 20年前の夏の暑さは、今年(2023年)の夏より過ごしやすかったとの記憶はない。夏はいつでも、狂った季節だと思う。
 
 巨大な新宿駅の地下広場で沖縄物産展をやっていた。
 私は東京が生活圏なのだが、あまり旅に出ないので、物産展などのそばを通ると覗きたくなって

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