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禁じられた感情展を開催することで、この世界に存在する生きづらさへの問題提起をしたい

1、自己紹介

皆さん初めまして、駄々と申します。
駄々をこねるの「駄々」、駄目だめの「駄々」、美術館に便器を置いて「泉」と名付けたデュシャンという芸術家の考え方「ダダ・イズム」から拝借してこの名前を名乗っております。

普段は『タブー視される感情を解放し、人の醜さを愛す』をコンセプトに、社会学の視点から現代社会の闇をスペキュタブルデザインを用い問題提起を行うソシオロジーアートユニット『Katharsis.』を妻である慈々と立ち上げ、アートイベントを開いております。

小難しく上では説明しておりますが、要は人間のどうしようもなさをどうしようもない形でアートにしたら社会の中での生きづらさが緩まったりしないかなぁと思って自分のしんどさをアートにしている人って捉えていただけるといいかと思います。

これまでの活動としては、

「誹謗中傷をバッシングし取り締まるよりも、カラオケとしてエンタメ化した方が人の憎悪は一周回って平和に発散できるのでは」

という発想から、グチるカラオケ「グチカラ」というコンテンツを実験的に企画してみたり。

「現実で自己実現するのはハードで全員が無理だとするならば、メタバース空間で理想のストーリー空間を構築しその中で望む主人公体験をしてもらうことで仮想自己実現をしたら現世の辛さってなくなるのでは」

という想いでつくった、次世代シミュレーションゲーム『Immersive Novel Game(ing)』を提供してみたり。

妻と結婚する際に、

「普通に結婚式を挙げるのはつまんないので、お悔やみとお祝いという対極の2つの感情が同時に行われたら人はどんな振る舞いをするのか実験してみよう」

ということで、結婚式と葬式を掛け合わせた「婚葬式」というアートイベントをクラファンで50万円ほど集めて開いたりしておりました。

そんな感じで、人々のどうしようもない弱さや醜い感情の逝き場所を作ってきたのですが、今回は表題の『禁じられた感情展』を開催したいと考えております。

2、禁じられた感情展とは

①禁じられた感情展を行う背景

嫉妬を抱くこと、憤怒すること、色欲のままに生きることetc.
古来より7つの大罪(「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」)とされたそれらの感情たちはタブー視され「社会の中では出してはならないもの」とされてきました。
そして、現代はこの7つの大罪に該当する欲求、感情がより抑制を求められる時代になっています。

憤怒は、「アンガーマネジメント」や「マインドフルネス」を行って抑制することがエチケットであり常識になりました。
暴食は、健康を統計的に管理する発想が加速し、肥満であることの社会的目線はより厳しくなっていきました。
嫉妬は、メンヘラと称され依存から脱し自立することが是であるという風潮が強く言われるようになりました。

社会がより正しく公正であるために、これら人間のどうしようもなく持ってしまう感情たちは社会の中でどんどん表出できる場所が少なくなっています。

禁じられた感情展は、そうした感情が潔癖化する社会に対する問題提起をアートを通して行うプロジェクトとなります。

②禁じられた感情展の概要

感情や欲望の統制がさらに加速した近未来を想定した時に、この世界はどうなっていると思いますか?
AIによる制御プログラムで人の感情は完全に可視化されるでしょう。
トラブルが起こる前にAIによる心理介入がなされ、人は常にポジティブな振る舞いをしているようになるかもしれません。では、その中で統制される感情たちはどう大衆から見られるでしょうか。

グレーテストショーマンが数年前に大ヒットを起こしました。

通常の社会では忌み嫌われるような特徴を持つフリークス(異形、異常者)たちが異なる社会空間では拍手喝采を受けるような存在になっています。
それは、物珍しさ、オリジナリティというものが白い目で見られることもあれば、脚光を浴びることもあるとう二面性を示しています。

ならば、その世界での感情のマイノリティたちも感情のフリークスとして脚光を浴び、拍手喝采を受ける対象へと変貌することも可能なのではないかと考えています。

だからこそあえて、この加速する感情統制への究極系の社会システムを仮定した上で、その中で統御の対象になる欲望・感情たちを展示することでネガティブ性をエンタメに変えることができるのではないかと考えています。

展示場所では、来場者に感情の展示品になってもらいます。
来場者自身が展示品として感情を表出すること、逆に他の来場者が感情を表出している様を展示品とする鑑賞する双方向型展示企画です。

例えば憤怒であれば、
サンドバックが置かれたスペースがあり、そこで怒りに任せてサンドバッグを自由に殴れる環境を用意します。

写真はイメージです

傲慢であれば、
土下座している人型の人形を設置し、それを踏みつけて好きなだけ高笑いしてもらいます。

写真はイメージです

暴食であれば、
駄菓子をしこたま積み上げ、それを好きなだけ食べてもらいます。

写真はイメージです

このように展示品になることも、展示を見ることも自由に行えるインタラクティブなアート空間をつくりたいと考えています。

③禁じられた感情展を開催する意義

幼少の頃のトラウマが強く、上記の負の感情を常日頃抱いて生きづらそうにしている友人が「うんこミュージアムでうんこと叫ぶことで、自分の中で押さえていた感情がスッキリした」という話をしていました。

その時に「コレだ!」と思ったんです。
タブーなことを言う、その全くもって生産性のない営みだからこそ、人は自分の中での暗い感情を解き放ち楽になることができるのだと。
禁じられた感情展も同様に、問題提起として機能するだけではなく、どこにも吐き出せない感情の逝き場所にもなると私は確信しています。
そして、この展示会に来ていただけた方々の感情を成仏させるだけではなく、本展示をプロトタイプにタブーな感情の表出方法が発展していくことを意図して行えればと考えております。

3、実施までのタイムスケジュール

本プロジェクトは駄々と慈々の2名で行うのではなく、プロジェクトメンバーも公募で募り、制作プロセスでも関わったメンバーがタブー視された感情を解放できるようにチームデザインを行って参ります。

10月:プロジェクトメンバー募集&チームアップ
11月:各展示の企画詳細を詰める&広報開始
12月:制作期間&広報
1月:制作期間&広報
2月:禁じられた感情展開催

4、支援を希望する内容

①活動資金の支援

下記の金額をご支援いただけますと幸いです。

会場費:30万(土日の2日間レンタル想定)
展示製作費:40万
広告宣伝費:20万
合計:90万

②note placeの無償提供

PV撮影やチームアップ、mtgなどの活動場所として活用させていただきたいです。

③イベント運営サポート・活動告知サポート

note様のノウハウを活用し、開催までの活動告知のアドバイス並びにnoteを活用した告知支援、当日の運営に関するアドバイスをお願いしたいと考えております。

5、最後に:なぜ私が行うのか

アーティスト活動を始めるまでカウンセラーやコーチ、キャリア教育家として活動をしていました。
今の世の中がしんどいとするならば、そのしんどさを癒し、夢を抱けるサポートをすれば人は幸せになるのではないかという想いがそうした活動に駆り立てました。
でも、活動をする中でそれらの活動では救えない人、感情が存在することに気づくことになります。

「やりたいことがなくてしんどい」
「自己実現できなくて辛い」
「自分らしくなりたくてもなれなくて苦しい」

そうした悩みを数多く聞いて来ましたが、この苦しみはそもそも「自分らしさ、自己実現、夢を抱くことが正しい」という規範を抱いていなければ生じなかったものでした。

むしろ、そうした規範によって、
「私はキラキラとした活動をしていないといけない」
「ネガティブな感情は自己実現をする上で不要だ」
「正しい社会貢献をしないと私は認められない」
という縛りになる信念を形成しているのではないかという現実が立ちはだかったのです。

(学問としても研究し、”正しい規範”が人を病ませる構造を明らかにしました)

古い価値観、制度が崩れ新しい時代が台頭し始めている今。
だからこそ、新しい価値観や制度の中で、こぼれ落ちる人や感情に寄り添いたい。

そんな想いで既存のアプローチではない、アートという側面から活動をしています。

本プロジェクトを皮切りに、タブー視された感情の逝き場所という問題によりクローズアップし、社会にその問題意識を届けていくことをより前進させていきたいです。

ご支援、ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。

いただいたサポートは「katharsis」の活動資金として活用することで、誰もが「感性を解き放てる瞬間」を創り出すことに貢献していきます。ご支援のほどどうかよろしくお願いいたします。