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#詩

ことばについて探究する人間(4,000字)

ことばについて探究する人間(4,000字)

 中学校・高等学校国語科教育論の入門的内容であり、詩の授業方法論です。中等国語科教育法で「国語科の学習をつくるための重要事項を考える」と題して行ったこともあります。谷川俊太郎「はる」を取り上げていますが、別の詩教材を使うこともできると思います。
 この文章は、2021年3月に佐賀県中学校教育研究会国語部会が発行した『創立六十周年記念誌』に特別寄稿として掲載されており、それが初出になります。掲載にあ

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レビュー『ルバーイヤート』虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤーム

レビュー『ルバーイヤート』虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤーム

日本人にとって、中東のイランという国はなじみが薄いのではないだろうか。

しかし、その知識の欠如を埋めるひとつの手段が、短い詩を通じてその文化に親しむことである。

11, 12世紀のペルシアに生きた科学者にして、虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤームの『ルバーイヤート』は、まさにその入り口となるべき作品。

多岐にわたるテーマを網羅した彼の詩は、時代を超えて魅力を放ち、読者に深い感銘を与える。

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本が苦手な人にこそ知ってほしい現代詩の読み方

本が苦手な人にこそ知ってほしい現代詩の読み方

「現代詩あがりかまち」では小説や俳句などに比べてとてもニッチな文芸である”現代詩”について、現代詩を読んだことがない人にもわかりやすいように簡単に、気軽に触れられるような記事を投稿していく予定です。ゆくゆくは小説などと同じように現代詩を読む人が増えるといいなあと願っています。

(ちなみにあがりかまち(上がり框)というのは玄関の上がり台の側面に付いている木板のことです。気軽に現代詩に触れてもらえれ

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詩人としてレベルアップする為に

昨日、スキして下さった方の記事を見に行ったところ、素敵な記事に出会いました🎵

国語教師のあっきーさんが、フリースクールの授業で生徒さんと詩を作った話なのですが、「詩」がそもそもどんな物なのかを見直す良い機会になりました😃

そして、こちらの記事内の次の部分に、私は最も心を揺さぶられました。

コレだっ!

と思いました。

以下、詩人としてレベルアップする為に、私が考えた事を述べさせて頂きま

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「断固とした曖昧」 ー 高階杞一詩集『雲の映る道』

「断固とした曖昧」 ー 高階杞一詩集『雲の映る道』(澪標)

 今更あらためて言うまでもなく、詩人とは、不安定さ、不確実さ、脆さの別の言い方ではないかと、長年思ってきました。詩人として、いくら真摯に月日を過ごしてきても、いつまでも積み重ねられるものがない。何十年の経験も、それまでの創作の工夫も、苦悩も、次の作品には何の役にもたたない。あたらしく原稿に向かう時には、そのたびに自分の位置を見失い、文体

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