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アルセーヌ・ルパン『特捜班ビクトール』-その3 事件にちらつくルパンの影!ビクトール刑事、変装して捜査を開始-
(Spoiler Alert!ネタバレ注意!)
みなさん、こんにちは!
今回のエピソードは、フランス人の”個人主義”がよくわかる描写があります。
フランス人は、上や周りから何か言われても、”自分がこうと思えばこうする”というのが、日本人より強いと感じます。
実際、ストーリー上でも、ビクトール刑事が「そこがフランス流のいいところ」と言って、上司に注意されても華麗にスルーしています・・・。
でも、実際、駅や銀行で、窓口の担当者によって言うことが違ったりすると、こちらは大変なんですけどね・・・💦
そして、ビクトール刑事が変装して潜入するシャンゼリゼ大通りのホテルの場所は、拙著でも紹介しているので、ご一読頂けると嬉しいです。
ストーリーでは、”カンブリッジ・ホテル(Cambridge Hotel)という名前のホテルですが、存在していません。
しかし、ルパンの時代、シャンゼリゼ大通り74番地にあった”Hotel Claridge”というホテルがモデルのようです。
現在は、パリ8区に同名のホテルが存在しています。
HPを見る限り、往年の時代を思わせるような素晴らしいホテルです。
Hotel Claridge Paris **** | 4 star Hotel Champs Elysées | OFFICIAL SITE (hotelclaridgeluxe.com)
それでは早速みていきたいと思いますが、アルセーヌ・ルパンやフランスの旅、謎解きや推理・探偵小説がお好きな方は、拙著とYoutubeもあわせてご覧いただけると嬉しいです。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08WHNCLH3
https://www.youtube.com/channel/UCJLOYQcaT1uWCdOOZKjplig
男爵の愛人であるエリーズは、男爵が債権の窃盗に加え、殺人の疑いをかけられていることに驚く。
ビクトールが警視庁に戻ると、警察部長から“勝手に動かないように”と、釘を刺されるが彼は「そこがフランス流のいいところ」と言って受け流す。
それよりもビクトールが驚いたのは、この国防債権盗難事件にアルセーヌ・ルパンが関わっていると聞かされたことだった。
その後、エリーズが絞殺されたという知らせが届く。
ビクトールが、殺された彼女の家に行くと、1枚の見覚えのある写真を見つける。
その写真は、以前映画館シネ・バルタザールで見かけ、その後レスコーの殺人現場で逃走した女性だった。
ここにきて、捜査は行き詰まる。
国防債権の盗難とレスコー殺害は、何らかの関係があるのか?
また、レスコーとエリーズの死は結びつくのか?
その後、男爵の家主であるギュスターブが捜査線上に浮かび、ビクトールは彼の家を訪ねる。
すると、ストリキニーネと銃が見つかり、レスコーが家で飼っていた犬が毒殺されたのに使われたのがストリキニーネで、銃はレスコーが殺された時と同じ口径だった。
その夜、男爵とギュスターブが警察に連行される。
ビクトールは、急に捜査が順調にいき始めたことに疑問を抱くが、ルパンの捜査に専念すると宣言。
この事件におけるルパンの役割がはっきりしないことには、真相はつかめないと言う。
その後、男爵とギュスターブはラ・サンテ刑務所に収容され、世間は彼ら2人がルパンの共犯者だろうと思うように・・・。
エリーズの交友関係から、アレグザンドラ侯爵夫人が浮かび上がり、なんとこの女性こそ、ビクトールが以前映画館シネ・バルタザールで見た女性だった。
シャンゼリゼ大通りのカンブリッジホテルに泊まっていることが分かり、ビクトールは62歳のペルー人に変装し、自身もホテルに泊まって(ホテルの客を装い)捜査を開始する。
続く。
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