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#詩集
美しき、百“希”夜行(夜天/女王蜂)
今、『先が見える人』と『先が見えない人』は、どちらの方が多いんだろう。
終わりが見えないなんちゃらウイルスに、もしかしたら明日起こるかもしれない震災に。
行きたい場所へ、行けない。
誰かに会いたいのに、会えない。
ピリピリした現実。
あっちを向いても、こっちを向いても、一寸先は闇。
自分のこともそうだけど、自分が好きな人達も。
たとえば、好きなミュージシャンのこと。
僕の大好きなバ
知らない(パウル・クレーと愛の詩集)
クレーが好きだ。『思考のための死』とか『釣り人』とか、好きな絵はたくさんあるけど、有名なのは、『忘れっぽい天使』などの、天使の絵だろうか。白い紙に黒い線。の、簡素な絵。
晩年、強皮症を発症し、思い通りに動かない手で綴った線。が、とても優しく、とても悲しい絵になった。(と、感じているのは、ぼくだけど。)
クレーの天使達は、知らぬ存ぜぬ内に、ことばを呼び寄せる。谷川俊太郎は、彼らに心を動かされ、詩
世界を臨む唯一の方法――菅原敏『季節を脱いで ふたりは潜る』に寄せて
日々を、肌で感じる。汗ばむ腕の夏。粟立つ背の冬。時々、風に突き刺され。壊れ物を扱うように、あなたが触れ。
目を閉じても開いても、季節は巡る。時間は確実に進んでいるとか、よくわからないけど。季節は、肌が教えてくれる。あなたに目隠しされながら。想うことはたくさん。
しんとした部屋が、自分の中にある。(誰の中にもある?)空っぽのことがほとんど。枯葉が降り積もることもある。雪で埋もれることもある。誰か
その通りだよ(美しいからだよ/水沢なお)
「美しい」のが「汚い」とか。
「汚い」のが「美しい」とか。
どっちなんだよ、ってことば遣いをする人がいる。
ぼくが「美しい」と思ったものを、誰かは「美しくない」といい。
誰かが「美しい」といったものを、ぼくは「美しくない」と思い。
やっぱり、どっちなんだよって思う。
「美しさ」って、なんてあいまいなものなんだろう。
だから、自分のことばを大切にしなきゃいけないのかな。
それを「美しい」
ぼく の (8ヶ月)じゆうけんきゅう(水温集/古本屋 弐拾dB)
先日、理想的なバケツを見つけた。
見つけた瞬間、「コレだ」と思った。ので、その場でお買い上げした。
何に対する理想かといえば、『水温集』に対する理想だ。
これは世にも珍しい水に溶けてしまう一冊の本。
――BOOTH商品紹介より引用
『水温集』をお買い上げし、早8ヶ月。
8ヶ月前、僕は尾道を訪れた。旅の目的に、「古本屋 弐拾dBを訪れること」そして「『水温集』を手に入れること」があった。
見えない(死んでしまう系のぼくらに/最果タヒ)
「どこにも行かないでね」
そういったのは、
僕だったっけ。
パートナーだったっけ。
どっちでもいいか。
どっちも、同じことを考えているから。
もしも、
パートナーがいなくなったら。
別れるとか離れるとか、そんなんじゃなくて、
「もう二度と」が頭に付く、そんな感じの。
あんなに好き好きといってくれるのに、
(僕も、同じくらいいっているのに)
それを酸素のように吸っている僕は、
いったいどう