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本や映画やドラマのこと
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#エッセイ

《映画》 もう一度花束を観たら

《映画》 もう一度花束を観たら

昨日、最高の離婚の話を書いたけれど、今日の朝に聴いていたPodcast ゆとたわ がちょうどたまたま、映画「花束みたいな恋をした」について話している内容の回だった。それがすごく面白くて、うんうんと聴いていたらいろいろと思い出してきて、また観たい気分になったので、そのままテレビを付けて映画を観た。

この映画は坂元裕二が脚本を書いていて、公開当時に映画館へ観に行った。公開は2021年1月で、今から約

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《ドラマ》 最高の離婚は最高

《ドラマ》 最高の離婚は最高

特に何も思いつかない。こんな日もある。というか、最近は地味に忙しい。考えることは多いし、やることもある。地味にね。あー本が読みたいし、ドラマが観たい。

いつからだろう、坂元裕二作品を全部観たい!と思って、FODに登録して、最高の離婚 から同・級・生 まで、FODにあるものは、とりあえず全て観た。ちなみに最高の離婚はTVerで見かけるたびに観ているので、もう5回くらいは観ている。楽しくって、切なく

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《本》 やわらかなレタス

《本》 やわらかなレタス

江國香織さんのエッセイを読んで。

最近、途中読みの本の続きを読むブームが来ている。特に意識的にそうしているわけではないのだけれど、とりあえず今は家にある本を読もう、という気持ちになっている。

そして家にある本というのは大体において好きな人が書いている本なので、作家さんごとに数冊の本がある、ということになる。エッセイでも小説でも、何か一つを読み終わるとその作家さんの他の作品が読みたくなり、それが

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《本》 落下する夕方

《本》 落下する夕方

江國香織さんの小説を読んで。

この本は少し前に買っていたけれど途中読みになっていて、最近また読みたいと思い一番初めから読み始めた。後半になるにつれてページをめくる手が止まらなくなり、半分以上のページを今日のうちに進め、題名にもある夕方に読み終わった。

こんな気持ちになったのは久しぶりで、江國香織さんはすごいなと思う。喪失感と温かな気持ち。小説はその世界に入り込めるから、一気に読むのがいいなあと

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《本》 深く、しっかり息をして

《本》 深く、しっかり息をして

川上未映子さんのエッセイを読んで。

この本は表紙が大好きな、てらおかなつみさんのイラストだということで販売前から気になっていた。本は読むことが好きだし、内容が一番大事だとは思うんだけれど、本という物自体も好きなので、デザインや紙質が好みのものだと、とても嬉しい。この本は部屋に飾っておきたくなるほどに好き。

部屋のスペースが限られていることと、持ち運ぶことを考えると文庫本が好きだったんだけれど、

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矢沢あい展 へ行ってきた

矢沢あい展 へ行ってきた

矢沢あいといえば、青春そのもの。あの絵に、ファッションに、ストーリーに憧れた。きっとみんなもそうだよね?

私が矢沢あいの作品を読み始めたのは、小学校高学年の頃だったかな。NANAだった。

当時はお金がなかったので、お小遣いを貰っては少しの漫画を買っていた。本当に漫画が大好きだった。高校生くらいまでかな。部屋に籠ってずっと漫画を読んでいた。自分の部屋にはテレビがなかったので、漫画と雑誌と音楽とラ

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もうここにはいないとわかっていても

もうここにはいないとわかっていても

図書館で イラストレーター安西水丸 という本を読んだ。図書館内を歩いてどんな本があるかな、となんとなく見ていた時に目に飛び込んできた。特に目的もなく図書館や本屋へ行ってこういう出会いがあると嬉しいよね。

安西水丸さんの絵はすごく好き。村上春樹のエッセイのイラストを描いていて知ったんだけど、なんとも味のある絵で、愛おしい。昔からなぜかシュールなものとか、ゆるいキャラクターみたいなものがツボなんだよ

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それから一日後

それから一日後

君たちはどう生きるか を観てから一日経って。Podcastで映画の内容について話しているものを聴いてみた。今のところ番組は、以前から聴いているものと知っているものだけ。

鈴木敏夫のジブリ汗まみれ、日常徒然、田中宗一郎-THE SIGN PODCAST、奇奇怪怪明解辞典、聞くCINRAなど。

話している内容は共感するものもあれば、私は気がつかなかった、という場面もあり。解釈がけっこう人それぞれ。

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《ドラマ》 Woman を観て

《ドラマ》 Woman を観て

ドラマ/Woman/坂元裕二/2013

坂元裕二脚本の作品はいくつ目だろう、と思い数えてみた。
ドラマ、ドラマスペシャル、短編、映画など合わせたら、22作品目だった。
いやー、かなり観たね。数字にするとすごい。少し達成感を感じるくらい。
このドラマはなかなか連続で観る時間を取れなくて、少し観るのに時間がかかってしまった。
昔のドラマを見る時は、なるべく短い時間で集中して観たほうが没頭できるから良

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《映画》 もののけ姫 を観て

《映画》 もののけ姫 を観て

映画/もののけ姫/宮崎駿/1997

昨夜の金曜ロードショーにて。
もののけ姫を観るのは何度目だろう。
昔実家にビデオがあったので、ジブリ作品の中ではかなり観ていると思う。
魔女の宅急便とかとなりのトトロと同じくらいは観ているかも。

2020年 映画館でジブリ作品が公開した時には、もののけ姫を観に行った。
「一生に一度は、映画館でジブリを。」って良いキャッチコピーだね。
ジブリ作品って音楽がすご

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《本》 とりつくしま を読んで

《本》 とりつくしま を読んで

本/とりつくしま/東直子/2011

この本は、先日の旅行中に金沢の古本屋で購入した。

旅行中に古本屋で本を買い、読むことをしてみたいなぁと思って。
ざっと背表紙を見ていると、この本が三冊並んでいて、珍しいな、と目を惹いた。
東直子さんというお名前を見たことがあって、確か穂村弘さんと繋がりがあったような…と思い、購入。

あとで調べたら、“回転ドアは、順番に”の方だった。短歌の人。
短歌は気にな

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《本》 ズームイン、服! を読んで

《本》 ズームイン、服! を読んで

本/ズームイン、服!/坂口恭平/2015

この本も以前に買って、少し読んだんだけど、そのまま寝かせていた。

本って自分の中の読み時があるよね。
しっくりくるタイミングが。

家には積ん読の本がまぁまぁあるけれど、いつかそのタイミングが来た時に買っておいてよかったと思うから、よしとしている。
欲しくなった時が買い時で、読みたくなった時が読み時。
ある程度読む予定の本が家にあると、次に読む本を気分

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《本》 現実脱出論 増補版 を読んで

《本》 現実脱出論 増補版 を読んで

本/現実脱出論 増補版/坂口恭平/2020

この本はいつだったかな、前に購入して途中まで読んでいたのだけれど、そのまま積ん読になっていた。
たぶんその時では理解ができなかったのだろうね。

題名の通り“現実を脱出する論”
現実とは人々が他社と交流をするために生まれたものであるのに、その現実が肥大化し一人歩きをはじめ、現実以外のものには蓋をしなくてはいけないようになってしまった。
その結果、現実に

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《映画》 怪物 を観て

《映画》 怪物 を観て

映画/怪物/監督 是枝裕和/脚本 坂元裕二/2023

一昨日の夜に、今泉力哉監督がTwitterのスペースで話しているのを聞いた。
すごく面白くて、終わった後にアーカイブで初めから聞き直していたら眠れなくなった。

映画怪物の話をしていて、

“誰かにしか手に入らないものは幸せって言わない。
誰にでも手に入るものを幸せって言うの”

と田中裕子が言うシーンについて、すごくセリフっぽいということを

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