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《映画》 もののけ姫 を観て

映画/もののけ姫/宮崎駿/1997

昨夜の金曜ロードショーにて。
もののけ姫を観るのは何度目だろう。
昔実家にビデオがあったので、ジブリ作品の中ではかなり観ていると思う。
魔女の宅急便とかとなりのトトロと同じくらいは観ているかも。



2020年 映画館でジブリ作品が公開した時には、もののけ姫を観に行った。
「一生に一度は、映画館でジブリを。」って良いキャッチコピーだね。
ジブリ作品って音楽がすごく良いから、映画館で観ると迫力が全然違ってすごく良いんだよね。

もののけ姫はオープニングが始まった瞬間に感動しちゃって涙が出た記憶。
音の迫力と、シシ神様が現れる前などの音がなく静まり返るシーンの対比に鳥肌が立つ。
やっぱり家で観ていると、環境音とか生活音が入るもので、そういった点で映画館のひんやりとした静けさを体感できたことがすごく良かった。
もののけ姫という題名だけど、これはアシタカの物語なんだと、そこで認識ができた。


アシタカはタタリ神から自分の村や人を守り、その代償として呪いを受けたのにも関わらず、半ば追放されるような形で村を出ていく。
これからの村を担っていくような期待されている若者だったのに、見送りをされることもなく。
覚悟を決め、表情をあまり変えず、受け入れる。
その後も自分の運命や呪いと戦っているような、固くてあまり動きのない表情をしている。
多くは語らないキャラクターで、自分の気持ちを口に出すことはしないのだけど、その時どんなことを思っていたのだろうと考えると、胸がきゅっとする。

アシタカってまつ毛が長くて、とても綺麗な目をしているなぁと思っていたのだけど、その横顔の美しさも、彼の悲しくて強いキャラクターを表しているのかもしれないね。


金曜ロードショーで風の谷のナウシカが放送した後のTwitterで見かけた、宮崎駿の本の内容で、心に残ったもの。

“ナウシカというような少女が生まれるためにはどういう条件があるのだろうと考えると、ひどく辛いことがないとああいう感性を持った娘は生まれないですよ。
人の痛みをすごく感じとる能力は生まれないんじゃないかなと僕は思ったんです。”

ナウシカは誰も死んでほしくないと願う。
人間も王蟲も。


アシタカも同じく、人を殺めてしまったことに罪悪感を感じ、なるべく戦いはしたくなく、タタラ場と森が共存できる道を探す。
呪いを解くために村を出て西へ行き、フラットに人々と関わり、呪いの原因を知り、一度は命を無くしたもののシシ神様に助けられる。呪いを残して。
一人で壮絶な人生を背負って生きている、身に染みて分かっているからこそ、戦いのない世界を望むのだろうか。
ナウシカと同じだったりするのかな、と思った。


アシタカがタタラ場の女性に代わってふいごを踏むシーンが楽しそうで好き。
ヤックルがどこまでもかわいくて心が優しくて、好き。
ラストシーンの緑が広がるシーンが美しくて、アシタカの笑顔が見えるから好き。

最近はドラマMother、Woman、映画怪物を観て田中裕子という人の凄さを味わっているので、田中裕子のエボシ様の声を存分に聴けて嬉しかった。


ジブリ作品はいつ観ても新鮮な気持ちで観れるのが良いよね。
多くの作品は録画をしてあっていつでも観れる状況なんだけど、でもなんか金曜ロードショーで観るのが良いんだよなぁと思う。


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