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デ愛フレ愛メグリ愛

パートナー探しの旅、躓きと気付き

20代後半になって、「パートナー」についてよく考えるようになった。自分を変えようと新しい環境に飛び込み、様々な触れ合いや巡り合いから愛が芽生えるのだと気付いた。自愛の心を忘れず、自分を正す。自分に正義を振りかざし、冒険する。そんな、デ愛フレ愛メグリ愛。

これまでの自分の人生では「パートナー = 異性」という認識であったが、今では同性の友達をつくることもパートナー探しの域になると思った。そして、学生時代と社会人になってからでは、友情のカタチは大きく変わる。各々の「親友」に対する尊さは、まるで違うのだ。

職場の人間関係はあくまでも「同僚」と捉えるため、何でも明け透けに語り合える関係になろうとは思えなかった。特に、夜の世界だと自己顕示欲と承認欲求が繋ぐ関係性のため、永遠に心から打ち解けることはできないのだ。また、学生時代からのお昼の仕事をしている友達とは価値観が合わなくなり、徐々に軋轢が生じるようになった。

夜の仕事をして6年が経とうとしたある日、ふと思った。このまま凝り固まった価値観を貫き通していたら、ずっと独りで過ごしていくことになるのかなって。卒然と、心の中が空虚感でいっぱいになった。欲しいのは異性からのウェットな愛情ではなく、人としてのプレシャスな愛情なんだと悟ったのだ。特に同性。『Sex and the City』のキャリー、ミランダ、シャーロット、サマンサの4人組のような、堅く結ばれた大人の友情に恋焦がれていた。学生時代を経ると、親友までステップアップする友達をつくるなんて本当に難しい。

そう考えるようになって以降、これまでの自分から脱皮する勢いでパラダイムシフトしないといけないと思った。でも、何層にも積み重ねてきた自分の価値観を崩していくのは物凄く勇気がいることだ。歳をとればとるほど、自我が強くなる女なんてスーパーデューパーウルトラ醜い。そして、気付いた頃には独りぼっち。そんな人たちを幾分と見てきたし、絶対にそうはなりたくない。それを踏まえ、私は新天地に降り立った。

年齢問わず、女性だけが集まる「カフェ会」という催しに参加するようになったのだ。異性との出逢いのイメージが強い催しで、同性のパートナーも見つけられるなんて、とても斬新で素敵である。それ以降、月2回のペースで参加し、徐々に居心地の感触を探っていった。同年代の友達もできたが、10歳以上離れている頼りがいのある友達をつくることもできた。サマンサのような歳の離れた親友に強く憧れを抱いていたため、その状況に少しでも近付けたことにとても気持ちが昂揚した。

そして、私の人生は少しずつ変わっていった。カフェ会で出逢った友達が、そのまた友達を紹介してくれて、またその友達を紹介してくれるという数珠繋ぎのようになっていったのだ。私はその都度、縁と運を拾い続けた。そうすると、人生のチャンスが手に取るように拡がっていくのが分かった。映画『イエスマン』のカールのように、とにかく与えられたことに「YES!」と言い続けたのだ。

パートナー探しの旅、躓きと気付き。それは、自分の幸せのカタチを見付けることだった。憧れのキャリー、ミランダ、シャーロット、サマンサのようなスーパーデューパーウルトラ魅力的な女性のように。これで、何も恐れる必要がない。次の目的地、アラフォーまで。

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