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アラサー独身女子の恋愛温暖化

温暖化はユキウサギから学べ

地球温暖化が急速に進む昨今、絶滅の危機に追いやられている動物はそう少なくはない。如何に、残された己の力で生き延びるかという最大の課題に追いやられているのだ。我々の恋愛温暖化もそうではないだろうか?歳を重ねれば重ねる程、恋愛や結婚に対する熱は上がり続ける。しかし、その一方で現実と憧憬が交差しすぎて手も足も出ないという事態にも陥ってしまう。

ユキウサギは地球温暖化の中、健気に生き延びている恒温動物の一種だ。寒い季節には体を雪色に変え、暖かい季節になると褐色に変える。そして、豪雪地帯に生息するユキウサギは、敵から自分たちの身を守るために自然の地形を避難場所として利用する能力に長けている。他の動物と比べ、地球温暖化やライバルに順応しようとする能力が高いのだ。

そんなユキウサギのようにアラサー独身女子の恋愛温暖化もどうにかならないものかと、つい嘆声を漏らしてしまう今日この頃である。アラサー独身女子は若さと老いの狭間にあり、常にリアルを追求し続け、もしくは追及される側にいる。それが、現実と憧憬が交差するということなのだ。一方で憧憬が強すぎると熱が上がり、恋愛温暖化が進んでしまう原因にもなる。それは、「思い過ごし」「自惚れ」「自信過剰」にも繋がる。そして、恋愛温暖化が進みすぎて周りが見えなくなると、失敗した時の落胆がより大きくなり、冬を向かえた一種の動物のように冬眠してしまいたくなるのだ。しかし、私たちアラサー独身女子にはそんな時間はない。そう、30歳までに誰かのお嫁さんになりたいという憧憬を現実にするために。

それを1日でも早く現実にするためには、与えられた環境に順応する努力が不可欠なのである。ユキウサギのように相手に与える印象の色を各々で変えると何が起こり得るだろうか?第一印象で相手のタイプを探りつつ、徐々にそれに合わせた色に染まることも恋愛を上手くこなす手段の1つだ。一方で、出逢う男性毎に自分の色を変えていると自分という者が分からなくなってしまうこともある。相手のことは好きなのに、本当の自分を見せると相手に好きになって貰えないのではないかというジレンマに陥ることもある。しかし、価値観や習慣も全て相手に合わせてしまうと、女としてナメられてしまう原因の1つにもなり得る。いわゆる、「都合の良い女」である。そのように個性を保ちつつも相手に順応するという、塩梅がなんとも難しいのだ。

自分のために自分でいるのか、相手のために自分でいるのかでは色んな意味で大きく違ってくる。相手の中での自分の存在意義、自己肯定感の維持・向上などである。それを確立して初めて、全てにおける憧憬がより鮮やかになるのだ。そして、ユキウサギのように与えられた環境下で現れる意中の「獲物」、自分に害を与える「敵」に順応してこそ、独自の恋愛温暖化を喰い止められるのではないだろうか。