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哀愁でいと in 2024 上半期 

30歳へのカウントダウン

上半期も色んな恋をした。でも、やっぱりまだちゃんとした彼氏はできなかった。

私ってそんなに強欲なのかな。マッチングアプリの条件検索と不動産の条件検索は似てる。最初は何千件とか出てくるのに、自分の希望を全部設定したら数えられる程しか出てこなくなるからだ。一応、職歴・学歴・収入に強いこだわりはないんだけど、それなりの条件を設定してみるとやはり。夜中にそれをやると、通常よりも気持ちがナイーブになってしまうし、余計なことを考えてしまう。

そして、自分の中で理想が二極化していることに気付いた。「これがあったら絶対に幸せになれる」という確固たる理想と、「これがあったら他者にマウントを取れる」という呪術的な理想。前者は割とステレオタイプに沿っているが、後者は望めば望む程、理想と現実のギャップに耐えられなくなる。でも、結局強く欲しているのは、前者よりも後者なのは間違いない。私にとったら「ジャニーズの○○にそっくりなんだけど、めっちゃ優しくて尽くしてくれるんだよね。」みたいな。マジョリティでは、「会社は○○に勤めていて、年収はこれくらいなんだよね。」みたいな感じだと思う。

30歳になるまで3ヶ月を切り、そんなに強く拘っている場合ではないという俯瞰的な気持ちもありつつも、やっぱり譲れないものはある。

私が欲しいのは、絶対的な見た目と性格。だから、職歴・学歴・収入は問わない。「性格が良い人」が良いと言うのは語弊があるような気がするから、私の領域を変に展開せず、上手くノってきてくれる人が良い。簡単に言うと、嬉しいことと哀しいことの感情の振り幅が同じ人。いくら自分が性格が良いと思っていても、第三者にはそう映らない可能性もあるしね。そこを履き違えてしまったら、「イケメンで性格の良い人なんていないよ」と言われ兼ねない。だから、私はその辺を上手く追究している。

それでもたまに出逢ってしまうのは、真剣を装って近付いていくるヤリ目なイケメン。5人に1人は出逢ってしまうような印象。会うまでの連絡では「将来を見据えた出逢いを探している」というようなアプローチをしてくるが、実際に会うと「このあとも一緒にいたいな」という違う領域からのアプローチをしてくる。更にタチが悪いのは、告白したその日にそのような誘いをしてくる人。

ヤリ目以外の何者でもないのは分かりつつ、そういう人に出逢うといつも思う。

初対面で真剣さを匂わせて「今日の夜お泊りしよう」って言う人は、逆に初対面で女から「結婚前提だから、今からカルティエ行って婚約指輪を買いに行こう」って言われたら買いに行くのかなって。

それを、この前出逢ったそんな属性の男に言ったら、「ん?どういうこと?」と言われた。たぶん、ヤリ目感情が高まりすぎて、こちらがアイロニックな指摘をしていることにすら気付いていない感じだった。そういった意味では、その人とは笑いのセンスも合わないことが分かったし、付き合わなくて良かったと思う。皮肉を皮肉と捉えないことも、ある意味ポジティブ思考で良いのかもしれないけど、私はそんな人とはやっていける自信がない。アイロニックなセンスと笑いのセンスって紙一重なんだなと思った経験でもあった。

そんな男には啓蒙的な意味も込めて、これからもとことん指摘していこうと思う。少しでも変な男に時間を無駄にされたという気持ちを拭うためにも、自分が持ち得ている正義感を思う存分発揮したい所存だ。

あとはこんな男もいた。自分が女をジャッジする立場である前提で関わってくる28歳の男。この時点で「??」なのは分かる。大体そういう男はIT系の仕事をしている髪型センター分けのタイプなんだけど、中の上の中くらいの見た目なくせに妙に偉そうなのだ。その写真はどこで誰が撮ったん?ってのをマッチングアプリのプロフィール写真に載せがち。カメラの向こう側には誰がおるん?って感じなやつ。あと、使っている香水の写真をサブ写真に載せがち。(そいつは、DIORの黒いボトルのなんとかってやつ。)

「俺はシンプルな服装な女の子が好きだから、可愛い系の服を着ている人は無理。」
「付き合ってから彼女が太ったら、別れる。」
「この日は○時から○時まで予定があって、○○ちゃんとの約束の時間まで少し時間が空いちゃうんだよね。暇だから早めに来てくれない?」 etc.

このように、他にも書ききれないような女性蔑視な発言をしてきた。

一度会ったが、もちろんその人との関係はそれで終わった。最後は、ある意味予想通りの発言をLINEでされた。

「PMSってどんな感じなの?俺、メンヘラ無理だから。」
「この前のデートで結婚できるかジャッジしようかと思ったけど、それ聞いて冷めたわ。」

と言われた。

いや、こっちが冷めたわ。せめて女性蔑視な発言をするなら、それなりの経歴と年収を持ち得てからにしてくれと思った。本来は相手の年収に興味はないけど、そのように出られたら話は別だ。あとは、DIORの香水なんてそいつには勿体無い。DOTEI中学生がよく買う、某激安量販店オリジナルの激安香水でいいじゃん。むしろ、女性に対する羨望や理想はDOTEI中学生の方がよっぽどマシ。そして、一度のデートで結婚まで先走るって、ある意味DOTEIよりもDOTEIだよねと思った。

そんなやつは全マッチングアプリから出禁を食らって、永久垢バンされて欲しい。そして、30歳を過ぎてもアラフォーになっても良い人に巡り会わないで欲しい。

ただ、こうやってエッセイのネタにできたことには感謝する。

いつも思う。

こうやって全力で気持ちの悪い男に出逢ったら、絶対にエッセイのネタにしてやるって。そして、自分がいつか有名になってそのエッセイがバズった時に、思う存分辱めを受けさせてやるって。

でも、時々こうも考える。

「結婚したら自分のエッセイには面白みがなくなってしまうのかな?」「独身であるからこそ、色んな人の等身大に当てはまるのかな?」って。

私が結婚相手になる人に出逢えたら「哀愁」でいとは終わるし、その類でエッセイを書くことはできなくなってしまう。結婚をして以降の、その時代にそぐった価値観で恋愛を語れなくなる。そんな不安な気持ちを抱きつつも、今のうちから多角的に語れるように色んな人と出逢って色んな感情を育みたいと思ってる。

恋愛もそうだけど、こうやってエッセイを書き続けることは絶対に止めたくない。何か一つの扉を開くと、きっとまた新たな価値観が突出してくるだろうし、どんな野心も失わずに頑張りたいと思う。

そして、これからも型にハマらない女らしさとオリジナリティな理想を追究し続けたい。誰かにとっての理想の女として見つけてもらうまで・・・