伊藤

作った本の通販をしています。 https://goyaku.thebase.in

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    知り合って14年、結婚しては4年目。ゆかりさんとの日々。

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記事一覧

逆立ちとハイキック〜文学フリマどうしよう〜

12月の文学フリマに出ようか迷っている。5月に終わった時は、ほとんど新刊が売れなかったので、もうこれで文学フリマに出るのは終わりだと強く思っていたのに、今は迷って…

伊藤
3週間前
9

ねているいまはもう

頭痛がずっと続いている。細い針で刺したような痛みがあって、一瞬気が遠くなる。大丈夫だろうか。大丈夫だろうけど。 オードリーのオールナイトニッポンで若林さんが、用…

伊藤
2か月前
2

しらないこと

言葉にできない感情で、きっとおそらくたぶんなんとなく自分でも理解できていない感情が雨とともに降っている。なにも楽しいはずなのに笑っていない。おいしい以外の味がし…

伊藤
2か月前
1

ゆきさんと今

この先もしタイムマシンが使えるのならば、今に絶対戻りたいと思う。だから全部覚えていたい。忘れたくない。 ゆきさんが見えない敵と一生懸命戦って遊んでいる姿や、繋い…

伊藤
2か月前
5

眠る前に書く

眠る前。バイクが通る音が響いて消えると、ゆきさんの寝息が聞こえる。リズム良い寝息を聞きながら、画面を暗くしたスマホの画面で今日の日記を書く。 今日は電車の中でふ…

伊藤
2か月前
1

ここではなにも

目が覚めて同じように目を開けたゆきさんが夢を見たんだと笑っていた。いつもより少しだけ遅く起きた朝。 着替えて保育園へ向かう。手を繋いで神社に寄り道をしてお賽銭を…

伊藤
2か月前
2

でも良い日

SNSで自分の本を見かけたので、とても良い日になった。大雨で風がすごく窓から吹き抜ける風がドアを揺らして地震のような音を出しているが、良い日ということにしようと思…

伊藤
2か月前
2

酔い

一年弱ぶりか、半年ぶりくらいかにお酒を飲んだ。なんとなくやめていた。やめたから良いことはなく、やめてなくても良いことはないので同じ。ただお酒を飲むと頭がぼんやり…

伊藤
2か月前
3

これでよいはずなのに

流しを徹底的に掃除したので良いことが起こってほしい。クエン酸が欲しかったのに、家には重曹しかないので磨いていく。磨かれて、僕の気持ちもどうにかなればよかったのに…

伊藤
2か月前
2

見つけた見つけられた

紅白帽がなくなった話をゆかりさんにしたら、わたしが違うもっとわかりやすい場所に置いたんだよ、と言っていた。見つけられたと思ったのは間違いだった。 しかし朝、ゆか…

伊藤
2か月前
2

見つけ見つけられ見つからない

紅白帽はなくなっていた。きっと持ち主が見つけたのだろう。ようやく見つけてもらえた。紅白帽は喜んでいるだろう。見つけられたい。僕も誰かに見つけられたい。 毎日文学…

伊藤
2か月前
2

無くした紅白帽

マンションのエントランスに誰かが忘れた紅白帽が置かれている。名前が書かれているからすぐに誰かが拾うだろうと思っていたが、もうひと月は置かれたまま。 書かれている…

伊藤
2か月前
6

文学フリマ東京終わり

文学フリマが終わって日常が戻ってきたのに体が重たい。文学がのしかかっているのかもしれない。 今日のゆきさんはウルトラマンのパンツを履き、仮面ライダーのハンカチを…

伊藤
2か月前
12

文学フリマ東京ありがとうございました

文学フリマが終わった。実は蒲田の時代から出店していたので、流通センターにはコロナ禍の時を除いてほぼ出ていた。それが最後。なんだか不思議な気持ちになって、浜松町か…

伊藤
2か月前
12

文学フリマまで何する日記

平日で休み。おつり用の両替や自分のブース番号を書いた紙を印刷した。文学フリマが近づいている。何かもっと小粋で拡散されるような言葉をポストできれば良いのに、誕生日…

伊藤
2か月前
4

文学フリマまで何する日記

文学フリマのことを忘れてディズニーランドへ行ったのでした。帰りのゲートをくぐった瞬間にゆきさんが号泣。本当に楽しかったのだなと思った。泣くほどに楽しいものを作り…

伊藤
2か月前
3
逆立ちとハイキック〜文学フリマどうしよう〜

逆立ちとハイキック〜文学フリマどうしよう〜

12月の文学フリマに出ようか迷っている。5月に終わった時は、ほとんど新刊が売れなかったので、もうこれで文学フリマに出るのは終わりだと強く思っていたのに、今は迷っている。決心なんて揺らぐ。ゲリラ豪雨が過ぎたのか濡れている地面と晴れている空を見た時の天気のように決心は都度変わり続けている。
友人や人と文学フリマの話をして、出てみようかなあと思ってしまっている一方で揺らぐ決心が戦っている。SNSにもポス

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ねているいまはもう

頭痛がずっと続いている。細い針で刺したような痛みがあって、一瞬気が遠くなる。大丈夫だろうか。大丈夫だろうけど。
オードリーのオールナイトニッポンで若林さんが、用もないのにブックオフを見ていたあの頃の自分に戻りたい的なことを言っていた。radikoのタイムフリーで仕事の帰り道に聞いていた時、あ、それだ、と思った。
ゆかりさんがいて楽しい。ゆきさんがいて愛おしい。何も不満はないのに、何かがおかしい。心

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しらないこと

言葉にできない感情で、きっとおそらくたぶんなんとなく自分でも理解できていない感情が雨とともに降っている。なにも楽しいはずなのに笑っていない。おいしい以外の味がしない。楽しみだった本を読めない。1日が終わり、今日も終わったって思った瞬間に明日になる。ミスをする。落ち込む。ミスしないようにだけ生きているのかもしれない。自分がどんどん消えていくような感覚。生きているはずなのにここにはいない。現実の前で泣

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ゆきさんと今

この先もしタイムマシンが使えるのならば、今に絶対戻りたいと思う。だから全部覚えていたい。忘れたくない。
ゆきさんが見えない敵と一生懸命戦って遊んでいる姿や、繋いだ手の小ささ。ボイスメッセージで「暗くなるから気をつけて帰ってきてね」と送られてきた声。一緒にミニスーファミをやっているときの表情。
仮面ライダーが大好きで図鑑が読みたくてひらがなを一緒に覚えていること。僕が仮面ライダーに詳しくないから一生

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眠る前に書く

眠る前。バイクが通る音が響いて消えると、ゆきさんの寝息が聞こえる。リズム良い寝息を聞きながら、画面を暗くしたスマホの画面で今日の日記を書く。
今日は電車の中でふと、小説を書いた。書こうと思っていた小説とは全く違う小説で、文章が思い通り浮かんだのでとても気分が良い。きっと脳の容量がまだ空いていたのだろう。少し書いて終わり。
あとはずっと台風が近づいてくるからか調子が良くない。ゆきさんも朝起きるのが遅

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ここではなにも

ここではなにも

目が覚めて同じように目を開けたゆきさんが夢を見たんだと笑っていた。いつもより少しだけ遅く起きた朝。
着替えて保育園へ向かう。手を繋いで神社に寄り道をしてお賽銭を入れ、今日も一日よろしくお願いします、と二人で願う。しわとしわを合わせた僕の両手は、同じように祈るゆきさんの両手より大きい。いつかは同じくらいになるだろう。同じくらいの大きさになった時は手を繋いで歩くなんてできない。今、この瞬間を忘れないよ

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でも良い日

でも良い日

SNSで自分の本を見かけたので、とても良い日になった。大雨で風がすごく窓から吹き抜ける風がドアを揺らして地震のような音を出しているが、良い日ということにしようと思った。たくさん本が溢れている中で自分の本が選ばれるなんて、忘れてしまいそうになるがすごいことだ。
帰り道大きな風が傘と僕の心を折ろうとしてきたので、すぐに傘を閉じて細かくなった雨粒を浴びる。みんな壊さずに傘をさしている。なんでだろう。傘が

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酔い

酔い

一年弱ぶりか、半年ぶりくらいかにお酒を飲んだ。なんとなくやめていた。やめたから良いことはなく、やめてなくても良いことはないので同じ。ただお酒を飲むと頭がぼんやりして、ブリの煮付けを作ってしまった。なぜ。晩御飯は終わっているのに。お弁当で持って行くには生臭いかもしれない。なぜ作ったのだろう。ゆかりさんはゆきさんを寝かしつけしたまま寝ている。このまま朝まで眠るのだろう。そして作った煮付けは味がない気が

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これでよいはずなのに

これでよいはずなのに

流しを徹底的に掃除したので良いことが起こってほしい。クエン酸が欲しかったのに、家には重曹しかないので磨いていく。磨かれて、僕の気持ちもどうにかなればよかったのに。
ゆかりさんとゆきさんと評判のジェラードを買いに行くが普通の味だった。想像を超える味のジェラードってなんだろう。
毎日孤独のような気がする。家では感じない孤独感はインターネットの中で感じる。ネットの中で最近は意識的につぶやき、noteも書

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見つけた見つけられた

見つけた見つけられた

紅白帽がなくなった話をゆかりさんにしたら、わたしが違うもっとわかりやすい場所に置いたんだよ、と言っていた。見つけられたと思ったのは間違いだった。
しかし朝、ゆかりさんゆきさんと外に出ると、紅白帽はなくなっていた。ゆかりさんが「ほらーやっぱり誰かが見つけたんだよ」と自慢げな表情を浮かべていた。
今日はゆきさんの機嫌が悪く、僕から逃げるようにゆかりさんを連れて走って保育園へ向かっていた。
ちらりちらり

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見つけ見つけられ見つからない

見つけ見つけられ見つからない

紅白帽はなくなっていた。きっと持ち主が見つけたのだろう。ようやく見つけてもらえた。紅白帽は喜んでいるだろう。見つけられたい。僕も誰かに見つけられたい。
毎日文学フリマで売った本をどうしようかと考えている。調子に乗って刷りすぎてしまった。見つけられたいという気持ちが乗ってしまったのだろう。
どうしようか、とZINEのイベントを消極的に探している。本屋に置いてもらえたらという気持ちはあるが、少しだけ怖

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無くした紅白帽

無くした紅白帽

マンションのエントランスに誰かが忘れた紅白帽が置かれている。名前が書かれているからすぐに誰かが拾うだろうと思っていたが、もうひと月は置かれたまま。
書かれている名前の子は、無くしたことできっとお母さんに怒られているだろう。それでも探しに来ない。紅白帽は今日も置かれている。
僕も小学生のころに無くしたことがある。どこにやったのかわからないし、どこを探してよいかわからなかった。今までにない緊張を持って

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文学フリマ東京終わり

文学フリマ東京終わり

文学フリマが終わって日常が戻ってきたのに体が重たい。文学がのしかかっているのかもしれない。
今日のゆきさんはウルトラマンのパンツを履き、仮面ライダーのハンカチを持つ。もう僕の知らないウルトラマンたちと、全く知らない仮面ライダーだったのに最近はゆきさんと図鑑を読んで少しずつ知り始めている。昔の平成仮面ライダーの名前をゆきさんが保育園で言っているせいか、保育士さんに僕が仮面ライダーが大好きだと思われて

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文学フリマ東京ありがとうございました

文学フリマ東京ありがとうございました

文学フリマが終わった。実は蒲田の時代から出店していたので、流通センターにはコロナ禍の時を除いてほぼ出ていた。それが最後。なんだか不思議な気持ちになって、浜松町からモノレールの景色をじっと見ながら向かった。
フジテレビが見えて嬉しくなる。修学旅行生の気持ちで流通センターに到着する。もう来ることはないだろう。昔、文フリを手伝ってくれた人の恋人が住んでいる最寄が流通センターだと言っていたことを思い出す。

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文学フリマまで何する日記

文学フリマまで何する日記

平日で休み。おつり用の両替や自分のブース番号を書いた紙を印刷した。文学フリマが近づいている。何かもっと小粋で拡散されるような言葉をポストできれば良いのに、誕生日を優先させる。いつだって祝われるのが好き。本当はブースの番号をつぶやくだけで祝われたい。
おつりを準備したらパレードが起きてほしい。
自分の準備をしたら、次は他の人が何をを出しているのかWEBカタログでチェックしないといけない。会場で歩いて

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文学フリマまで何する日記

文学フリマまで何する日記

文学フリマのことを忘れてディズニーランドへ行ったのでした。帰りのゲートをくぐった瞬間にゆきさんが号泣。本当に楽しかったのだなと思った。泣くほどに楽しいものを作りたい。僕が今日記や文章を書いて本にしている理由の一つの中に、ゆきさんが読んで面白いと思わせたいがある。今回もそのつもりで作っている本はディズニーランドへ行った翌日に届いた。対になる感じの本がとても素敵なので、Xでポストしようかと思っていたが

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