まちこ

無駄の無い人生なんて

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記事一覧

想いってまじで見えない

東京都民でもなく、サンタでもない私にはキラキラしたギフト情報なんて無いに等しいのですが。 お土産といえば風月堂のゴーフル一択ですし。 なので、ギフトにまつわる話…

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4年前
2

「姓名判断」

隣で楽しそうに話してるカップルがいるなー、 と思ってたのに 「で、結論は?」と言われてものすごい表情を浮かべてる彼女。 こんなん横で繰り広げられたら私のマックポ…

まちこ
4年前

ただいまの為の旅

世界一の風景ってなんだろう。 感動したい。 その一心で、私は空を飛び車を走らせる。  コバルトブルーの海。 瞬く星で溢れる夜空。 明るく優しいその土地の人々。 …

まちこ
4年前
1

「いつもの。」

日曜日の昼下がり。 雰囲気の良い喫茶店で小説を読む。 もう5回は来ている。 そんなに混んでいる店でもない。 そろそろじゃないだろうか。 もう良い頃合いだろう。 顔も覚…

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5年前
1

女の敵

女の敵は女という話が出て久しい。 例えば妊婦への対応、生理痛への理解のなさ。 なまじ自分が経験したことがあるから、ものさしがそこで固定される。尺度が狭いままで。 …

まちこ
5年前
1

仮面ライダーへの道

将来の夢は仮面ライダーだった。   だけどわたしは女の子で イナゴでもバッタでもなくて 赤いスカーフはあんな風にたなびかないことを知って。   「仮面ライダー」にはな…

まちこ
5年前

トレンチコートとわたし

大人になんてなりたくない。 今がとっても楽しいから。 ずっとそう思っていた。 幼稚園の時も、小学校の時も、中学校の時も。 でも想像はしていた。 きっと大人になったら…

まちこ
5年前
2

I LOVE YOUをどう訳す?

有名すぎる名訳。 夏目漱石の"月が綺麗ですね" 二葉亭四迷の"死んでもいいわ" ※諸説あり 自分だったらどう訳すだろう? 1度は考えたことがあるかと思う ショートス…

まちこ
5年前
2

もう目ふたつ付いてるね、くらいでいい。

褒められるのが下手だよね、と言われる。 どきり、と図星をつかれた。 自分では上手く受け流せてたと思っていたのに。 そう、わたしは褒められるのが苦手だ。 もはや嫌い…

まちこ
5年前

ミルクティーを歌う人

決してあのセクシーなボイスのあんちゃんではないのだけど。 ミルクティーの曲を歌った人がいた。 恋人だった訳でもないし、関わった期間も3ヶ月ほどなのに、ふと思い出…

まちこ
5年前
4

ならない、という選択

美味しく、楽しいティータイム。 学校から帰ると、手作りのスコーンが焼き上がる香り。 一緒に出されるのは、もちろん淹れたての紅茶。 ごく一般的な家庭ではあるものの、…

まちこ
5年前
3

黒髪が1番

「やっぱり黒髪が1番ですよねー」 高校生の頃、美容師さんに自慢気に言った。 雑誌でも黒髪がモテるって書いてたし。 皆が校則を破って染めてる中、私は意地のように染…

まちこ
5年前
8

恋草

初恋の人の結婚式。    初めて会った時、彼は中学生。 優しく笑う顔が大好きで、いつも後ろをついてまわっていた。 ポーカーのルールを教えてくれた。古いギターをく…

まちこ
5年前
2

出会いの季節

仕事を辞めた。 季節は夏。 となれば行くしかない。 次の日にはめんそーれ!沖縄! 寝る場所も行く場所も気の向くまま、風吹くままに。 ひとりで車を運転する時間はなんて…

まちこ
5年前
1

想いってまじで見えない

東京都民でもなく、サンタでもない私にはキラキラしたギフト情報なんて無いに等しいのですが。

お土産といえば風月堂のゴーフル一択ですし。

なので、ギフトにまつわる話をひとつ。

おばあちゃんの知恵のようなものでして、

というかおばあちゃんから受け継いだ話ですが。

人によっては全く無為かもしれないし

でも私にはとても響いたのです。

前置きは長くなりましたがとってもシンプル。

大安の日にプレ

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「姓名判断」

隣で楽しそうに話してるカップルがいるなー、

と思ってたのに

「で、結論は?」と言われてものすごい表情を浮かべてる彼女。

こんなん横で繰り広げられたら私のマックポテトもしなしなになっちゃう。

なので、言います。姓名判断です。

私の名前の由来は姓名判断です。

子どもの頃、

名前の由来をお家で聞いてきましょう!

という宿題が出たので、

まだ宿題はちゃんとするものだと考えていた無垢な私は

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ただいまの為の旅

世界一の風景ってなんだろう。

感動したい。

その一心で、私は空を飛び車を走らせる。 

コバルトブルーの海。

瞬く星で溢れる夜空。

明るく優しいその土地の人々。

どんな土地も風景も、いつだって私の心を震えさせてくれる。

それでも。

私を安心させてくれる風景はひとつなんだ。

空港でおかえりと迎えてくれる笑顔。

これ以上の景色があるだろうか。

ただいま。

「いつもの。」

日曜日の昼下がり。
雰囲気の良い喫茶店で小説を読む。
もう5回は来ている。
そんなに混んでいる店でもない。

そろそろじゃないだろうか。
もう良い頃合いだろう。
顔も覚えられている気がする。
入ったら会釈をされている、気もする。

いや、念には念を。
失敗するわけにはいかないのだ。

なんて言い訳をしながらボソボソと珈琲を注文した。

そうして今日もマスターにヘラヘラと曖昧な会釈をしてすごすごと帰

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女の敵

女の敵は女という話が出て久しい。

例えば妊婦への対応、生理痛への理解のなさ。
なまじ自分が経験したことがあるから、ものさしがそこで固定される。尺度が狭いままで。
同じ女、だと思ってしまうんだろうな。同じ人なんて居ない、なんて小学校で習うのに。

さて、最近読んだ漫画でヒロインが
好きな男性が巨乳の女の子と付き合った事に対して、「結局乳か!どいつもこいつも!」と憤慨していた。

何故、乳以外は勝っ

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仮面ライダーへの道

将来の夢は仮面ライダーだった。
 
だけどわたしは女の子で
イナゴでもバッタでもなくて
赤いスカーフはあんな風にたなびかないことを知って。
 
「仮面ライダー」にはなれない、
ということに、大人になる前に気付いた。
憧れの気持ちはまだあったけれど、現実を見れないほど無邪気ではいられない。
 
次第になりたいものより、なれる範囲のものにしか目を向けなくなった。
それは悲しいことではない。

仮面ライ

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トレンチコートとわたし

大人になんてなりたくない。
今がとっても楽しいから。
ずっとそう思っていた。
幼稚園の時も、小学校の時も、中学校の時も。

でも想像はしていた。
きっと大人になったら
自動的に身長は168㎝になるものだと。
一重の切れ長の瞳に艶やかなロングヘアーとトレンチコートをなびかせて、珈琲を片手に颯爽と歩く。そんな大人になるのだと。
生まれたときから二重だというのに。
まさか珈琲すら飲めないとは。
 
でも

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I LOVE YOUをどう訳す?

有名すぎる名訳。

夏目漱石の"月が綺麗ですね"

二葉亭四迷の"死んでもいいわ" ※諸説あり

自分だったらどう訳すだろう?

1度は考えたことがあるかと思う

ショートストーリーというほどでもない、
小さなI LOVE YOUの風景を集めてみました。

"大きいほう、あげる"「ん。」

食いしん坊な君がくれる半ぶんこ。

ほかほかの肉まんを割って見比べたあと、片方私に差し出した。

「…あり

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もう目ふたつ付いてるね、くらいでいい。

褒められるのが下手だよね、と言われる。
どきり、と図星をつかれた。
自分では上手く受け流せてたと思っていたのに。

そう、わたしは褒められるのが苦手だ。
もはや嫌いといってもいい。
何がってまず、どこまで本気で受け止めていいのか。この点についてだけでも語るも面倒くさいくらいうだうだ考える。

どのくらい気持ちで相手は言っているのだろうか?
完全なるお世辞なら
軽く謙遜しつつ、ありがとうございますー

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ミルクティーを歌う人

決してあのセクシーなボイスのあんちゃんではないのだけど。
ミルクティーの曲を歌った人がいた。

恋人だった訳でもないし、関わった期間も3ヶ月ほどなのに、ふと思い出す。
自分で作ったミルクティーの歌を独特の歌声でギターをかき鳴らし歌う姿が今も離れなくて。

歌詞だって割と意味わからないのに、つい口ずさんでしまったりして。

レモンティーじゃない、ストレートティーでもない。
ミルクティーなんだ、という

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ならない、という選択

美味しく、楽しいティータイム。
学校から帰ると、手作りのスコーンが焼き上がる香り。
一緒に出されるのは、もちろん淹れたての紅茶。
ごく一般的な家庭ではあるものの、非常にマメな母によるおやつの時間。

母は誰よりも早く起き、家族のお弁当を作る。
早朝に出勤する父を外まで見送り、風邪を引いていても制服のブラウスにはアイロンがかかっていた。
ついでに、編み物も繕い物もする、お祭りの時には浴衣も着付けてく

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黒髪が1番

「やっぱり黒髪が1番ですよねー」

高校生の頃、美容師さんに自慢気に言った。

雑誌でも黒髪がモテるって書いてたし。

皆が校則を破って染めてる中、私は意地のように染めずにいた。

何の意地なのか、自分でもわからなかったのだけど。

 

初めて行った美容院だけど、美容師さんも黒髪だったから絶対同意してくれる、と思っていた。

多分、1度も染めたことがない黒髪を褒めてくれるだろう、なんておこがまし

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恋草

初恋の人の結婚式。

  

初めて会った時、彼は中学生。

優しく笑う顔が大好きで、いつも後ろをついてまわっていた。

ポーカーのルールを教えてくれた。古いギターをくれた。

家族と喧嘩した私を宥めてくれた。

ちょうちょ結びがいつも縦になるから、私が結んであげた。

 

30歳を過ぎても結婚する気配の無いあなたに言った

《誰も貰ってくれなかったら私が一緒にいてあげるよ》

ふざけて、でもち

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出会いの季節

仕事を辞めた。
季節は夏。
となれば行くしかない。
次の日にはめんそーれ!沖縄!
寝る場所も行く場所も気の向くまま、風吹くままに。
ひとりで車を運転する時間はなんて贅沢なんだろう。
最終日は突き抜けるような晴天。
となれば行くしかない。
フェリーに飛び乗り、離島へ。
島には定食屋さんが2軒。
バーが1軒。
歩いて30分で回れてしまう小さな島。
明日帰るはずが、明後日、しあさって…と延泊していた。

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