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晴れた七夕、路傍に花束。
バルコニーに置かれた、サイダーの入ったコップからカランと氷の音が鳴る。最近までココアで体を温めていたのに、今では机の上に空のアイスがあるのが当たり前になっていた。彼女はそれを今日も放っておいて、月に照らされている。前まで辺りを照らしていたランタンの灯りは随分前に切れてしまった。
「明日かぁ。というかあとちょっとか」
いつも通り、右隣の彼女は笑顔を浮かべている。その表情は昔から変わらず、懐か
バルコニーに置かれた、サイダーの入ったコップからカランと氷の音が鳴る。最近までココアで体を温めていたのに、今では机の上に空のアイスがあるのが当たり前になっていた。彼女はそれを今日も放っておいて、月に照らされている。前まで辺りを照らしていたランタンの灯りは随分前に切れてしまった。
「明日かぁ。というかあとちょっとか」
いつも通り、右隣の彼女は笑顔を浮かべている。その表情は昔から変わらず、懐か